テニスプレーヤー数は減っているが、プレー回数は増えている

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・2022年の年間活動増加回数1位はテニス
・2022年は1年間で36.9回活動し、2019年比で13.1回増加
・テニス人口は約30年で約2/3に減少
・テニスする人は男性が女性より多い
・年代別に見ると高齢者のプレーヤーが多い
・テニスコートも減少している
・テニス市場は約30年で4割減

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2019年と2022年を比べるとテニス実施は1.5倍

毎年発行されるレジャー白書、2023年度版の中に2019年と2022年を比べて年間平均活動回数が増えた情報がありました。
その1位がテニスだったので、この文章ではテニスの近況について調べた結果です。

余暇 年間平均活動回数が増加した上位10種 2019年~2022年
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

余暇について、上記が2019年と2022年を比べた時、年間平均活動回数が増加した上位10種です。
1位はテニスで、2019年は23.8回だったのが2022年は36.9回と、年間活動回数が13.1回増えています。
単純計算すると、月に3回テニスをしています。

2位は麻雀で2019年は11.6回から2022年は18.0回と、年間活動回数が11.6回増えています。
3位はヨガ、ピラティスで2019年は36.2回から2022年は42.8回と、年間活動回数が10.3回増えています。
1位のテニス、3位のヨガ、ピラティスは、生活習慣の1部に組み込まれていると言える回数です。

テニス参加人口推移
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

テニス活動回数が増加していましたが、テニスを行う人口についての情報が上記です。
情報元は同じレジャー白書、2022年はわずかに前年比で増えていますが総論は右肩下がり。
1995年と2022年を比べると、-780万人で、前後比は31.6%(-78.4%)です。

テニスをする人(総プレーヤー数)は減っているが、テニスをする人のプレー回数は増えています。

高齢者のテニスプレーヤーが多い

テニス 性別参加率の推移
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

上記は男女比のテニス参加率推移です。
男女比では男性が女性より多いですが、2015年と2022年の減少率をみてみると男性の減少幅が大きい。
この間、男性は-40.3%、女性は-28%です。

テニス 性別・年代別参加率の推移 2022年
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

上記は2022年の性別・年代別のテニス参加率です。
この中の最も参加率が高いのは女性60代の11.8%、2位は男性70代の9.4%と高齢テニスプレーヤーが多い。
女性の20代と30代が最下位で、この年代の女性は時間ねん出が難しいのか、他のことに興味がいくのか。

テニス 居住地域別参加率 2022年
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

上記は居住地域別のテニス参加率です。
1位は千葉の7.1%、2位は長崎・佐賀・熊本の6.0%、3位は愛知の5.9%。
最下位は北東北の0.9%、その次が中国の1.0%です。
傾向は見いだしにくく、北国側は参加率が低いくらいは言えそうです。

テニスコートも市場も減少傾向

テニスコート延べ面数
出典:令和元年度 テニス環境等実態調査報告書(公益財団法人 日本テニス協会)

上記は日本テニス協会にあった令和元年度の、テニスコートの面積数と、1施設当たりのコート数です。
2012年と2019年を比べると、コート数は減少しています。
テニス人口が減少しているのでそれにつられての結果と言えそうです。

テニス用品 国内出荷額長期推移
出典:令和元年度 テニス環境等実態調査報告書(公益財団法人 日本テニス協会)

同じく、令和元年度の情報ですが、テニス用品の国内出荷額の推移が上記です。
こちらもテニス人口と同じく減少傾向です。
1993年と2019年を比べると-339億円で、増減率は60.6%(39.4%減少)と市場が約2/3になっています。

テニス人気の復活は難しい

日本総人口ですが、1995年は1.255億人、2022年は1.251億人、この間の増減率は99.7%です。
同時期のテニス人口は1995年は1140万人、2022年は360万人、増減率は31.6%。
テニス人気が陰っています。
少し前に、サッカー人気について数字を見て結果が以下ですが、高校生に限って言うとサッカー人口は減っておらず、2000年と2022年を比べると103.7%でした。

フットサル参加人口は減少しているがポテンシャルはある競技
近年、フットサル人口が減っています。 いくつかのデータを見てみると、たしかに一般人・選手登録数ともに減っています。 ただ、フットサル予備軍のサッカー人口は減っておらず、少子化時代でも子どものサッカー人口も横ばい。 サッカー経験者が大人になっ...

そんな中、テニス人気を高めるための、日本テニス協会(JTA)では試行錯誤を繰り返しているようです。
以下2つの取りまとめ情報ですが、良く言えば順当(普通)、悪く言えば実現度が低い内容です。

JTA戦略的普及・マーケティング「NEXT100」推進事業
令和4年度 テニス環境等実態調査 報告書

他に、伊達公子さんの意見として日本のテニス環境、特にコートに対しての指摘が以下です。
世界で活躍する日本人テニス選手が、日本でほとんど育たないシンプルな理由

伊達さんのご意見は、日本のテニス界は環境的に世界の流れについていけていない。
日本人の身長の低さも含め、トッププレーヤーを生みだせていないという内容です。

日本は人口減少期でこの先も減少は確定しており、GDPでも精神的にも未来が明るいと考える人が減っている。
そうした中、どんな競技でも現状維持できるのであれば、プラス成長と言えます。
そして、一度下がってしまった競技が人気を取り戻すのは、コロナ過以降にスタジアムに来なくなった観客を取り戻すのと同様に難しい。

上記JTAの資料では「スーパースターの誕生をきっかけに、環境改善のスパイラルを起こす」内容の記載があります。
人気競技にスーパースターは存在しますが、錦織圭選手や大坂なおみ選手が近年、排出されたにもかかわらず人気は下がっている。

他に、個人的にはテニス人気に影響したのではと思っているのが漫画の「テニスの王子様」。
実際、1999年に連載開始、その後2年、テニス人口は減少傾向ではなく増加していました。
マンガを侮る人はいまは少なくなったと思いますが、「キャプテン翼」や「スラムダンク」、たくさんの「野球」マンガがいかにその競技人口を増やしたかを考えれば、人気漫画の競技への影響力の高さが分かります。
マンガを読んだ子どもたちが、学校でその部活に入って競技経験していれば、その後もとてつもない潜在顧客です。

とは言え、現代のスポーツ競技においてファンを獲得するときのライバルは、スマホをはじめとしたデジタルかもしれません。
余暇時間の使い方として、スマホを眺めたりネットフリックスでドラマを一気見する。
これだけ多様化してしまうと、その競技のファンになってもらって、定期的に活動を継続してくれる人を作り出すのはたやすくありません。

それでも、これは東京だけの話かもしれませんが、平日も休日も公園のテニスコートやテニススクールを横目に見ると、高齢者が身体を動かしているのを見ます。
実際、雨が降っていなければ、テニスコートはほぼ使われています。

平日のテニスプレーヤーの大半は老人ですが、身近で手軽、少人数でも活動できるテニスは、老後のアクティビティとして良いのだろうと思います。

さいごに

知っている日本人テニスプレーヤーの名前を聞かれて、錦織圭選手、大坂なおみ選手など、いまは解答できる人が多い時代です。
世界に目を向けると、長く世界ランキングの上位を争っているフェデラー選手やジョコビッチ選手など、テニスに興味がない人でも知っている人はいるのではないか。

他にメジャーテニスプレーヤーとして、日本には車いすテニスプレーヤーだった国枝慎吾さんもいる。
国枝さんは2023年1月に現役を引退されていますが、引退時の世界ランキングは1位。
年間グランドスラム3回、グランドスラム試合の優勝回数50回。
彼は、日本のスポーツ史に名前が残る人だと思っています。