電話の通話回数は20年前の半数以下、それでも電話が有用なときもある

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・電話の通信(通話)回数はここ20年で46.3%と5割強減少
・特に固定系電話の通信回数は20年で-90.6%
・電話の通信時間はここ20年で48.3%と通信回数同様5割強減少
・移動系通信の通信回数は減っているが通信時間は横ばい
・都道府県別の人口当たりの電話通信回数は東京が1位、沖縄が最下位
・国際電話の通信時間は減少しつづけ、コロナ渦以降通信回数は増えている

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通信回数は20年前の半数弱

電話 通信回数の推移 単位=億回
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は電話の通信回数推移です。
2003年1,300億回、2023年602.4億回、前後比-697.6億回(46.3%)です。
この20年で通信回数は半数弱まで下がってきています。

電話 通信回数の推移 単位=億回
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は電話の分類別通信回数です。
移動系通信は2003年526億回、2023年378.5億回、前後比-147.2億回(72.0%)です。
固定系通信は2003年774億回、2023年73億回、前後比-701.3億回(9.4%)です。
IP電話は2004年27億回、2023年151億回、前後比+124.0億回(559.3%)です。
固定電話の通信回数は、20年で1割以下まで減少しています。
IP電話は固定電話の代替として、約5倍に増えています。

通信時間も通信回数同様半数弱

電話 通信時間の推移 単位=百万時間
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は電話の通信時間推移です。
2003年5,198百万時間、2023年2,512百万時間、前後比-2,686.5(48.3%)です。
1つ上のブロックで通信回数が46.3%に減少していましたが、通信時間も近い数字の48.3%と減っています。
ネット普及で通話回数が減っているのはよく聞きますが、通信時間も減り続けています。

電話 分類別・通信時間の推移 単位=百万時間
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は電話の分類別、通信時間です。
移動系通信は2003年1,884百万時間、2023年1,893百万時間、前後比+9.0百万時間(100.5%)です。
固定系通信は2003年2,676百万時間、2023年200百万時間、前後比-2,476百万時間(7.5%)です。
IP電話は2004年172百万時間、2023年418百万時間、前後比+246.4百万時間(243.3%%)です。
固定電話の通信時間減少は通信回数減少と同様の流れですが、移動体通信の通信時間が通信回数は減少しているのに対し通信時間はほぼ横ばい。

都道府県別人口当たりの電話通信回数は西低東高

都道府県別 通信回数
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は都道府県別の通信回数を、その都道府県の人口で割った情報です。
全国平均は42.2で1位は東京、2位は大阪とここまでは人口が多い都道府県ですが、3位は島根です。
全体的には西低東高で、北海道や東北地方は平均を上回っています。
通信回数が低いのは沖縄や奈良県ですが、その理由は分かりません。

国際電話の通信回数と通信時間
出典:通信量からみた我が国の音声通信利用状況(総務省)

上記は国際電話の通信回数と通信時間です。
通信回数のピークは2006年1,430百万回、ボトムは2020年367.6百万回、その後はコロナウイルス渦が影響している時期で増えています。
通信時間のピークは2007年6,385.7百万分で、以降右肩下がりに下がって2023年612.1百万分になっています。

通話だけではないが優位性はある

上記の通り、電話通話(通信)回数は減っています。
ここから言えることは、最近見聞きする若者の電話が苦手、電話への慣れる機会が減っていることにもなる。

僕は電話が苦手かというと、好きか嫌いかで言えば嫌いですが、苦手意識はほぼなくなりました。
人と対面で話すとき心の準備がいるように、電話で話すときも相手の姿が見えない分もあり、身構えるところはいまもある。
それでも架電するには理由があり、自分の感情より必要性を優先する心構えをするようになり、結果電話慣れしたのではと思っています。

また長い間、仕事をしたので、言いにくいことも口頭でも伝えられるようになりました。
よく言われる仕事上で大事な「いつまでに」「だれが」「何を」「どんな方法で」など、必要であれば忘れずに確認する。
これはお互いのためでもあり、分かっていると思ったは幻想として動かないと、不用意なトラブルを生み出します。

トラブルになってしまったのであれば「原因」「再発防止策」が出てきます。
テキストでのやりとりだと責めるようなやり取りになるケースもあるので、マイナス事象は口頭コミュニケーションで端的に短時間で締めるところはきっちり。

僕が新卒時代の若いころは、こうしたビジネスの基本ができていませんでした。
周囲に厳しく指摘してくれる人がいなかったので、しばらくは自己流で事故を起こすような状態。
そもそも聞くべきポイントが分かっていなかったセンスのなさはありますが、言いにくい苦言のようなものも言えなかった。
あるいは相手の機嫌を伺うようなスタンスでもあったと思っています。
いま思い返してみると、自意識過剰でもありアマチュアでもある。
仕事をするうえで必要なのは結果であって、結果を出すには前提情報(認識)がズレていては良い回答にたどり着けません。
認識ズレは大きな地雷であり、何度か痛い思いをしてやっと体得しました。

物を伝える時、電話かメールやチャットなどのテキストコミュニケーションなのか選択肢はあります。
どちらもメリデメはありますが、電話のメリットもある。

▼電話のメリット
・リアルタイム
・複雑な内容のやり取りで口頭説明すると早いものに向いている
・通話が開始されれば短時間
・言葉の行間、相手の雰囲気が読み取りやすい
・通話することでより良いゴールが見えることもある
・関係性の構築

▼電話のデメリット
・時間を合わせる必要がある
・記録に残らない
・突然のコールは相手の都合を考えていない
・相手が見えない、心理プレッシャーになることもある
・無駄な時間となることもある

個人的には気難しい相手こそメールではなく電話でアクセスします。
自分の文章能力が足りていないことも考え、通話で補足しないと色よい回答が得られにくいのを回避するためです。
事前に「いつ」「何の目的で」「相談箇所」「目指すゴール」「所要時間」を連絡して、通話の承認を得る。

もちろん日常の同僚との仕事ではこんな面倒な手続きはなく、「いま少し通話良いですか」で対応します。
文字化する時間が無駄で、サクッと通話して1分で完結させる。

電話通話の要不要、好き嫌い、得意苦手など視点はいろいろありますが、適材適所の使い分けです。
いろいろな武器を使いこなせると、少しだけ人生を楽にしてくれます。

さいごに

先日、windows10のサポート終了が近いので、新しいノートパソコンを購入しました。
最終候補になったパソコンについて知りたいことがあり、メーカーサイトを探したのですが見つけられず。

そこでメーカーへ聞こうと思い問合せページを見ると、以下の方法が掲載されていました。
・電話通話
・メール
・チャット
今回僕は「チャット」を選択し、すぐに先方と繋がり回答を得ることができました。

「電話通話」は回答にたどり着きやすいとは考えていますが、最近はカスタマーサポートの電話はつながらない。
サポート電話番号にかけると「順番におつなぎします。このまましばらくお待ちいただくか、時間を変えておかけなおしください」と数分から数十分、待たされれることが増えました。
これがストレスで、今回チャット接続すると30秒もかからず先方担当者と繋がり、目的の情報を教えていただけました。
チャットのメリットでもある、「このページに記載があります」とURLを先方からいただけたので、すぐに該当ページを見ることができました。
また、チャット履歴をチャット終了後メールで送信してくれたので、忘れることもない。

ネット普及と人件費削減、働く人が減っている時代です。
2025年現在の問合せは、緊急性が高くなければ「チャット」か「メール」が良いと思っています。