人生を楽しむために片付ける

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育児・子供観察

都市圏に住んでいて、家の収納スペースに満足する人は少ない。
集合住宅・戸建てにかかわらず、専有面積が限られているので既定路線ではあります。
子どもがいるならモノが増え続けて、時に親の雷が落ちます。
そうは言いつつも、オモチャや想い出の品の整理は、なかなか厄介な相手です。

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子育て期に収納で困る

子どもの成長とともに、モノが増える。
オモチャなどの娯楽はもちろん、衣類や学習机など必須の存在が、家を圧迫していきます。
以下、子育て中の収納に関するアンケート結果です。


出典:子育て中の収納に関する課題と対策( LIFULL SPACE)

収納に困った事がない男女平均が28.4%と3割弱。
このアンケートの対象者は以下です。
・関東1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)在住
・18歳未満の子どもがいる25~49才の男女2,548名
人口が多い地域にもかかわらず、約3割が収納に困っていないのは多いと感じます。

男女比でみると、女性の方が男性より困っている。
後片付け担当が女性側に偏っている、ともとれる結果です。


出典:子育て中の収納に関する課題と対策( LIFULL SPACE)

収納に困った物の1位の「衣類」は、大人も子ども思い当たる節だらけ。
特に子どもについては、3年継続して着られる衣類や靴はなく。
子どもの衣類を買う時、「来年も着られるか」「ややブカブカ」のバランスポイントの模索です。

2位の「記念品・思い出の品」も、子どもを持つと発生します。
保育園/幼稚園での制作物だけでなく、児童館や習い事など、ものが増える要素だらけです。

3位の「行事もの」の特徴は、モノ自体が大きい。
いまどき、東京でひな祭りの7段飾りフルセットを購入する家は少ないですが、まったく買わないというのも躊躇する。
結果、小ぶりなものを買うか、購入しない選択もいまでは増えています。


出典:子どものお片付けに関するアンケート(ノムコム)

大きな庭があって、大きな倉庫が何個か置けるの環境なら、収納スペース問題は発生しません。
上記、集合住宅か戸建てかの対象が分かりませんが、部屋数が多くなっても、収納スペース満足度はあまり変わっていません。

部屋数が多い住まいの場合、人数の一定割合比例していると考えられ、結局一人分ずつモノが増える。
子どもが巣立っていくなど、住んでいる人数が減るまで、収納問題で続きます。

子どもの片付けに満足しているか

子どもの片付けを親が満足しているかのアンケート結果が以下です。


出典:子どものお片付けに関するアンケート(ノムコム)

グラフ内の一番上の「全体(平均)」のうち「あまり満足していない」「満足していない」の非満足の合計が76.2%
「満足」がどんな状況なのか主観なので微妙ですが、このくらいの数値は当たり前のような気もします。

個別に見ていくと、「小中学校」時代が、非満足の値が高い。
また「高校生以上」は、「満足していない」が一番高い結果です。


出典:子どものお片付けに関するアンケート(ノムコム)

上記は、全年齢が対象の片付けられない場所を、上から順番に並べたものです。
納得の項目ばかりですが、「本棚」が25.7%だけが片付けられないの結果からは、そんなに「本棚」が片付いているのだと感じます。
近い未来、本が電子にほぼ置き換わった時には、なくなる項目ではあります。


出典:子どものお片付けに関するアンケート(ノムコム)

1つ上のグラフの同じく、1位が「おもちゃ」。
2位がこのグラフでは「本・絵本」なのに、1つ上のグラフの「本棚」とは、大分違っています。
全体を見渡してみると、項目自体はどれも自分の子ども時代を思い出してみても、そうだよなと思う物ばかりです。

そもそも親側と子ども側で、片付けられている状態の感覚がズレている点は、念頭に置いた方が良い。
部屋の片付け度が10段階評価で、親は7くらいで片付いている、子どもは3でもきれいと思い込みたがっている。
そこにはグランドキャニオンクラスの谷が、横たわっています。

わが家の子どもの友達の家ルールで、おもしろいと思ったのが「マクドナルドのハッピーセットのオモチャは2週間保持期限」があります。
モノを一時増やしても、減らす時期を決めておく。
モノを増やさない、長く持って愛着(執着)前に手放す、良い試みです。

