社会人としての自立

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育児・子供観察

バリカンが売れている。
巣ごもり需要の1つで、セルフカットも含め、自宅でカットする人が増えました。
子どものカットは、以前から自宅が半数以上でしたが、理美容業界全体はここのところ微減が続いています。
どんな業界に身を置くのか、コロナ過はそれを考えるきっかけになりました。

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コロナ過でバリカンが売れている

外出自粛と、理美容院の密閉空間を避けたいと考えたのか、バリカンが売れています。
Yahooのデータソリューションで、トピックスになっていました。

コロナ以前の2015年のアンケート結果ですが、子どもの半数以上が自宅カットしています。
2020年のデータがないのですが、自宅派が増えたのは想定できます。

出典:子どもの髪の毛どうしてる?(ハッピー・ノート ドットコム)

髪を切るのを嫌がる子どもは多いと、少ないサンプルですが、身の回りの子どもの話を聞いていてもそう思っています。
特に男の子にその傾向は強く、手を焼く親も多い。

かといって、子どもを理美容院に連れていくのか悩みます。

いつから子どもは美理容院に行くか

ウィメンズパークにそのアンケートがありました。

出典:小さな子どもの散髪どうしていますか? “バーバー母”は今日も開店中!(ベネッセ)

先ほどのグラフの結果とは違う軸ですが、1位が1/4の割合で、デビュー前と美理容院に行ったことがない。
それ以降の結果は分散しています。

子どものカットを積極的に受け入れいている美理容院は、子どもを飽きさせない工夫があります。
とは言え、落ち着きがない子が数十分、じっと椅子に座って髪を切るのを想像すると、二の足を踏む。

どうしたもんかと悩んでいると、子どもの髪がボサボサになってきて、しかたなく子どもの好きなもので釣りつつ、自宅カットを選ぶ。
そうした選択をしたご家庭がそれなりにいると僕は考えています。

美理容業界は微減を続けている

コロナ過で、美理容院の経営が悪化しているニュースがあります。
移動も含む密閉空間を避けるため、行く回数を減らすのも理由の1つですし、在宅業務の浸透もその一因。
僕も在宅勤務になり、カット回数が減りました。

美理容院業界ではありませんが、アパレル業界も同じく、コロナで減少影響を受けた業界。
会社に行く必要がなくなれば、外見にかける予算は減ります。

以下は最新情報ではありませんが、矢野総研の美理容業界の推移です。

出典:理美容市場規模推移と予測(矢野経済研究所)

大きな減少ではありませんが、年々、減少しています。
美容院・理容院とも、同じくらいの縮小割合で、この期間、約4%ダウン。
同時期の人口減や高齢化を考えると、妥当な数字です。

そして、2020年の減少幅は、それ以前に比べ大きい事は確実です。

縮小する業界

今回のコロナ過は、一部の業界に大打撃を与えました。

一例が、航空業界。
少し前までの未来需要予測では、海外との行き来が増え、パイロットが足りなくなると言われていました。
それが、今回のコロナ過で短期的には大赤字だけでなく、未来の需要も減らしました。

リモート会議の普及は、その理由の1つです。
僕もリモート会議をやってみて体感していますが、かなりのレベルまで、リモート会議で代替は可能。

米国企業の取締役会のように、取締役を一堂に集め、数日間ホテルに缶詰にして、終日集中的に会議するケースは、リアル会議に分がある気がします。
ただ、これもリモートでできないかと言われれば、否定する材料が難しい。
航空業界にとって、ビジネス客は大きな収入源でしたが、先行きは暗いです。

デパートや観光、運輸業界も苦しい。
デパートはもともと、衰退の流れだったところに、インバウンド需要が激減しました。
主要個各層の一翼、海外渡航者の減少で、コストも含めどうやってやりくりするか。

コロナになるまで、鉄道業界が悪化するシナリオを、僕はまったく予想できませんでした。
未来の人口から算出して、何年後にはどのくらいの旅客数を見込める鉄板業界と思い込んでいた。
それが、いまの短期的な自粛で利用者が減るのはしょうがないとしても、リモート環境普及で中期的にも物理的移動が減るとは想定外。

現実化する可能性が低いものをどの程度、計算に組み込むか難しいですが、定年退職までの30年後まで安泰の業界を望むのは、無理な時代です。

どこでもやっていける

自分の子どもに「特別やりたいことが思いつかないんだけど、どんな業界に就職したら良いと思う?」と聞かれたら、僕は「普及期に入っておらず、業界全体が伸びているところ」と答えます。

業界誕生期→複数会社参画期→業界伸長期→市場飽和期→衰退期

上記の中で2番目「複数会社参画期」が、いろいろなことが学べ、楽しい。
成長産業は一定のお金が集まる、イコールいろいろな施策が打てます。
衰退産業で、何かアイデアを思いついても、お金がないため却下では、自分の経験が増えません。

スタートアップ業界は、収入はそれほど多くはありませんが、制度(ルール)が決まっていないため、決める範囲が広い。
決断の経験は、いつの時代でも有用です。
また、決断経験は、慣れてきます。

命までは取られないと吹っ切れ、挑戦し続けられる人は強い。
何が当たるか分からない時代、たくさんの挑戦は必要条件です。

ただ、これは万人に推薦できません。
プレッシャーが苦手だったり、臨機応変が不得手な人には酷になります。
心身を壊しては、本末転倒。
とは言え、1つの組織、1つの業界に属して定年を迎える人は、この先は希少種になってきます。

コロナ過では、属している業界でプラスとマイナスの影響がくっきり出ました。
ただ、それを事前予測は難しいのも事実。

転社ではなく転職を選ぶ「先に進む勇気」。
いまいる場所で何かをつかみ取る「立ち止まる勇気」。

コロナ過で自分の職種が影響を受けたのかどうかは関係なく、自分事として考えたとき。
追い込まれる前に、どういう行動をとるか勇気を持って決断するシミュレーションをする。
今回のコロナ過は、それを考えるきっかけになりました。

そして、どこでもやっていける自信と結果が出せれば、社会人としての自立と言えるのかもしれません。

さいごに

僕の親戚の中で、高校生になっても家でカットしている男の子がいます。
子どもの頃から中学生まで自宅でカットしていたが、中学校時代、理容院に行ってカットしてもらった。
その出来に納得がいかなかったらしく、それ以降、元の自宅カットになったそうです。
その子の髪型は、バリカン丸刈りではなく、今風のサラッとしているもの。

そこで気づいたのですが、その子の母親のカット技術向上。
多分、過去に失敗カットで親子喧嘩もあったと想像できますが、それでも自宅で良いと考えるレベルのカットをしている。

カットはプロと素人の技術差が、出るものだと僕は考えています。
それでも、洋服を作ることに比べれば、自宅カットは素人でも可能なもの。

どこまでプロに任せて、どこを自分でやるのか。
この先はもっと、プロに任せる時代になっていくと、僕は考えています。