カップ麺の購入金額は20年で2倍弱、好きなカップ麺を考えると面白い

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・ここ19年でカップ麺購入金額は189.6%
・ここ19年でカップ麺購入量は137.0%
・ここ19年で100g当たり価格は138.4%
・月別では12月が一番カップ麺が売れる
・年齢別では中年層がカップ麺購入量が多い
・地域別では東高西低

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ここ19年でカップ麺購入金額は約1.9倍、購入量は約1.4倍

カップ麺 購入金額と購入量 2人以上世帯
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記は2人以上世帯のカップ麺、購入金額と購入量です。
購入金額は2005年2,959、2023年5,611、前後比2,652で増減率は189.6%です。
購入量は2005年3,070g、2023年4,206g、前後比1,136gで増減率は137.0%です。
全体の流れとして緩やかに伸び続けており、カップ麺消費量は増えています。
原材料費や他人件費高騰、物価高などを考えると、購入量より購入金額が上回る世情です。

カップ麺 100g当たり価格
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記はカップ麺100g当たりの価格です。
2008年に一段高額化し、その後しばらくは横ばいで、近年は微増を続けています。
一般的な食品と同様、価格が上がっています。

12月がカップ麺が一番売れる月

カップ麺 月別購入量(g) 2023年
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記はカップ麺の月別購入量です。
カップ麺が一番売れる月は12月で、年越しそば需要がある月です。
一番売れない月は6月で、12月と6月を比較すると61.5%と2/3以下です。

カップ麺 世帯主年収別 購入量(g) 2023年
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記は世帯年収別のカップ麺購入量です。
カップ麺を一番よく食べる世帯年収は639~864万円未満で、一番食べないのは333万円以下です。
可処分所得が減少してカップ麺の単価が上がって、世知辛いですが最低年収層の333万円以下が購入を控えている可能性が想像できます。

カップ麺 世帯主年齢別 購入量(g) 2023年
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記は世帯主年齢別のカップ麺購入量です。
若い世代が購入量トップかと思いきや、中年から初老期あたりが最大ボリュームです。
70歳以上が一番カップ麺を購入しない層ですが、これは味が濃いものや脂物を受け付けなくなる身体ゆえと言えそうです。

カップ麺 地域ブロック別 購入量(g) 2023年
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記は地域ブロック別のカップ麺購入量です。
1位は東北、最下位は沖縄。
全体的に東高西低傾向があります。

カップ麺 市別 購入量(g) 2023年
出典:家計調査(家計収支編)(総務省)

上記は市別のカップ麺購入量です。
全国平均5,656g、1位は青森市8,361gで全国平均の約1.5倍です。
他に特徴的な市は大阪市7,484gで、近隣の都道府県にくらべ頭1つ購入量が多い。

カップ麺の中では焼きそばがよく売れている

カップ麺の売上シェアランキング 全体 2023/10~2024/9
出典:「カップ麺」市場をランキング分析!あなたの推しメンは何位?(株式会社ロイヤリティ マーケティング)

上記はカップ麺の売上シェアランキング、2023/10~2024/9のPOS集計情報です。
カップ麺といっても1位はラーメンではなく「日清 どん兵衛 きつねうどん 西」で、2位は焼きそば「日清 焼きそばU.F.O.
」。
3位がラーメン「サンポー 焼豚ラーメン」で、とんこつ味の九州で有名な商品です。
6位「日清 カップヌードル」7位「日清 シーフードヌードル」と、最もメジャーなラーメンがここで顔を出します。

即席麺業界 売上高ランキング(2021年-2022年)
出典:即席麺業界の動向や現状、ランキングなどを研究(業界動向サーチ)

上記は2021年-2022年の即席麺業界・売上高ランキングです。
1位「日清食品HD」で、2位「東洋水産」ですが、その差は約2倍。
この2社で全体の約3/4を占めています。

