よく人口が減っているとか、子どもが少なくなっていると聞きます。
実際、どの程度人口が減っているのか、また未来予測はどうなっているのか。
東京23区が中心とした情報を調べました。
東京も2040年には人口減少する未来予測
最初に日本全体と東京全体の人口未来人口予測です。
- 日本全体は2015年に比べ2040年は約2,500万人減(約-20%)
- 東京は2015年に比べ2040年は約5.7万人減(約-0.4%)
- 2015年の日本全体に対して東京の人口割合=10.6%
- 2040年の日本全体に対して東京の人口割合=13.2%
- 日本全体の人口ピークは2008年の1億2808万人
- 東京の人口ピークは2030年の13,938,408人
日本全体は右肩下がり、しかも下がり幅が加速しています。
東京はほぼ横ばい。
2015年数値でも、10人に1人は東京在住です。
この先は日本全体は人口減少、東京一極集中もさらに進むようです。
東京23区・過去の人口推移
出典:東京都の統計(東京都)
約半世紀前からの東京の人口推移が上記です。
過去から見ても一貫して東京の人口増加、一極集中が見て取れます。
個人的に僕が思い違いしていたことが「23区以外の人口増加が多い」ということ。
1956年の23区の人口割合=86.7%、2017年の23区の人口割合=68.8%。
約2割程度、23区外の割合が増えています。
ここからは23区個別の2000年を基準にした人口増減率です。
2000年を100として、それ以降の人口増減率を表しています。
増減率の多さ区分で4つのグラフに分けています。
出典:東京都の統計(東京都)
すべての区に当てはまることとして、2000年とくらべ増加しているということ。
1位は中央区で2017年は2000年にくらべ213%と2倍以上。
2位が千代田区で169%、3位が港区で160%です。
4位の江東区は135%でタワーマンションが大きな影響を与えていると予想しました。
東京23区・未来の人口予測
東京23区 未来の人口予測
2015年 | 2020年 | 2030年 | 2040年 | 2015年vs2040年 | |
千代田区 | 58,406 | 74,155 | 91,653 | 96,899 | 165.9% |
中央区 | 141,183 | 160,015 | 189,297 | 197,902 | 140.2% |
港区 | 243,283 | 282,492 | 331,298 | 340,918 | 140.1% |
新宿区 | 333,560 | 340,163 | 340,904 | 329,273 | 98.7% |
文京区 | 219,724 | 232,669 | 243,510 | 238,532 | 108.6% |
台東区 | 198,073 | 217,266 | 225,521 | 218,088 | 110.1% |
墨田区 | 256,274 | 263,423 | 264,505 | 255,480 | 99.7% |
江東区 | 498,109 | 535,126 | 573,208 | 569,573 | 114.3% |
品川区 | 386,855 | 407,424 | 425,530 | 418,399 | 108.2% |
目黒区 | 277,622 | 285,822 | 288,524 | 278,735 | 100.4% |
大田区 | 717,082 | 736,944 | 739,884 | 714,647 | 99.7% |
世田谷区 | 903,346 | 920,973 | 923,599 | 892,093 | 98.8% |
渋谷区 | 224,533 | 245,158 | 264,875 | 257,560 | 114.7% |
中野区 | 328,215 | 339,059 | 340,835 | 329,208 | 100.3% |
杉並区 | 563,997 | 574,675 | 574,380 | 550,881 | 97.7% |
豊島区 | 291,167 | 297,127 | 297,805 | 287,649 | 98.8% |
北区 | 341,076 | 347,151 | 347,654 | 335,788 | 98.4% |
荒川区 | 212,264 | 217,799 | 218,833 | 211,369 | 99.6% |
板橋区 | 561,916 | 586,853 | 605,689 | 592,492 | 105.4% |
