この文章のトピックスは以下です。
・小中学生、男子の運動時間は16年間で減っている
・小中学生、女子の運動時間は16年間で増えている
・小学生の運動測定結果は16年で男女とも下がっている
・中学生男子の運動測定結果は16年で中間層が減りできる子とできない子が増えている
・中学生男子の運動測定結果は16年で下がっている
運動する小学生、男子は減少、女子は増加

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は小学生男子の1週間の運動時間です。
2012年までは「0分」がなく、2013年から新設されています。
60分未満について、2008年11.1%、2024年9.1%、前後比-2.0%。
60~420分未満について、2008年32.7%、2024年40.4%、前後比+7.7%。
420分以上について、2008年56.2%、2024年50.4%、前後比-5.8%。
グラフを見ると分かる通り、ジワリと一番右のオレンジ色420分以上が減っています。
他に2021年にコロナ渦の影響が見て取れます。

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は小学生女子の1週間の運動時間です。
60分未満について、2008年23.0%、2024年16.0%、前後比-7.0%。
60~420分未満について、2008年47.7%、2024年55.6%、前後比+7.9%。
420分以上について、2008年29.3%、2024年28.4%、前後比-0.9%。
小学生・女子は、420分以上はほぼ変わっておらず、60分未満で減った-7.0%が、60~420分未満に+7.9%移動しています。
運動時間が少なかった女子が中程度の運動するようになりました。
中学生男子の運動時間は変わらず、女子は増加

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は中学生男子の1週間の運動時間です。
選択肢のうち「0分」は2012年まではなく、2013年から新設されています。
60分未満について、2008年9.4%、2024年9.7%、前後比+0.3%。
60~420分未満について、2008年11.1%、2024年14.1%、前後比+3.0%。
420分以上について、2008年79.5%、2024年76.2%、前後比-3.3%。
全体的には16年で大きく変わっていません。
変動幅は小さいですが、420分以上運動する男子中学生は16年で-3.3%とわずかに減っています。

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は中学生女子の1週間の運動時間です。
60分未満について、2008年31.0%、2024年21.8%、前後比-9.2%。
60~420分未満について、2008年12.3%、2024年23.1%、前後比+10.8%。
420分以上について、2008年56.7%、2024年55.0%、前後比-1.7%。
60分未満が-9.2%と減って、60~420分未満が+10.8%とその分増えています。
女子は小学生に続き、近年に近づくにつれ運動量が少なかった子が中程度の運動をするようになっています。
子どもの運動能力は下がっている

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は小学生男子の総運動測定結果・総合評価です。
16年間でA判定(-0.9%)とB判定(-3.6%)とC判定(-2.5%)は減って、D判定(+2.7%)とE判定(+4.9%)が増えています。
よって運動能力は落ちている、となります。

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は小学生女子の総運動測定結果・総合評価です。
16年間でA判定(-0.4%)とB判定(-2.3%)とC判定(-1.8%)は減って、D判定(+1.8%)とE判定(+2.8%)が増えています。
男子と同様、運動能力は落ちています。

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は中学生男子の総運動測定結果・総合評価です。
16年間でA判定が+2.3%、E判定+2.0%、C判定が大きく減って-4.5%です。
真ん中のC判定が減り、できる子とできない子が増えています。

