東京23区ファミリー世帯の2/3はマイカー未保有

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育児・子供観察

1世帯当たりの自動車保有率は、減少時代に入っています。
さまざまな理由が思いつきますが、車への想い入れが減少している点もあります。
子育て時には車があったほうが便利なのは間違いない、東京23区では2/3が未保有。
車が以前より趣味性が高くなったと言えますが、趣味は大事です。

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1世帯当たりの自動車保有台数

最初に、日本全国の1世帯当たりの自動車保有台数情報(各年3月末の数値)です。


出典:2019年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

世帯数(グラフ内灰色)は、奇麗に伸びています。
対しマイカー保有台数(青色)近年伸びが鈍化。
世帯当たりの普及台数(水色)は近年減少、一番世帯当たり普及台数が多かったのは2006年の1.112台。
世帯当り普及率が減少した理由は、いろいろ考えられます。

・収入が伸びない
・核家族化
・高齢者の増加(免許返納)
・若者の都市圏へ移住
・車の値段が上がっている
・車保有希望者の減少
・カーシェアリング等の別の手段が増加

東京に住居を構えたのなら、公共交通機関でたいていの用は済みます。
都心部の月額駐車場料金を筆頭に、マイカー保有コストが大きいという面もあります。

このグラフ内で、1つ、僕の勘違いしていた点があります。
コロナ過になってマイカー保有が見直されたというニュースを聞いていたので、マイカー保有率が増加していると思っていました。
グラフ内の1世帯当たり車保有率が2020年=1.043、2021年=1.037と、わずかですが減っています。

コロナ環境下の自動車保有の減少要因を挙げてみます。
・コロナ直撃業界にいる人で収入が減少した
・半導体ショックや部品納期遅延による車の減産・納期の遅れ
・外出自粛

この先の未来予測として、個人所有のマイカーは減っていくと僕は考えています。

都道府県別 世帯人数別

次に都道府県別世帯当たり普及台数の情報です。


出典:2019年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

全国平均が1.037台と、わずかに1を上回っています。
平均で見るなら、ほぼ1世帯1台、マイカーを保有になります。

保有台数が1番高いのが福井県の1.715台。
保有台数が1番低いのが東京の0.422台、その差約4倍。
そのほか、東京近県と関西が大きく平均値を下回っています。

以外なのは北海道の0.998台。
広大な土地なので、自家用車が生活の足として必要なのですが、全国平均も下回っています。
とは言え、トラックなど別の移動手段があると予想します。


出典:都市部30~40代ファミリー層を対象とした自動車の所有やニーズに関する調査(PIAZZA株式会社)

都心部に住む30~40代ファミリー層の、世帯人数別マイカー保有台数が上記です。

1人暮らしの78%が未保有なのは、高いのか低いのか分かりませんが、マイカーに必要性が一番低い層なのは確かです。
世帯人数が上がるほどマイカー保有率が高くなり、5人以上世帯では56%が1台保有、1台以上保有は70%。

都心部でのマイカー保有率は、グラフ内一番上、ほぼ半々(51:49)です。

子育て世帯のマイカー事情

僕の知り合いの中で、マイカー保有・運転はリスクと考え、運転しない人はいます。
ただし、これは例外で、たいていの人は車の免許を保有しています。


出典:子育ての車事情調査(ナイル株式会社)

上記は、全国の子育ての親が対象のアンケートで、子育てに車は必要と考える人が77%と約3/4。
どんな時に車が必要かの質問は、どれも車を保有しているなら便利と納得の内容です。
それでも、実際に車を保有するかは別。


出典:都市部30~40代ファミリー層を対象とした自動車の所有やニーズに関する調査(PIAZZA株式会社)

このアンケートの対象者について、以下補足情報です
30~40歳代
配偶者者がいる=87%
子どもがいる=84%
居住地域=東京/神奈川/大阪/千葉/愛知/兵庫/その他

上記の居住地域が比較的人口が多い都道府県のためか、全体で見ると49%が車を未保有。
84%が子どもがいる世帯のアンケートなので、この地域に住む30~40歳代の子育て世帯半数はマイカー保有していません。

東京23区に絞ると、67%がマイカー未保有。
東京23区内で車を2台以上持つ人が4%いるのも特徴的というか、お金があって車が趣味の人だと感じます。

積極的な趣味として

わが家の子どもの友達の家のマイカー保有状況をすべて知っているわけではありませんが、僕の奥様の話を聞いていると、ママ友との会話で自然に出てくるようです。
子ども連れのママさんたちが、自転車で公園や児童館に集まって話をしている。
その雑談の中で「ウチは車、ないのよね」となるそうな。

そんな僕の体感値では、東京で1/3マイカー保有は近い値。
日常の移動手段は、近場は自転車で距離が遠い時は公共交通機関、ときにレンタカー。
そういうものだと、親子とも認識している。

僕は地方出身者で、その地域ではどの家もほぼ車があり、公共交通機関は必要に迫られて乗るものと考えていました。
その後、社会人になって東京およびその近郊に住み、車不要を身を持って体感しました。

東京で地下鉄に乗り慣れると、電車待ち時間が少なく電車路線網が発達、公共交通機関で十分ですい。
バスまで使いこなすと、街の景色も見られかつ頭の中で地図がつながります。
さらにいまは、レンタル自転車も普及し安価で借りられ、いたるところで乗り捨て(返却)できます。

子どもが習い事、たとえばサッカーをやりたい子がいても、近場でそれなりの環境が存在します。
アメリカでサッカーママがミニバンで子どもを送迎するのは、アメリカの土地が広くそもそも車でないと移動が無理という事情がある。
また、アメリカはセキュリティ面で子どもだけで移動は危険な国ですが、いまの日本の治安の良さは比べるもなく。
交通死亡事故も減少の一途、2021年の警察庁発表数字では、交通事故死亡者数=2,636と過去最小。

いま、東京でのマイカー保有者は「生活の足」の面も残しつつ、「お車、好きなんですね」と言われる時代です。

子育てにお金がかかる、先行き不透明なので出費を減らすためにマイカーを持たない選択は、コスパ思考で理にかなっていて、お金を出すところに出して締めるところは絞る人が多い。
みなさんそれぞれ、しっかり考えて行動しています。

わが家では、僕が車好きなのでマイカー保有しており、車で出かける機会も多い。
平日、車に乗る機会はほぼなく趣味性が高いのですが、趣味の言葉通り僕は「自分が好きなことをやっている」のを積極的に捉えています。

子どもはしっかり遊んでほしい。
親も人生を楽しみつつ、そういう大人の背中を子どもにも知っていてほしい。

わが家のメンバーが年齢を重ね、過去を振り返った時、そこにはマイカーがいたと自分の経験からも想像できます。

さいごに

マイカーを持ってイマイチと思う時として、近場に家族で出かけるとき、子どもが「クルマで?」と聞いてくることがあります。
僕は、自転車や徒歩で行ける場合はそちらを優先したい派。
一応ですが、近場でも雨天時などは必要、というか活用します。

子どもがしぶった時は、自分の好きな事なら大丈夫じゃないの、と以下の投げかけをします。
「東京ディズニーの時は半日以上、歩き続けられたよね」