おもちゃに情が湧く

自分が子どもを持って、大きく考え方が変わったものに、子どもの成果物への愛着があります。
わが家の子どもが、父の日に園で作った僕向けの成果物は、僕にとって大切なモノになっています。
一般流通商品ほど整っていないのは当たり前ですが、それが魅力と感じてしまう。
地層化していくのが分かっていても、手元に残しています。


出典:大切な作品の保管方法についてアンケート(しまうまプリント)

子どもの作品を「すべて処分」しているは2%。
自分がマイノリティではなさそうと、少し胸をなでおろしています。
70%の人は「選別して保管」で、現実的には妥当です。

作品を保管する理由の1位の60%が「想い出」ですが、言葉が適当か分かりませんが同意です。
3位の「将来子どもに見せる」は、実現性は低いとも思います。
押し入れや納戸の奥に格納されたものは、終活時点くらいまで日の目を見ないケースもありそう。


出典:トランクルームに預けているものランキング(LIFULL HOME’S)

捨てられないのでトランクルームを活用するのも、世の中のトランクルームが増えていることから、つながりを感じます。
実際に預けているものを見ると、想い出の品よりも現実的なモノが多い。
1位の「家具」は僕にはあまりピンときませんが、椅子などを一定期間預けているのか。


出典:捨てられないものの保管法を調査(全国のトランクルーム「収納ピット」)

生きていれば、使わなくなった・使えなくなったものも出てくる。
断捨離の最有力は、子どもに限らず大人も衣類のようです。

子どもに自分で片付けさせるには

子どもの片付けで収納場所を作るのが最初の一歩だったとして、親がその環境を作っているか。

日ごろから、子どもが楽しんで取り組めるくらい工夫されたゲーム性を取り入れるのも一案ですが、現実はうまく子どもを乗せられない。
それでも、同じサイズの収納ボックスをたくさん用意し、各収納ボックスに入れるものの写真を張って、何をどこにいれるか子どもにもすぐにわかるようにしておくなど。
また、片付けしなかったら1か月、それで遊べないなど一定のルールを決める。

片付ける姿勢を大人が見せるのは有効です。
親の自分管轄の持ち物や、脱いだ後の衣類など、指定の場所にしまう。
親側ができていなければ、子どもに片付けなさいと言っても、説得力がありません。
親が片付ける姿を見せ、子どもが自分もやらないといけない雰囲気づくり。

片付けの習慣は、物理的なものにかぎらず、頭の中でも当てはまります。
何かをするときに作業場所をまず作って準備を整えないと、うまくいかない。
料理をするとき、作業場所が広いのとそうでないのでは、結果が違ってくる。

一応ですが、いつもきれいにしなくてはいけないとか、無駄なモノが不要なのではなく。
無駄なモノを排除しすぎ、行き過ぎた効率主義に、もろさはあります。
それでも、片付け(=整理)は、積み上げることへの親和性が高い。

子どもが片付けない理由を聞いてみると、子どもの言い分で納得することもあります。
頭ごなしに「片付けなさい」が妥当な時もありますが、本人を尊重して聞く姿勢がちょうど良い。
子どもが「あとでやろうと思っていた」の場合は単なる言い訳ですが、大人側がある程度納得できる考えで動いているのであれは、まずは受け止めたい。

感情的は物言いで人は動かないのは、自分が分かっています。
とは言いつつも、親子の片付け闘争は、世界中で繰り広げられています。

さいごに

最近、知人が注文住宅を建てるというので、それについて雑談をしていました。
知人の趣味がアウトドア系で、自転車を複数台所有したりスキーをやっている。

注文住宅は、自分の意向がかなり反映できる点が、大きなポイントです。
どんな生活スタイルなのか、から逆算で部屋割りを決められる。

僕が提案したのが、部屋接続の屋内ガレージまたは大きなシューズクローゼット。
10畳以上の大きさのアウトドア専用エリアを作り、外で使う物の収納兼メンテナンス場所として使うという案です。
この知人は独身なので、自分の指向に沿って、趣味に極振りする。

家族がいるのであれば、全員の生活スタイルの調和点から、生活しやすいものを目指す。
現実は家族のスタイルが固まらないので、状況に合わせて工夫になります。