練馬区 | 721,722 | 731,696 | 731,257 | 706,361 | 97.9% |
足立区 | 670,122 | 669,225 | 660,287 | 637,480 | 95.1% |
葛飾区 | 442,913 | 443,351 | 437,445 | 422,383 | 95.4% |
江戸川区 | 681,298 | 685,166 | 671,633 | 641,952 | 94.2% |
出典:東京都の統計(東京都)
- 東京23区全体は2040年の2015年比=102.7%
- 東京全体は2040年の2015年比=99.6%
個別に見ると1位が[千代田区]で165%の増加。
2位3位が[中央区][港区]で140%以上の増加です。
この先も人口が大幅増加する区です。
それ以外は少し伸びているか、100%を割っています。
2015年も2040年も人口1位は[世田谷区]。
2015年人口2位が[練馬区]、2040年は[大田区]。
[練馬区]は2040年は3位になっています。
東京23区 未来の人口予測(年少人口 0~14歳)
2015年 | 2025年 | 2035年 | 2015年vs2035年 | |
千代田区 | 5,286 | 4,834 | 3,946 | 74.7% |
中央区 | 15,801 | 15,972 | 13,105 | 82.9% |
港区 | 27,501 | 27,201 | 23,577 | 85.7% |
新宿区 | 26,086 | 23,254 | 19,391 | 74.3% |
文京区 | 21,583 | 19,949 | 16,945 | 78.5% |
台東区 | 15,868 | 15,506 | 14,154 | 89.2% |
墨田区 | 26,186 | 24,200 | 20,934 | 79.9% |
江東区 | 59,534 | 55,768 | 47,181 | 79.3% |
品川区 | 38,465 | 34,376 | 27,375 | 71.2% |
目黒区 | 26,225 | 22,691 | 18,024 | 68.7% |
大田区 | 74,305 | 64,634 | 54,207 | 73.0% |
世田谷区 | 97,430 | 84,410 | 68,486 | 70.3% |
渋谷区 | 16,031 | 13,364 | 10,175 | 63.5% |
中野区 | 21,530 | 16,332 | 12,156 | 56.5% |
杉並区 | 46,344 | 37,893 | 29,190 | 63.0% |
豊島区 | 23,290 | 21,553 | 17,819 | 76.5% |
北区 | 31,092 | 26,433 | 21,210 | 68.2% |
荒川区 | 23,610 | 22,390 | 19,525 | 82.7% |
板橋区 | 54,970 | 47,976 | 40,077 | 72.9% |
練馬区 | 84,600 | 75,212 | 65,123 | 77.0% |
足立区 | 81,627 | 71,906 | 60,172 | 73.7% |
葛飾区 | 51,210 | 44,170 | 37,094 | 72.4% |
江戸川区 | 92,223 | 79,802 | 68,741 | 74.5% |
出典:東京都の統計(東京都)
年齢が0歳~14歳までに限定した未来人口予測が上表です。
東京23区全体は2040年の2015年比=73.8%
東京全体は2040年の2015年比=72.5%
東京でも年少人口は3割程度、減っていきます。
23区の中であまり年少人口が減らない減少率2割未満は[中央区][港区][台東区][荒川区]。
23区の中で年少人口がたくさん減る減少率3割以上は[目黒区][渋谷区][中野区][杉並区][北区]。
一番年少人口が減るのが[中野区]で、年少人口が56.5%になっています。
東京全体 未来の人口予測 5歳毎
2015年 | 2025年 | 2035年 | 2015年vs2035年 | |
0 ~ 4歳 | 463,348 | 385,032 | 326,698 | 70.5% |
5 ~ 9歳 | 512,408 | 429,478 | 349,686 | 68.2% |
10~14歳 | 497,993 | 472,192 | 392,222 | 78.8% |
