この文章のトピックスは以下です。
・携帯電話(スマホ)使用年数はここ24年で230.0%伸びた
・上位品目希望で買い換えをする人は24年で2割減
・男女比で携帯電話(スマホ)使用年数はほぼ差がない
・年齢別では年齢が若い人ほど使用年数が短い
・年収別では年収が高いほど使用年数が短い
・地域ブロック別では九州・沖縄地方の使用年数が短い
携帯電話(スマホ)使用年数はここ24年で2.3倍
出典:消費動向調査(内閣府)
https://www.stat.go.jp/data/kakei/
上記は2人以上世帯の携帯電話(スマートフォン)・平均使用年数推移です。
全体の流れは右肩上がり、携帯電話使用年数が増加しています。
2002年は2.0年、2026年は4.6年、前後比2.6年(230.0%)と2倍以上に増加。
最新機種でも大きな機能追加が少なくなった現代、買い換え需要は減っています。

出典:消費動向調査(内閣府)
上記は2人以上世帯の携帯電話(スマートフォン)の買い換え理由です。
「故障」2002年は29.6%、2026年は32.4%、前後比+2.8%。
「上位品目」2002年は45.6%、2026年は25.6%、前後比-20.0%。
「住居変更」2002年0.0%は、2026年は0.2%、前後比+0.2%。
「その他」2002年は24.8%、2026年は41.8%、前後比+17.0%。
24年で大きく買い換え理由として下がっているのは「上位品目」への変更。
可処分所得が減っていることや、上位品目の移行必要性が下がっているのがうかがえます。
高齢になるほど使用年数が長い

出典:消費動向調査(内閣府)
上記は世帯構成員別・男女別、携帯電話(スマートフォン)平均使用年数です。
男女別や世帯構成別で大きな差はありません。
一番短いのは2人以上世帯女性の4.5年、一番長いのは単身世帯男性の4.8年と、最長と最短の差は0.3年です。

出典:消費動向調査(内閣府)
上記は世帯構成員別・年齢別、携帯電話(スマートフォン)平均使用年数です。
どの世帯構成別であっても、年齢が上がる毎に平均使用年数は伸びています。
一番使用年が短いのは単身世帯20歳以下、一番長いのは全区分の70歳以上。
地域ブロックで見ると九州・沖縄地区の使用年数が短い

出典:消費動向調査(内閣府)
上記は世帯構成員別・年収別、携帯電話(スマートフォン)平均使用年数です。
どの世帯構成別であっても、年収が上がる毎に平均使用年数は短くなっています。
一番使用年が短いのは単身世帯1200万円以上、一番長いのは全区分の300万円未満。

出典:消費動向調査(内閣府)
上記は世帯構成員別・地域ブロック別、携帯電話(スマートフォン)平均使用年数です。
特徴の1つは、九州・沖縄が全世帯区分とも短い。
あとは単身世帯で東海5.7年が一番長く、単身世帯北陸・甲信越も次いで5.4年と長い。
スマホ機能は飽和しつつあり使用年数が伸びている
最近スマホ買替回数が減っている。
上記データは「携帯電話」調査ですが、現実的にはスマートフォン普及率から考えてスマホの調査結果です。
現代のスマホは、電話やメールするためだけのツールではなく、必需品に近い道具ではある。
買い物や決済、SNS、通信手段、仕事、写真、情報収集、娯楽、本人確認など、日常生活のあらゆる場面に入り込んでいます。
そんなスマホですが、以前は「スマホは2年で買い換えるもの」というイメージもありました。
しかし、端末価格の上昇や性能の成熟、ソフトウェアのサポート期間の長期化などで、いまは少し変わってきている。
上記グラフ通り、日本人のスマホ使用年数は長くなっています。
そして買替理由について以下が、NTTドコモ モバイル社会研究所が公表している調査です。
電池の劣化 = 52.1%
端末が壊れた = 15.9%
価格面の理由 = 10.1%
新モデルの発売 = 8.9%
端末の汚れや傷 = 7.5%出典:2025年一般向けモバイル動向調査(NTTドコモ モバイル社会研究所)
スマホ買い換え理由が、新しい機能への憧れではなく、電池の劣化や故障など、実用上の問題をきっかけに起こるケースが多くなっている。
電池劣化とは別に、他にスマホを長く使うようになった理由を上げてみると。
・スマホの価格が高くなった(10万円超え、20万円超え機種が出てきている)
この文章の一番上のグラフ平均使用年数の2026年実績は4.6年
端末価格が20万円で計算すると1年間で4.3万円になる
・数年前のスマホでも使える
スマホ進化は続いていますが、日常使いであれば、数年前の機種でも使える
・2年ごとに買い換える必然性が薄れた
以前の通信会社の販売施策や端末購入プログラムが政府によってある程度抑制された
・ソフトウェアサポートの長期化
現在はメーカーによって長期間アップデートを提供する機種が増えた
こう考えると、現代のスマホ買替理由の最大要因はやはり「電池の劣化」となる。
ヘビーユーザーほどリチウムイオン電池の性質でバッテリー劣化は早く、よく使うがゆえ使えなくなり、不満感がつのる。
こうしたユーザーはモバイルバッテリー保有は必須とはいえ、バッテリー残量は精神的に気になる(と思われる)。
現実問題としても、朝に充電しても夕方には残量が少なくなる、動画や地図を使うと急激に残量が減るなら、外出先では不便さが頭をもたげてきます。
スマホという便利ツールが、充電残量を気にしなければならない不安道具へと変わってしまう。
スマホが生活のさまざまな機能を集約した結果、電池切れは連絡手段だけでなく、決済、地図、交通機関の利用、本人確認などにも影響します。
バッテリーの劣化は単なる不便ではなく、生活全体の利便性を低下させる問題にもなってしまう。
そのバッテリーが経年劣化部品として、本体が使えないわけではない。
長期間使い続けるなら、バッテリー交換がスマホ交換前の1つの選択肢です。
以前は、カメラの大幅な進化、画面の大型化、処理速度の向上などが、買い換えの大きな動機ではあった。
最新のスマホは新しい技術が盛り込まれていますが、飽和状態、もっと言うと食傷気味の時代になりつつある。
高齢者に立場に立ってみると、新技術を使いこなす人はより限られ、ほぼ意味のない機能追加ともいえる。
こう考えると、スマホはテレビや冷蔵庫などの耐久消費財と同じように、「新製品が出たから買うもの」から「壊れたら買うもの」へシフトしつつあります。
テレビや冷蔵庫との違いとして、スマホにはOSサポート切れがある点があげられます。
この先、スマホがどうなっていくのか。
1つは健康管理役割を担うシナリオです。
健康志向が高まり続けており、いつも身近に持っているスマホは最適なツールでもある。
そしてスマホの形自体、何らかのウェアラブル形式に変わっていく未来もかなりの確度で想像できます。
たとえば眼鏡型になったり、コンタクトレンズのようになったり。
とは言え、ここまでの進化にはまだ10年は必要なのではないか。
そうすると、いまの形態でのスマホを使うとして、2026年のスマホ買替年数4.6年程度がこの先もしばらく続くと予想できます。
さいごに
4人家族で子どもが高校生以上、家族全員分のスマホを買う場合の予算を試算すると。
iPhone17が16万円として、4人分を購入するなら64万円。
iPhoneでなくandroidにすれば半額にするのは可能としても、スマホは現代で必須に近いもの。
この固定費と呼べそうな費用が4年から5年毎に発生するのは、なかなかの出費と感じます。