出典:令和6年 全国体力・運動能力、運動習慣等調査(文部科学省)
上記は中学生女子の総運動測定結果・総合評価です。
16年間でB判定が-4.7%、D判定+3.5%、E判定+1.9%になっており運動できる子が減っています。
他にグラフで特徴的なのは2018年ころ、運動ができる子が増え、その前後が減っています。
運動習慣は生きるベースになる
今回、子どもの運動量(運動時間)についてみてみようと思い調べました。
事前予想として、僕は微減を予想していましたが、結果はその通り。
運動量も運動能力もともに微減でした。
運動時間が減少している理由を挙げてみます。
・スマホやタブレット、ゲーム、動画視聴の増加
・塾や習い事の増加
・部活動の減少
・遊び場の減少
スマホやタブレットのスクリーンタイム増加は、令和時代ではどのご家庭でも悩むネタです。
ITスキルがなければ厳しいので触らせないのもどうかと思うが、子どもにどの程度の時間許容するか。
受け身姿勢が基本になってしまったり偽情報に踊らされる、あるいは目が悪くなる物理的弊害も頭をよぎります。
そして塾や習い事の増加や、中学校での部活動の減少もよく聞きます。
僕の近辺を見渡してみても、小学校低学年から複数の習い事をするのがいまは普通。
「今日は習い事があるからダメ」は、令和時代の子どもは日常会話です。
公園のボール遊び禁止も時代を感じますが、遊び場減少の典型例です。
以前このブログでも書きましたが、今の子どもたちの遊び場は昔に比べるなら制限されています。
また、安全意識の高まりもあり、道路で遊ぶ子どもも見かけなくなりました。
ちなみに僕は子どもの頃、外遊びが大半でした。
わずかな時間の外遊び以外として、だれかの家でテレビゲームすることはありましたが、時間制限が厳しかった。
人気ゲームを手に入れた友達の家に上がり込もうと、「今日は大丈夫?」のような駆け引きをして、やっとゲームができたとしても「はい30分過ぎたので外で遊んでおいでー」とその家の母親に追い出される。
そうして鬼ごっこや缶蹴りなど、体を動かす(しかない)遊びをしていました。
いま、公園で子どもたちの姿を見ていると、そこには体を動かす子もいますが高学年になるとゲームやスマホを触っている姿があります。
ゲームは家の中でではなく、個人所有の端末で楽しめる時代です。
身体を動かす遊びも楽しいですが、単純な娯楽とするならデジタルは(短期的には)強い。
それでも、時代として身体や健康の重要性が高まったからなのか、上記データの中には運動しなかった子が運動するようにはなっていました。
適度な運動は健康に良いが定説になっており、できるなら運動してほしいと考える親が増えていると考えられます。
昔なかった運動量増加要因としては、幼児期からお金を払って運動経験をつませる。
スポーツクラブや水泳、短期の速く走れるようになる教室など、親の送り迎え含め子どもの習い事はたくさんあります。
北海道・旭川の幼稚園に短期留学して、子どもを大自然の中で遊ぶ経験させるご家庭もある。
振り返ってわが家の子どもの運動量を見ていると、いまの時代で考えるなら可もなく不可もなく。
自分が子どもの頃と比べるなら運動量は減っていますが、環境全般を考えるなら妥当ではある。
子どもに向かって言いませんが親としての勝手な思いは、ゲームはいつでもできるので、子どものうちの外遊びはぜひやってほしい。
その先に意識して運動し続けられると大人になれれば、以下のようないいことがあるとも分かっています。
・身体強化、人間は身体エネルギーが尽きるとパフォーマンスが落ちる
・風邪など引きにくい
・自分のできないことがわかる(自分が万能ではないと理解できる)
・できるようになると楽しい
・リフレッシュ、メンタルケア
身体が資本なのは、年齢を重ねればその意味が嫌というほどわかります。
ただ、子どもにそれを理解しろというのは酷なのも、昔の自分を思い出すと分かる。
学生時代に運動部に所属していて、社会人になり運動しなくなり体が重くなる話はいくらでもあります。
その解決策の1つは、どんな運動でも良いので、細く長く続けられるものを見つけ体を動かし続ける。
長く続けられれば、大きな差別化の1つになります。
さいごに
最近、同年代の知人が大動脈解離で、命を落としそうになった話を聞きました。
大動脈解離の主な原因は高血圧と動脈硬化で、生活習慣病が危険因子とネットにはありました。
運動を続けていれば大動脈解離にならないわけではなく、その確率は下げられる程度。
人間はいずれ死ぬので、死ぬまでできるだけ運動せずにいこうとすると、健康寿命が短くその後の寝たきり期間が長くなる。
あるいは健康のためだけに運動するという考えも、どこか違和感がぬぐえない。
落としどころは人それぞれですが、僕は死ぬ直前までできるだけ健康を維持したいと思っています。