15~19歳 | 542,210 | 559,327 | 466,379 | 86.0% |
20~24歳 | 661,132 | 636,489 | 594,605 | 89.9% |
25~29歳 | 838,554 | 674,404 | 687,517 | 82.0% |
30~34歳 | 991,373 | 712,102 | 682,855 | 68.9% |
35~39歳 | 1,073,675 | 875,583 | 702,768 | 65.5% |
40~44歳 | 1,196,073 | 1,018,958 | 731,216 | 61.1% |
45~49歳 | 1,079,154 | 1,094,476 | 892,282 | 82.7% |
50~54歳 | 917,710 | 1,203,905 | 1,026,390 | 111.8% |
55~59歳 | 741,298 | 1,063,353 | 1,081,321 | 145.9% |
60~64歳 | 749,767 | 880,241 | 1,160,014 | 154.7% |
65~69歳 | 879,705 | 690,229 | 995,779 | 113.2% |
70~74歳 | 733,218 | 675,737 | 800,350 | 109.2% |
75~79歳 | 598,460 | 750,638 | 597,469 | 99.8% |
80~84歳 | 460,226 | 564,211 | 531,266 | 115.4% |
85~89歳 | 268,266 | 376,823 | 492,310 | 183.5% |
90歳以上 | 124,638 | 210,888 | 286,793 | 230.1% |
出典:東京都の統計(東京都)
年少人口が減るのは分かりました。
それ以外の年齢がどうなるのか、高齢化が分かるのが上表です。
年齢が高くなるほど、割合が増加(人口が増加)。
年齢が低くなるほど、割合が低下(人口が減少)。
東京でも一般で言われている通りの「高齢化」予測の言葉通りです。
東京23区へ引っ越しをお考えの方で、候補地が決まっていない方。
この条件に当てはまる人は、意外と多くない気もしますが。
こういう条件の方には、上記の人口情報は1つの指針になります。
- 不動産価格は上位になる人口が増加する場所を選ぶか
- 子どもの入園・入学に苦労する湾岸エリアを選ぶか
- それほど人口が増えない場所をあえて選ぶか
個人的には「住めば都」というのは実感です。
家族と自分が笑顔で過ごせる場所なのか。
それ以外には「通勤時間」も1つの判断材料だと思っています。
通勤時間は積み重ねるととてつもない時間になります。
と言っても転職・転社やリモートワークも身近な時代ですが。
まとめ
「人口減少の何が悪いのか」
この問いを、考えたことがありますか?
一番身近な問題として「人口オーナス期の痛み」があります。
痛みが直撃するのが、いまの50歳以下くらいからです。
人口構成の変化が経済にとってマイナスに作用する状態。オーナス(onus)とは、「重荷、負担」という意味。逆に、人口構成の変化がプラスに作用する状態を「人口ボーナス」という。少子高齢化の進む日本では、人口に占める働く人の割合が低下しており、経済政策などを考えていく上で人口オーナスが重要なキーワードになっている。
出典:人口オーナス(コトバンク)
人口構成比が変化し、労働人口が減り非労働人口が増える。
現役世代の負担が増える。
それ以外にもGDPが下がるとか、公共サービスの質が落ちるとかも言われています。
がメリットもあることも認識すべきです。
僕は日本はこのまま人口減少していくと予想しています。
少子化対策も後手後手、移民受け入れもいまのやり方で効果があると思えない。
うまく軟着陸する事が、日本が目指す方向性かと思っています。
反論する方もいますが、個人的には人口は今とくらべ2/3~半分くらいで良いと思っています。
コレは政治家の方々は口が裂けても、言えない言葉。
子どもを持って月並みに考えるようになった「未来の子ども達への負担」。
日本の借金が1,000兆円超が本当か諸説あります。
が、少なくとも毎年のプライマリーバランスはマイナスのようです。(毎年赤字ということ)
税金の方向を決める政治家を選んでいるのは、われわれ1人1人。
医療のAIかやロボット介護が普及すれば、また何か違う世界が見えてくるのでしょうかね。
ではでは
◆今回のまとめ◆
日本の人口は減っていく
東京の人口は横ばい
人口構成比で子どもは減っていく