好きなカップ麺を想像するのも楽しい

現代人であれば、自分が好きなカップ麺があると思っています。
自分の中のカップ麺トップ3を上げてください、と言われると、どれにしようか悩む人は多いのではないか。

カップ麺ではなくインスタントラーメンですが、横浜チキンラーメンミュージアムでの情報では、インスタントラーメン(初代はチキンラーメン)は食糧事情が厳しかった戦後に、保存がきいておいしいものを提供したいという発想で作られました。
それがいまや百花繚乱、ラーメン、そば、焼きそば、うどん、パスタ。
有名なラーメン店とのコラボ商品もあり、選ぶのに悩むほどの種類があります。

僕は10代のころ、大盛カップ焼きそばをよく食べていました。
当時住んでいた実家の食事事情として、食事が不足しているような環境ではなかったのですが、10代の男はとにかくお腹が空いていた。
必然、いつも大盛にアンテナが立っており、カップヌードルの普通サイズだと1個だけでは満腹にはなりません。

そんな時、大盛サイズのカップ焼きそばが自宅のストックにあるのを見つけ、すぐにお湯を注いで食べてみました。
もともと焼きそばが好きで、普通サイズのカップ焼きそばは慣れ親しんでいましたが、明らかに大きなサイズのカップ焼きそばにテンションが上がる。
素早くやかんに水を入れ、コンロの火をつける。
入れるお湯の量が通常サイズより多いことに納得しつつ、お湯が沸く時間が少し長くなるなぁ、とどうでもよいことに頭を巡らせます。
このわずかな時間がもどかしく、コンロの前でまだかなまだかなと湯気が出るのを待ちわびる。
もちろんお湯が沸騰するまでに、カップ麺のふたを開けかやくを入れ、お湯を注ぐだけの準備しています。

お湯が沸いたら即、カップ焼きそばに投入。
いつもよりお湯の量は多いですが、待ち時間は変わらないのだなぁとまたしても小さなことに納得。
所定時間を待って、ソースをかけてがつがつ食べる。
大盛サイズは標準の1.5倍で食べごたえがあり、それ以降、随分お世話になりました。

僕が生涯で一番食べたカップ麺は、多分この大盛カップ焼きそばで、商品名は「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」です。
そして、日本人であればたいてい自分が良く食べたカップ麺の思い出があると思っています。
それ以外にも、自分の人生でよく食べた味を思い起こすと、カップヌードルカレー味やカップ焼きそば塩味。
パスタを食べたとき、このクオリティをカップ麺で出せるのだと感動しました。
近年の有名店コラボラーメンもその1つで、実店舗で食べた味を思い出してみても近い味になっており、「安価で手軽にもかかわらず近い味」とうなっています。

2025年のいま、食料品はもとより耐久消費財やサービス、レストランなども軒並み値段が上がっています。
カップ麺も例にもれず値段が上がっており、気になったのでサンプルとしてカップヌードルの値段を見たところ、
1971年100円、2023年236円と、半世紀で2.5倍になっていました。
それでも定価200円ちょっと、スーパーであれば安売りしているので100円台でカップ麺は買えます。
プラスおにぎり1個やサラダをつけたとしても、令和のいまでは一食の値段としては安い食事です。

いまは健康にフォーカスしたカップ麺もありますが、一般論ではやはりたくさん食べるものではなく、たまに食べる楽しみあたりがいまのカップ麺ポジションのような気もします。
防災用品的な立ち位置も含め、カップ麺は現代の生活に根付いた食事です。

さいごに

僕は登山するとき、たいていカップヌードルカレー味をザックに入れておきます。
カップヌードルはコンパクトサイズで、体に良いとは思っていませんがラーメンスープを飲み干すとしてカレー味が妥当。
一口バーナーでお湯を沸かし、山頂か途中かは時間によりますがお昼時にこのラーメンを食べます。

自宅でカップラーメンを食べる時、一口目は「おいしいな」と思います。
それが山で食べるカップラーメンは「うーん、おいしいな」と評価が何割りか増しになります。

外で食べる食事は、BBQやお花見弁当もそうですがおいしい。
登山時のカップラーメンは、僕にとって山行の楽しみの1つです。