この文章のトピックスは以下です。
・コロッケは2020年ころまで横ばい価格だったものがその後上昇
・コロッケは夏場の消費が低く秋田が高い
・コロッケ消費都市別1位は府中、最下位は長岡
・冷凍調理コロッケも2023年以降価格上昇
コロッケ小売価格は2024年が一番高い

出典:小売物価統計調査(総務省 統計局)
上記はコロッケの小売価格推移です。
2000年104円、2026年127円、前後比+23円(122.1%)。
グラフ内のピークは2024年142円で、それ以降少し下がっています。
全体を眺めてみると、2000年から2020年まではほとんど横ばい、それ以降上昇しています。
2020年以降の物価高よりコロッケ価格上昇率は低いため、物価の優等生といえる食べ物です。
コロッケ消費は秋から春にかけて高くなる

出典:小売物価統計調査(総務省 統計局)
上記はコロッケの月別推移です。
1月を100として、それ以外の月の割合をグラフ化しています。
コロッケが1年のうちで一番食べられるのは、10月の111.8%、一番消費が少ないのは8月の97.3%。
夏場に消費が減り、じゃがいも収穫期の秋に増加しています。

出典:小売物価統計調査(総務省 統計局)
上記は都市別コロッケ100gの価格です。
1位府中1,873円、最下位長岡715円、その差1,158円です。
府中も長岡も、次点に比べ頭1つ抜けていますが理由は不明。
全体平均は1,363円です。
冷凍調理コロッケも近年価格上昇している

出典:小売物価統計調査(総務省 統計局)
上記は冷凍調理コロッケの小売価格推移です。
2000年121円、2026年166円、前後比+45円(137.2%)。
グラフ内のピークは2024年168円で、冷凍ではないコロッケと同じ年が1位です。
コロナウイルス渦の頃、価格が下がり、その後大きく上昇しています。
素朴で安心、安定のコロッケ
僕は社会人になりたての頃、仕事終わりに週に数回、足を運ぶ定食屋さんがありました。
会社から自宅のワンルームマンションまでの徒歩での岐路途中にあった、すこし薄汚れた黄色い屋根の店。
店内も肉体労働者系の人たちでにぎわうお店でした。
そのお店で僕が一番注文したメニューがコロッケ定食。
理由は単純で好きなメニューのうち、安価であったためです。
当時は令和のいまと違い、残業規制はありませんでした。
その時期の大半の会社員と同じく、僕はそれなりに遅い時間まで会社にいて、一区切りしたら帰宅する毎日でした。
ある程度、自分の采配で帰宅時間が選べただけでも良かったのかもしれませんが、会社を出る時には、長時間労働のあとのほっと一息が自然に漏れるような。
そんな僕にとって、ご飯の量も多かった当時のこの定食屋さんはいきつけと呼べる場所でした。
お店は前述のとおり、あまりきれいとは言えない外装・内装。
テーブルや椅子も、昭和時代の名残を遺す、おしゃれ間はゼロの定食屋さんで一番思い浮かべるようなもの。
ただ、当時はいまほどカフェのようなものもなく、そこに不満はありませんでした。
家路の途中にある、手ごろな価格で温かいご飯を提供してくれるお店。
たまに生姜焼き定食や、焼き魚定食に目移りすることはありましたが、最頻オーダーメニューはコロッケ定食。
僕にとって、肩の力を抜いて食べられる、ホッとするメニューをよくオーダーしていました。
注文して5分から10分で運ばれてくるコロッケ定食。
ごはんとお味噌汁、漬物、そして大きめのお皿にキャベツを下敷きにした2つのコロッケ。
揚げたてのコロッケに中濃ソースをまわしかけ、ソースが染み込んだ熱々の衣を噛み締める瞬間。
素朴なジャガイモコロッケは、今日も一日が終わった印とも呼べるリラックス時間でした。
コロッケの歴史をネットで調べてみると。
明治・大正時代に西洋料理として日本に入ってきた頃は、高級品で1個25銭ほど。
当時のトンカツやビフテキに並ぶ贅沢品だったらしい。
それが昭和に入り、肉屋の惣菜として広まると、昭和30年代〜40年代には1個10円〜15円という庶民の味方に様変わり。
そして1950年代、学校給食用として冷凍コロッケの歴史がスタートする。
技術革新とともに家庭用冷凍コロッケも普及し、スーパーの冷凍食品売り場では5個入りで200円前後、セールなら1個あたり30円台で手に入るようになった。
近年の物価高でスーパーの惣菜コロッケも1個70円〜100円前後へと少し値上がりしたとはいえ、今なお「最安級のおかず」であることに変わりはない。
こうして眺めてみても、コロッケは庶民の味の1つといえる。
コロッケの凄さは「安い」「手軽」「うまい」が思いつきます。
惣菜で買えばレンジやトースターで温めるだけ。
冷凍コロッケなら油で揚げるだけで外はカリッ、中はトロホクのプロの味が再現できる。
ジャガイモの優しい甘みと、ほんのり香るひき肉の旨味。
カニクリームコロッケやカレーコロッケなど、変化球も楽しめる。
パンにはさめば子どもは大喜びで、食べかすを落としながら夢中になってに食べる。
もちろん豪華な具材が入っていなくても、ただのポテトコロッケで十分すぎるほど満足できるのだから素晴らしい。
そして何より、ソースとの相性が異常なまでに良い。
揚げたての黄金色の衣に濃いめのソースをひと回し。
じわっと衣にソースが染み込んだところを箸で割ると、立ち上る白い湯気。
それをすかさず口へ運べば、香ばしい衣の歯ごたえのあとに、ねっとりと甘いジャガイモが口いっぱいに広がる。
そこへ炊きたての白飯を口に放り込む。
コロッケの油分とソースの酸味、そして米の甘みが口の中で一体となるハーモニー。
脂物を避ける人はいても、コロッケ自体の味はカレーやラーメンと同じく、嫌いな人を探すのが難しい食材なのではないか。
刺身定食やハンバーグ定食といった華やかなメニューに比べると、身近に感じるコロッケ。
謙虚ともいえるレベルの堅実な食べ物であるがゆえ、安心感があります。
さいごに
てんぷらは最近、塩で食べさせるお店が増えました。
とんかつもソースはスタンダードとして、岩塩もみかけるようになりました。
コロッケの調味料はソースがスタンダードです。
上記の通り、僕も社会人なりたてのころ。コロッケの調味料はソース一択でした。
それがいつの頃からか、醤油で食べるようになりました。
醤油でコロッケを食べると和風になって、揚げ物がスッキリとした味わいになる。
僕はコロッケに限らず、いまは揚げ物全般、醤油か塩がメインになりました。
