子どもが将来なりたい職業を考えることの意味

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育児・子供観察

大人が子どもに聞く定番の質問「将来何になりたい?」。
当たり前ですが、いまと昔で、変わったものもあれば、残っているものもあります。
それ以上に気になっていたのは「将来について深く考えるか」という質問結果です。
自分の成人前を思い出してみても、日本のダメな点があるのではと僕は考えています。

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子どものなりたい職業は10年前比だとそれほどかわっていない

定番の質問ネタ「将来なりたい職業」の2017年の結果が以下です。

男児(2017年度) 女児(2017年度)
1位 サッカー選手・監督など 看護師
2位 野球選手・監督など パティシエール
3位 医師 医師
4位 ゲーム制作関連 保育士
5位 建築士 ファッション関連(デザイナー等)
6位 ユーチューバー 獣医
7位 バスケットボール選手・コーチ 薬剤師
8位 大工 美容師
9位 警察官・警察関連 教師
10位 科学者・研究者 漫画家

出典:小学生の「将来なりたい職業」集計結果(日本FP協会)

男児については、以下の2つ以外が個人的に納得でした。
6位のユーチューバーは現代ならでは、大工が8位というのが意外でした。
現役の大工さんと話していると、この先新築激減、リフォームしかないという言葉が脳裏をよぎります。
たぶん、宮大工さんなど、特殊な大工にあこがれる子どもも多そうです。

女児は手堅いというか、いまの親世代の時代と大きな差は感じません。
10位の漫画家は、昔は男児は希望者がいましたが、女児の希望はなかったようにも思います。
こちらも男児の大工同様、収入的には厳しいというところ、好きなことというのが前面に出ている気もします。

2009年~2017年推移でみると以下です。
2017年のTop10を基準にグラフを作っています。


出典:小学生の「将来なりたい職業」集計結果(日本FP協会)

男児はサッカー選手が人気、野球もほぼ2位にいます。
2015年に医師が1位になったのは、何かおおきな流れがあったのでしょうか。
2009年にあって2017年にないものは以下です。
・その他スポーツ
・教師
・水泳選手・コーチなど
・漫画家
・パイロット・航空関係

個人的に感慨深いのが[パイロット・航空関係]の下落で、2017年順位は17位です。
僕が昔、一時期パイロットに憧れがあっただけですが、いまはTop10圏外です。

女児のトピックスとして感じるのは、2017年1位の看護師。
ここ数年で順位を上げ、2017年では1位。
理由が思いつきません。
2位のパティシエや3位の医師などは定番と感じます。
女児は総じて安定感を抱きます。

冒頭の「将来何になりたい?」という質問。
大人になったいま考えると、場合によっては不適切にもなり得る質問だと思うようになりました。

僕自身、何と答えていたか記憶にないですが、少なくとも小学校時代は明確な答えをもっていなかったように思います。
もっというと本気で考えたことがない、というのが本当のところです。
そのうえで、何とかそれらしい回答を出さなくてはというプレッシャー。
いま僕は、特定の状況でない限り、子どもにこの質問はしないようにしようと思っています。

将来について考えをめぐらすということは、重要かつ難しいテーマ。
なりたい職業について、深く考えたかどうか、というデータが以下です。

年齢が進むと将来について考えなくなる


出典:子どもの生活と学びに関する親子調査2015(東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所共同研究)

グラフを見ると年齢が上がるごとに、深く考えた人が減っています。
小学校時代には考えているのに、中学高校になるにつれその割合が減っています。
個人的に今回一番見たかったものはこのデータです。
というのも、ある記事で「日本人は大人になるにつれ、子ども心を忘れた生物になる人が多い」という文が頭に残っているからです。

自分が将来何をやりたいのか、どうなりたいのか。
この2つも、大きく方向性が違う質問ですが、それすらしっかり考えていなかったという自分の反省が根底にあります。

自分で自分の枠を決め、その枠内で物事を決める。
その枠外に何があるか想像することもなく、挑戦はしない。
昭和時代の教育方針「決められたことをうまくできる」という弊害でもあると思っています。
いまは「どんなものを生み出すのか」という時代です。

子どもが自分の将来を考えること自体に、僕は意味があると思っています。
実際にその通りになることは少ないとも思っていますが、そのプロセスはその人の年輪。
考えてトライし続けて、知らない自分に出会う。
どれだけ打席に立つか、ということはなりたい自分になる近道だと思っています。

僕が自分の子どもにできること、それは「一緒に考え、子どもの思考の枠を超える手助けをし、背中を押す」だと思っています。

さいごに

いま、僕は会社員として働いています。
僕が従事している職業を自分が好きか嫌いかで判定すると、「嫌いではないがとても好きではない」と言います。
向き不向きでいうと、「向いている」と自分では判断しています。
周りを見渡してみても、似たような人が多いと思っています。

中年になった今の自分に「あなたのなりたい職業はなんですか?」と聞かれたら。
僕は、コレだといえる答えを持っていません。

仮にその答えを持っていて、それがいまの職業と離れているとしたら。
そのとき一番重要なものは「どれだけ情熱を注げるか」だと思っています。
いまのぼくには、それほど圧倒的な情熱を注げるなりたい職業は思いつきません。
そして世の中の大多数が「Todo型=明確な夢や目標を持っていて、自分のやりたいことをやる人」ではないとも考えています。

なりたいものが明確な人はごく少数
ビジネスのスピードが速まるとともに、組織も変わってきていると感じます。 変化の速い業界では、すでにオフィス完全廃止にむけて動いている会社もあります。 この先、どんな世界になっていくのか、子どもたちが大人になったときどうなっているのか。 ...

それでも僕は人生に悲観してはいません。
イロイロな流れにうまく流されて、できるだけ楽しいと思える状況を作りたいと、日々あくせくしています。