最近「活字離れ」と言われますが、本当に活字離れなのでしょうか。
確かに電車で本を読んでいる方は圧倒的に少なくなっており、今はスマホが主流。
そのスマホで書籍を読んでいるのは活字離れ?
個人的には当たり前ですが、電車の中で周りの人のスマホを覗き見する事は、極力避けています。
覗き見はマナーとしてNGですし、自分が他人にスマホ画面を見られるのも良い気持ちがしない。
ただ、何らかの拍子に他人のスマホ画面が視界に入ってしまうことがあり、わずかな個人経験からですが、最近は漫画を見ている方が増えている気がします。
最近、確かに漫画無料アプリ広告を頻繁に見かけますし、そこに需要があると想像もできます。
僕自身はスマホで漫画を読むことはないですが、電子書籍市場について調べてみました。
電子書籍市場はやはり右肩上がり
出展:電子書籍ビジネス調査報告書2017(インプレス総合研究所)
急激な伸びではないですが、しっかり右肩上がりの市場予測のようです。
- 2016年度の電子雑誌+書籍書籍=2013年度比で約350% 2,278億円
- 2012年度~2021年度予測まで、前年比 平均119%成長
- 電子雑誌の前年比成長率は 139%、電子書籍の前年比成長率は 117%
- 伸び率が高いのは電子雑誌
出展:電子書籍ビジネス調査報告書2017(インプレス総合研究所
電子書籍の中でコミックが一人、気を吐いているといわれます。確かにグラフの面積を見てもコミックが圧倒的。
2016年度では電子書籍全体比で 81.8%(1,617億円) がコミック。実際の数字に強さが現れています。
出展:電子書籍ビジネス調査報告書2017(インプレス総合研究所)
コミックと文学もの等の対前年比を見てみると、少し変化が。
コミックが強いので伸び率も高いかと思いきや、大差はない模様。
もともとの数字が大きいので、その影響で結果数字に反映しているようです。
また、文字もの等の前年比も決して低いとは思いませんでした。
対前年比で10%以上の伸びを、ずっと続けています。
書籍全体の電子化が進んでいるといえます。
世界の地域別電子書籍の市場推移
出展:What will the global e-book market look like by 2016
世界の地域別市場で見ると、北米が圧倒的です。伸び率(角度)を見ても圧倒的。
2位と3位が西ヨーロッパとアジア地区です。2016年では西ヨーロッパがアジアを抜いて2位。
伸び率(角度)もヨーロッパの方が勢いがあります。その他の地域はまだこれから。
アジアの中では日本が1位、ついで韓国、中国。
中国は他の様々な事と同様、勢いがあり伸び率も近年高くなってきています。
韓国の特徴としては、出版全体における電子書籍の割合が24.2%で、世界1位との事。
電子書籍は紙の書籍に比べて手軽ではない
電子書籍は電子データだから簡単に作れ、簡単に流通させられるのでは、と以前想像したことがあります。
電子データはコピーが容易、という短絡的な発想だったのですが実際はそれほど手軽ではないとの事。
上図にあるとおり、流通ルートも紙の書籍と変わりません。
イメージとしては電子書籍の流通ルートの「電子書店・アプリストア」の部分が、個人でも簡単に対応できるのではと考えたのですが、それぞれのフォーマットにあわせて様々な調整が必要らしく、単なるコピー的にできるほど甘くないようです。
状況やスタイルにあわせて使い分ける一つのツール
僕自身、本が好きなのでよく読みます。特にジャンルも問わず、何でもありです。
電子書籍が嫌いか、と問われれば「どちらでもない」という回答が今の気持ちです。
実際には電車の中では紙の書籍を読んだり、タブレットで書籍を読んだりしています。
自分のスタイルに合わせて媒体を選択するだけであり、紙だから良いとか電子書籍のほうが優れているとも思いません。
出張などのときは荷物を少なくするために、電子書籍のほうが優れていますし、一覧性を持った雑誌などは紙のほうが良いです。
それぞのメリット・デメリットがあり、どれを選択してもその時の状況や自分の好みで良いと思います。
僕は高校生の頃、教科書を忘れてとてつもない量の宿題を課されたことが苦い記憶として残っています。
教科書が電子になると「配本が楽で忘れ物がなくなる」と想像できますが、電子書籍媒体自体を忘れるというオチもあり得ます。