この文章のトピックスは以下です。
・10年で子どもの勉強時間は14.1%減少
・1日当たりの勉強減少時間は-14.4分
・学校の宿題をする時間が-10.2分で一番減少している
・塾の勉強時間は横ばい
・勉強が好きと答えた子どもは10年で14.2%減少
・「勉強しようという気持ちがわかない」子どもは10年で約2割上昇
・「上手な勉強のしかたがわからない」小学生は10年で約5割上昇
・子どもの平均教育費は10年で約1割上昇
・子どもも保護者も大学進学希望は10年で微増
・実際の進学率は10年で6.2%増加
塾の勉強時間は横ばい、学校宿題などが減少

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は子どもの学習時間推移です。
学校がある日について、学校以外の1日の勉強時間平均です。
小学生は2015年82.9分、2024年70.3分、前後比-12.6分(84.8%)。
中学生は2015年106.9分、2024年92.9分、前後比-14分(86.9%)。
高校生は2015年119.4分、2024年102.8分、前後比-16.6分(86.1%)。
10年で約15%、学習時間が減少しています。
それも緩やかに減少し続けています。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は学校の宿題をする時間です。
小学生は2015年44.3分、2024年34.2分、前後比-10.1分(77.2%)。
中学生は2015年49分、2024年40.3分、前後比-8.7分(82.2%)。
高校生は2015年53.6分、2024年41.8分、前後比-11.8分(78.0%)。
10年で約3割の減少で、1つ上のグラフの学習時間減少幅より大きく、学校の宿題時間が減少しています。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は学校の宿題以外と塾以外の勉強時間です。
小学生は2015年25.6分、2024年22.5分、前後比-3.1分(87.9%)。
中学生は2015年34.9分、2024年29.2分、前後比-5.7分(83.7%)。
高校生は2015年46.7分、2024年42.2分、前後比-4.5分(90.4%)。
10年で約1割強の減少で、この分類の減少幅は全体の学習時間減少幅より小さい。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は学習塾での勉強時間です。
小学生は2015年13.2分、2024年13.6分、前後比+0.4分(103.0%)。
中学生は2015年22.9分、2024年23.4分、前後比+0.5分(102.2%)。
高校生は2015年18.9分、2024年18.8分、前後比-0.1分(99.5%)。
塾での勉強時間は、小中学生は10年でわずかですが上昇しています。
勉強が好きな子どもは減少、勉強する気が湧かない子どもは上昇

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は「勉強」が好きと答えた子どもの割合です。
小学生は2015年66.8%、2024年53.5%、前後比-13.3%。
中学生は2015年44.1%、2024年37.7%、前後比-6.4%。
高校生は2015年39.5%、2024年36.3%、前後比-3.2%。
全階層、下がっています。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は「勉強しようという気持ちがわかない」と答えた子どもの割合です。
小学生は2015年41.7%、2024年56.0%、前後比+14.3%。
中学生は2015年56.4%、2024年65.0%、前後比+8.6%。
高校生は2015年57.3%、2024年65.6%、前後比+8.3%。
勉強しようとする気持ちがわかない子も、10年でどの階層も減っています。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は「上手な勉強のしかたがわからない」と答えた子どもの割合です。
小学生は2016年43.5%、2024年64.4%、前後比+20.9%。
中学生は2016年62.9%、2024年70.7%、前後比+7.8%。
高校生は2016年69.4%、2024年73.1%、前後比+3.7%。
上手な勉強のしかたがわからない小学生は、10年で2割増えています。
子どもの平均教育費は10年で約1割上昇

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は1か月あたりの子ども1人の平均教育費です。
小学生は2015年\14,849、2024年\16,801、前後比+\1,952(113.1%)。
中学生は2015年\17,028、2024年\17,867、前後比\839(104.9%)。
高校生は2015年\13,112、2024年\14,181、前後比\1,069(108.2%)。
子ども1人当たりの教育費は10年で純増、特に小学生増加が一番高く1割強の増加です。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)/
上記は1か月あたりの子ども全員の平均教育費です。
小学生は2015年\33,730、2024年\39,093、前後比+\5,363(115.9%)。
中学生は2015年\36,276、2024年\39,525、前後比+\3,249(109.0%)。
高校生は2015年\13,112、2024年\32,731、前後比+\1,464(104.7%)。
子ども1人当たりの教育費が上がっていたので必然ですが、子ども全員の費用も上昇しています。
親子とも大学進学希望は微増、実際の進学率も微増

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は子どもが答えた将来大学以上を希望しているか。
小学生は2015年47.8%、2024年53.8%、前後比+6.0%。
中学生は2015年60.9%、2024年60.0%、前後比-0.9%。
高校生は2015年73.9%、2024年74.4%、前後比+0.5%。
10年で小学生は6.0%伸びていますが、中高生は横ばいです。

