アイスクリーム販売量は気温上昇とともに伸び続けている

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・アイスクリーム販売量はここ20年で+20%
・種別ではアイスミルクが一番伸びており20年で約1.7倍
・アイスクリーム売上高は20年で約1.8倍
・アイスクリームのリッター単価は20年で約1.5倍
・マルチパックが一番売上が高い
・人気の味はバニラが1位で7年間不動の位置
・購入場所はスーパーが1位で8割強
・約半数の人が週に1回はアイスクリームを食べている
・アイスクリームを冷蔵庫に1年中ストックしている人は3割強
・世界の国別比較で日本のアイスクリーム消費量は23位

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近年気温が高いくアイスクリーム販売量は伸びている

アイスクリーム 販売量
出典:2024年度「アイスクリーム類及び氷菓」販売実績(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記はアースクリーム販売量の推移です。
2005年779,780kL、2024年935,916kL、前後比+156,136kL(120.0%)です。
20年でちょうど20%、販売量が増加しています。

アイスクリーム 分類別 販売量
出典:2024年度「アイスクリーム類及び氷菓」販売実績(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記はアイスクリームの分類別、販売量推移です。
20年でアイスミルクは168.8%、アイスクリームは131.4%と大きく伸びています。
ラクトアイス109.1%、氷菓合101.4%とこちらの増加率は控えめです。

日本の年平均気温偏差
出典:日本の年平均気温偏差(気象庁)

上記は日本の年平均気温偏差です。
基準値は1991~2020年の30年平均値で、これにくらべその年の平均気温の高低情報です。
2018年以降は30年間の平均気温より高い気温(グラフ内0以上)が続いています。
これがアイスクリーム販売量が伸びている理由の1つと言われています。

アイスクリーム単価は20年で約1.5倍

アイスクリーム売上高とリッター単価
出典:2024年度「アイスクリーム類及び氷菓」販売実績(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記はアースクリーム売上高とリッター単価です。
売上高は20年で182.6%(+82.6%)で、上述の販売数量は120%だったので単価は上がっています。
リッター単価は20年で152.1%(+52.1%)になっています。

アイスクリーム 形態別 販売金額
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記はアイスクリームの形態別、販売金額です。
10年の情報ですが、すべての形態でプラスになっています。
10年間の伸び率1位「スティック」157.7%、2位「ホームタイプ」157.4%、3位「モナカ」152.7%とここまでが1.5倍以上です。
販売金額が一番大きいのは「マルチパック」で、2024年1,658億円です。

アイスの好きな味はここ7年1位から3位は変わっていない

アイスクリームで好きなフレーバー(味)
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は2024年のアイスクリームのうち好きなフレーバー(味)です。
1位「バニラ」31.4%、2位「チョコレート」16.7%、3位「クッキー&クリーム」10.5%。
この1位から3位はここ7年変動はなく、定番になっています。

アイスクリームを購入する場所
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は2024年のアイスクリームを購入する場所、複数回答結果です。
1位「スーパー」80.7%、3位「ディスカウントストア・ドラッグストア」27.6%は、買い物ついでの購入といえそうです。
2位「コンビニ」48.3%はちょっとしたタイミング、4位「アイスクリーム専門店」18.3%は出先などでのシチュエーションが思い当たります。

アイスクリームを食べる頻度(最近1年間の平均)
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は最近1年間のアイスクリームを食べる頻度です。
全体で1週間に1回以上アイスを食べる割合は50.3%。
男女比ではわずかだけ女性の頻度が高く、1週間に1回以上アイスを食べる割合男性は49.1%、女性は51.3%です。

冷蔵庫にアイスクリームをストックしているか
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は冷蔵庫にアイスクリームをストックしているかです。
全体で「1年中ストックしている」が31.9%と、2/3弱の人がいつも冷蔵庫にアイスがあります。
「まったくストックしていない」は14.4%なので、日本人の大半はアイスクリームが身近にあります。

普段、アイスクリームを食べるのはなぜですか
出典:アイスクリーム白書2024(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は普段、アイスクリームを食べる理由についての回答です。
1位は「おいしさや甘みを楽しむ」24.0%で、市販されている製品の完成度の高さの結果と言えます。
ほか回答上位を眺めていると、アイスクリームは食べ物ですが、感情メンテナンス食材だと感じます。

世界各国の1人当り年間消費量
出典:世界各国の1人当り年間消費量(一般社団法人日本アイスクリーム協会)

上記は世界各国の1人当りのアイスクリーム年間消費量です。
この中で日本は23位で1位のニュージーランドと比べるとちょうど1/3です。
上位25位までをみてみると、先進国が多く並んでいます。

星に願いを

(この物語の商品、人物は架空です。)

「流れ星が消える前に願い事を言うとその願いは叶う」
だれもが聞いたことがあり、だれもが試して、誰もが失敗した身近なお話です。
由来は古代ギリシャで、流れ星はギリシャでは「神々が地上を見ている証」とされていました。
天の扉が開いたとき星がこぼれ落ちる、それは神が人間の願いを聞く瞬間というお話です。

2025年の夏休み。
小学3年生の女の子、澪(ミオ)はお母さんと一緒に買い物に近所のスーパー来ていました。
その日も朝から天気は晴れており、晴れということはとてつもなく気温が高く、天気予報では不要不急の外出は控えてくださいと言われる時代の夏だ。

自宅からスーパーまで徒歩10分程度であっても、スーパーにつく頃には滝のように汗をかいている。
それが分かっているので、母親にスーパーに一緒に行こうと言われたとき、行きたくないと最初、澪は思いました。
ただ、今日は誰とも遊ぶ約束もなく、一日家にいるのもどうかと思い、気分転換にスーパーに付き合うことにしました。

