いまの子どものしあわせ体感点数は約80点

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・ここ8年で子どもの幸せ「体感値」はコロナ過を除いて大きな変動はない
・2026年4月のこどものしあわせ点数平均は76.5%
・小学生の方が中学生よりしあわせだと感じている
・ここ数年しあわせの理由1位は「楽しかった/好きなことができた」

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子どもの幸せ体感値は大きな変動はない

しあわせ点数 経年推移
出典:いまの気分調査(博報堂教育財団 こども研究所)

上記は子どもに回答してもらった「しあわせ点数」推移です。
しあわせ点数とは「1週間のしあわせ点数を100点満点で採点すると?」と子どもたちに聞いた回答結果です。
「すごくしあわせ」を100点、「まったくしあわせではない」を0点としたときに100点まん点評価。
結果は2019年79点、2026年76.5点、前後比-2.5点(96.8%)。
ここ8年で僅かに下がっています。
2020年が大きく下がっているのはコロナウィルス禍で例外。
この2020年を除いて、このグラフ内では2023年が最高点の83.9点です。
そこからやや下がっていますが、総論大きな変動はないと言えます。

しあわせと感じる割合は中学生より小学生が高い

しあわせ点数 2025年 分布
出典:いまの気分調査(博報堂教育財団 こども研究所)

上記はしあわせ点数の各階層の分布割合です。
一番分布割合が多いのは「80~89点」27.7%。
次いで「100点」22.5%で2割超えです。
3位は「90~99点」18.6%。
全体平均点は78.5%です。

しあわせ点数 小中学男女別 2025年
出典:いまの気分調査(博報堂教育財団 こども研究所)

上記はしあわせ点数の小中学生・男女別の分布割合です。
「小学生男子」1位は「100点」27.6%。
「小学生女子」1位は「100点」30.4%。
「中学生男子」1位は「80~89点」29.0%。
「中学生女子」1位は「80~89点」28.0%。
全体平均では「小学生男子」81.6%、「小学生女子」82.9%、「中学生男子」74.0%、「中学生女子」75.7%。
いずれも小学生の方が中学生より点数が高い。

しあわせの理由1位は不動の「楽しかった/好きなことができた」

「しあわせ点数」の理由 2025年
出典:いまの気分調査(博報堂教育財団 こども研究所)

上記は2025年の「しあわせ点数」の理由です。
1位は圧倒的の45.3%で「楽しかった/好きなことができた」で、この理由は2023年と2024年でも1位です。
ただ割合として2023年度と2024年度が同値で36.6%、これに比べ2025年は大きく伸びています。
2位は「充実していた」11.4%で、2024年度15位、2023年度20位より下でこちらも一気にTop10ランクインしています。
3位「友達」10.9%で2024年度6位、2023年度7位で、こちらも2位と同じく伸びた理由です。

しあわせ感は大きくは変わらず精度が少し高まっている

子どもたちはいま、どんなことに幸せを感じているのか。
上記見てきたデータでは「1週間のしあわせ点数を100点満点で採点すると?」の2026年回答結果は76.5点でした。
しあわせ点数70点以上と答えた子どもの割合は79.4%で、この数字だけ見ると子どもたちはおおむね幸せそう。
それでも暗部側に目を向けると、しあわせ点数0~9点と答えた子どもの割合は1.5%。
子ども本人がどうにもできない環境的要因なのか、友達との関係が原因なのか分かりませんが、ぎりぎりの人たちもいる。
総論はしあわせだが、たぶんなくなることはない暗闇も読み取れます。

明るい面のしあわせ点数の理由を眺めてみると、いろいろ想像できます。
「楽しい」が最優先(1位)、次いで「充実」が(2位)、「友達」が2025年は3位に上昇しており、4位が「嫌な出来事/心配事」。
1位2位は自身の楽しさや自己実現で、3位4位は周辺配慮や不安や緊張を感じます。