出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2024(ベネッセ教育総合研究所)
上記は保護者が答えた将来大学以上を希望しているか。
小学生は2015年65.9%、2024年72.3%、前後比+6.4%。
中学生は2015年68.7%、2024年72.0%、前後比+3.3%。
高校生は2015年75.4%、2024年76.3%、前後比+0.9%。
10年で小学生の保護者は同じ小学生の子どもとほぼ同じ伸び率の約6%。
中学生が子どもより保護者の大学進学希望が高い。
高校生は子どもの希望とほぼ同じで、10年で横ばいです

出典:高等学校・大学への進学率(国立社会保障・人口問題研究所)
上記は大学への進学率です。
2015年51.5%、2023年57.7%、前後比+6.2%(112.0%)。
この8年間で伸びていて、伸び率も緩やかに右肩上がり。
ただ、高校生の子どもと保護者の大学進学希望率は7割強ですが、現実は6割弱となっています。
自主自立は理想形だが基礎力向上のための勉強も大事
今回のこの文章、子どもの勉強時間が減っているとニュースで読み、違和感を感じて調べた結果です。
僕は東京在住で、身の回りの子どもはかなりの割合で塾に通っている。
わが家の子どもは、毎日学校の宿題があり、それを粛々とこなしています。
自分の記憶は遠い昔なのでおぼろげですが、自分はそんなに勉強したか自信がなく。
自分の所感でしかありませんが、いまの子ども達を見ていると素直というかしっかりとした考えを持っている。
学校公開を見ていても、アウトロー的な子どもがいないわけではありませんがそれはごくわずか。
総じて、いまの子ども達は机に向かう時間が長いのだと勘違いしていました。
ここには教師の負担軽減が要因として、あるのかもしれません。
教職員の長時間拘束時間問題は依然残っており、先生たちにとって子どもに宿題を出せばその確認時間が必要となる。
そもそも宿題は必要なのか。
以下、その宿題を廃止した学校の記事です。
浅井校長が宿題廃止を決めたきっかけは、自身が「一方的な教育は子どもたちのためになっていないのではないのか」という疑問を抱いたこと。
宿題がない代わりに、子どもたちは廊下に並べられた数種類の授業の復習プリントの中から学びたい内容を自分で選択。取り組みは自由で、提出の必要もありません。
当初複数の保護者から寄せられた「宿題をなくしたら勉強しなくなるのでは?」という懸念は杞憂(きゆう)。
『もっと知りたい』という気持ちを刺激するために、教えるのではなく、考えさせる授業へと少しずつ進化しています。
宿題廃止から1年半。当初学力低下を懸念する声もありましたが、対外的な学力テストの結果は、例年の傾向と大きな差はなかった。
僕は上記の宿題廃止した学校の方針に、半分同意で半分環境がマッチしたと思っています。
同意部分は、「子ども達の自主」部分で今の時代、与えられたことをこなす人は社会では通用しません。
環境的マッチとは、それが成り立つ子ども達だった(が多かった)のではと思っています。
自主的に宿題プリントを選ぶルールで、全員、1枚も持ち帰らず宿題をしなかったらこの制度は学力低下につながります。
実際はそうならないよう、子ども達に主体性を持って宿題を持ち帰ってもらう先生たちのサポートがあったと想像しています。
いつも通りで何のひねりもない使い古された一節ですが、子どもに最上級で身に着けてもらいたいのは「自ら学び続ける」生き方。
これだけルールが変わり続けているのに、学び続けなければお荷物一直線です。
守破離の守の部分、型を学ぶ1つの方法は宿題で、九九を知った先に学びの楽しさが出てきます。
九九を覚える子どもたちを見ていて、やはり時間がかかっているのが分かっており、家のトイレなどに九九の紙を張って親に聞いてもらって覚えるのは必要。
単に学校以外の勉強時間が減って、勉強の質が向上していないのであれば危ういと感じます。
さいごに
2025年度、小学6年生の通塾率は全国平均で43.9%、首都圏や関西圏の塾熱が高い地域は5割超えです。
塾に通っている子は、塾の宿題があり時間をやりくりして学校の宿題をするなど、勉強時間が総じて長い。
この裏には、塾に通っていない子の勉強量と差が出ていることが想像できます。
成績が良いイコール人生の成功ではありません。
ただ、学び続けることで楽しみが見つかるのは間違いなく。
死ぬまでの80年~90年が長いのか分かりませんが、楽しむ1つの手段は学んだ先に自分の中から生まれます。