お母さんの頭の中の買い物リストには、夕食の食材が並んでいる。
緑の野菜、トウモロコシ、鶏肉、牛乳・卵・パン、チーズ、安ければ何かのフルーツ。

澪の心の中ではもう1つ、どうしても手に入れたいものがありました。
それは、YouTubeで見た期間限定のアイスクリーム、商品名は「スタージュエル・マルチパック」。
スタージュエルシリーズはフルーツ果汁をたくさん使ったアイスクリームで、1個あたりの値段は普段購入するアイスの2倍くらいで、よほどの時でなければ買うことはない。
それが今回は期間限定味「ルビーストロベリー味」を出しており、この味はマルチパックにしか入っていませんでした。

澪は無類のイチゴ好きで、フレッシュフルーツのイチゴはもちろん、お菓子やデザート系はほぼイチゴを選択します。
本物フルーツのイチゴの中でも、酸っぱさがある大人味のイチゴは実はちょっと苦手だが、あまおうはじめとする今のイチゴはどれも甘くておいしい。
スタージュエルシリーズではスタンダードなイチゴ味は商品化されているが、今回発売された「ルビーストロベリー味」は、ブランドイチゴを多分に原料に使っているのが売りの商品です。
スタンダードなイチゴ味も澪の中のアイスクリームランクでは好きなアイス上位3位に入っているが、ブランドイチゴの「ルビーストロベリー味」は果たしてそれを超えるのか。

澪とお母さんはスーパーに到着して自動ドアを抜けて中に入ります。
殺人的な外気温から逃れ、天国の冷房完備の施設は入館時は肌が痛いくらいに感じるが、やがてそれも心地よくなる。

買い物かごを持って、まずは野菜売り場から始まりお肉コーナーに移動します。
途中で牛乳と卵をかごに入れる。

澪にとっての目的の場所であるアイスクリームコーナーが近づいてくると、気持ちが高ぶってきます。
「スタージュエル・マルチパック」は売っているか。
売っているとして、いくらなのか。
そしてお母さんを説得できるか。

お母さんにとってはアイスクリームコーナーは用事がなく、今日の買い物対象ではありません。
お母さんは澪の行動を横目に見てアイスをねだられそうと感じ、できればアイスクリームコーナーは避けたいとは思っていました。
澪もそれを察したのか「ちょっと気になっている商品があるので見ていい?」と半ば強引に、アイスクリームコーナーのマルチパックが詰まっているガラスケースにお母さんを引きずっていきました。
澪はマルチパックがあるガラスケースがどこにあるかは知っており、一直線にそこへ向かう。

マルチパックが納まっているガラスケースにたどり着いたとき、澪は目的の商品を見つけました。
あった。
「スタージュエル・マルチパック」は、「期間限定・数量限定」の金色シールをまとって、ガラスケースにいる。
澪にはまるで宝石のように輝いて見えていました。
「お母さん、これ見て!これ、すっごく人気なんだよ!YouTubeで100万回再生されてたの!」

お母さんは商品の下に表示されている値札を見て、眉をひそめた。
「高いわねぇ。しかも6個も入ってるのに、全部食べきれるの?」

澪は一瞬、言葉に詰まった。
でも、すぐに頭をフル回転させた。
「ねぇ、最近のテスト、全部90点以上だったよね?漢字も毎日練習してるし、朝も自分で起きてるし。」

お母さんは「うーん」と言いながらも、まだ首を縦には振らない。
そのとき、隣のクラスの顔と名前は知っているけど、話したことはないユイちゃんがマルチパックアイスが売っているガラスケース前に現れて、彼女は颯爽と「スタージュエル・マルチパック」を手に取って、お母さんらしき人のところに歩いていく。

澪の心に火がついた。
「絶対に食べたい。」

彼女は一瞬、目を閉じて考えた。
そして、ひらめいた。
「お母さん、このアイス、お母さんが好きな“ジューシーマンゴー味”も入ってるんだよ。他にも“厳選メロン”も入っていて、これはお父さんが好きな味。つまり、家族みんなで分けられるってこと!」

お母さんは少し驚いた顔をして、アイスのパッケージを手に取った。
「ほんとね。」

澪は畳みかける。
「それにね、これは限定商品だから今しか買えないってこと。チャンスは一度きり。それはまるで流れ星みたいに。」

お母さんはふっと笑った。
「うまいこと言うわね。」
そして、カゴにアイスが入った。

世知辛いようだが、願い事を聞いてくれたのは神様ではなくお母さんである。
それでも澪の心の中は、流れ星に願いを聞いてもらったような気分だった。

さいごに

僕は、自分からアイスクリームをほぼ購入しません。
アイスクリームの味はおいしいと思っており、食べる機会があれば普通に食べますが、自分から購入することはなく。
ですが、イレギュラーとしてたまに出てくる限定アイスを何年かに1回は購入します。

一番最近では、数年前に限定販売されたハーゲンダッツのザッハトルテ味を買いました。
数年ぶりに購入すると物価高を体感することにもなり、いまのアイスはお値段も随分立派になったと感じます。
食べた感想は、自分がお値段に負けている感もありますが、ものすごく美味しい。

アイスが嗜好品なのか、アイスの好き嫌いで判断が分かれそうです。
アイスがなくても生きていけるとしても、美味しいアイスクリームを食べると、人生でちょっと横道にそれて良い出会いがあったような気持ちが味わえます。