さらに自由回答を読むと、幸せの理由は以下のように具体的となっている。
・運動会で楽しく過ごせたこと
・友達と遊べたこと
・家族で出かけたこと
・修学旅行や地域のお祭りで特別な経験をしたこと
・スポーツやダンス
・これまでできなかったことができるようになったこと

これらを見ると、自分が子ども時代と変わらず、もしかすると普遍に近いものなのか。
修学旅行のような一大イベントにわくわくし、修学旅行に行きたくない子もいますが、記憶に残るものは何十年も残る。
僕は高校の修学旅行で、友達と冬の海に飛び込んだ記憶がいまでも思い出せます。

対し「昨日より今日、少しできるようになった」「誰かと一緒に笑えた」「頑張ったことがうまくいった」のような日常の小さなしあわせの実感。
その時はじんわりとしておぼろげで薄れやすいですが、人生においてはこちらが大半でもある。

あとは「年齢が高くなると現実的になる」傾向がこのアンケート結果にも出ています。
しあわせ点数、小学生平均82.3%、中学生平均74.9%、その差-7.4%。
世界をより解像度高く見渡せるようになって現実的になるのか、思春期に入って自意識過剰になりあるいは斜に構えて点数が下がるのか。

わが家の子どもと自分の子ども時代を比べて感じることは以下です。
・楽しさや充実を求めるのは新旧変わらず
・ただ充実に関して現代の方がより精密化している、何となく感がいまはへっている、ゴールがクリアになっていることが多い
・友達が大事なのも新旧変わらず
・人とのつながりとして新旧の違いは、今の子どもたちは家族との距離感が近い
・他者配慮思想が今の子どもたちの基本、昔は暴力含め対人関係が雑だった
・自分や他人を尊重する思想が今の子どもたちは昔の子どもたちに比べ高い
・トラブル時など大人の介入が早く、子どもの対人コミュニケーション経験値蓄積は低い
・いまの子どもは先の読めない時代なのを親の言動やニュースから肌で感じて知っているのか安定志向
・競争経験や熱量は古い時代の方が高い
・ルールを守る平均水準が昔に比べ今の方が高い

他にしあわせに関わりそうな新旧子どもの違いとして「時間の使い方」が思いつきます。
塾やスポーツなど目的を持つ状況が増え、効率的な経験を増やしていると考えれば充実とはいえそうです。
その結果、余暇時間は減っており、昔の夏休みはだらだらテレビを見て過ごした自分に比べるなら、今の子どもたちはスマートな時間の使い方が標準になっている。
ロハスやSDGsも子どもの頃から標準思想に組み込まれているので、社会全体も見ている。
これら、子どもたちの情報処理量が昔より今の方が多くなっているのは間違いなく。

そこで懸念されるのが、そんなにたくさんでつぶれてしまわないのか。
それゆえ、意識してリラックスする行為を子ども時代から経験しており、安全弁も昔より精度が高くなっている。

何にせよ、ハードルが少しずつ上がり続けている環境の中でも、それが当たり前としていまの子どもたちは生きている。
こうした新旧比較などは子ども達とっては無意味で、今日あった出来事を嬉しそうに話している姿を見ると、一生懸命生きているのだと感じます。
感情が高まって主語が抜けて支離滅裂になるのも、自分もこうだったのだなぁとノスタルジー気分で見ています。
そしてそれは自分の親が自分をそう見ていたのだと、想像できます。

さいごに

僕が子どもの頃は「学校がうまくいかない=人生全体が辛い」に近い状況だったような。
形のない「普通」に対する意識が令和時代より高く、大きく外れたときの風当たりは現代とは比べ物にならなかった。
多様化を含め現在の子どもたちは、様々なものと適度な距離感を持つようになっています。
安定した状況とも言え、それは幸せの土台になる。
ただその先に、深い幸せを得ようとするなら、踏み込む必要が出てきます。