マインドフルネスという言葉をご存知でしょうか。
最近こぞって米国大手企業が取り入れているということで、知っている方も多いと思います。
禅(座禅)と近いものですが、目指す先がが違っていたりします。
禅の歴史や瞑想、マインドフルネス、東京で座禅が組めるお寺について調べてみました。
禅とは
まずは「禅」とは何か、と言う点、wikiの記載は以下です。
禅(ぜん)は、大乗仏教の一派である禅宗(ぜんしゅう)の略、もしくは、サンスクリット語の ディヤーナの音写、禅那(ぜんな)の略である。また坐禅(座禅)の略としての意もある。
出典:禅(wiki)
「禅」は信仰ではなく修行であり、特定の神様について祈るのではなく「本来の自分」に立ち返ることを目指すものだそうです。
禅の歴史
- 「禅」はインド発祥
- 仏教の修行法のひとつとして中国に伝わり禅宗となる
- その後、鎌倉時代に日本に伝わる
- 日本へ伝えたのは栄西(臨済宗)と道元(曹洞宗)
- 現在は世界的に広がっている
座禅・座禅の基本
- 禅宗の修行の基本
- 姿勢と心を整えて精神統一する
- 足を「結跏趺坐(けっかふざ)」か「半跏趺坐(はんかふざ)」で組む
- 手を「法界定印・ほっかいじょういん」で組む
- 背筋をまっすぐに伸ばす
- 調身・調息・調心
座禅のメリット
- 心の安定
- 精神の安定(うつ病改善につながる)
- リラックス・ストレス解消
- 集中力が高まる
- 間隔が研ぎ澄まされる
- 非日常の精神状態になることで切り替えスイッチとなる
- 自分と深いレベルの対話
- 姿勢が良くなる
よく座禅は「無になる」「心を無にする」と思われている方もいます。
がそんなに簡単に「無我の境地」という言葉にはたどり着けないようです。
お寺で座禅を組むと「イロイロ考えてもOK」と言われます
「無になる」イコール「何も考えない」ではないです。
雑念かどうかは別として「頭に浮かぶ思考」はそのまま受け入れる。
外部からの影響も同じくそのまま受け入れ、ただすわりつづける。
座禅を組んでいる最中にスマホのバイブが鳴る。
ありがちな光景ですが、それもただの1事象。
外部のことは切り離して「自分と向き合う何もしない時間を楽しむ」ことが重要です。
禅においてとても重要なポイントが「今、ここ」ということです。
変えられない過去やどうなるか分からない未来を考えて不安になるなどは間違いで、「今、ここにいる自分」に意識を向けることを重視します。
これは昔からあった思想で、たとえばラテン語の「CARPE DIEM」という、紀元前1世紀の古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する語句。
直訳では「その日を摘め(つめ)」ですが、意訳として「今を楽しめ」と訳されることが多いです。
「今のこの瞬間にすべての意識を向け、丁寧に生きる」と言えます。
瞑想とは
- できるだけ思考を停止して心を静めて無心になること
- 目を閉じて深く静かに思いをめぐらすことで
- 瞑想することが目的であり、それによって利益を得るものではない
- 瞑想によって「究極の智慧を得る」ということが行き着く先
瞑想するためのひとつのスタイルとして座禅があります。
マインドフルネスとは
瞑想するという行為自体は禅(座禅)と同じですがマインドフルネスは目的が異なります。
- 1979年の米国が発祥
- 分子生物学者・精神科医ジョン・カバット・ジンによって提唱
- ストレス対策
- 不安な気持ちが解消、身体が健康になる
- 様々な意味があるが一言で表すと「今のこの瞬間」に集中するということ
- 何かの利益を得ることを目的とする考え方
- 瞑想をする事自体が最終目的ではない
- 集中する事で自分の潜在能力を引き出し結果を出す
- 世界の有名企業で取り入れられている(Google、Apple、インテル、ゴールドマンサックス)
瞑想とマインドフルネスの共通点は「心の安定」をもたらすこと。
逆に違いは上述の通り「ゴール」それぞれ違います。
瞑想のゴール・・・執着を手放す
マインドフルネスのゴール・・・現実的な結果
サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
人の感情は複雑で危険です。
たとえば「怒り」に支配された不容易な発言が周囲の人との不協和となったり、感情を押し殺しすぎると感情を表現できなくなったり。
『サーチ・インサイド・ユアセルフ』では「意のままに心を鎮める方法」について書かれています。
呼吸法による精神の安定(平静)、集中力と創造性の向上。
外部刺激に対して自分の心がどう動くのか、瞬間反応するのではなく継続的にそのプロセスを知覚し、見直す。
こうした生きていくうえで重要な社会的な技能を訓練によって身につける、そして共感力や他人貢献に結び付けていくことを学べます
東京で座禅が開催されているお寺
東京で座禅が組めるお寺さん情報をまとめました。
費用は無料~1,000円程度とそれほど高額ではありません。
初心者が入りやすいか、と言う点はご注意いただいたほうが良いかもしれません。
寺名 | 住所 | 座禅会の開催日時 |
龍澤寺 | 港区元麻布3-10-5 | 毎月第3水曜日AM8:00~ |
龍源寺 | 港区三田5-9-23 | 毎月第1土曜AM10:00~12:00、13:30~15:30(1月は中止) |
香林院 | 渋谷区広尾5-1-21 | 月曜日~金曜日7:00~、日曜日17:00~ |
長光寺 | 新宿区百人町1-5-2 | 毎月第2土曜日14時00分~15時30分、毎月第1第3土曜日14時00分~15時30分 |
濟松寺 | 新宿区榎町77 | 毎月第1・3土曜日の14:00~16:00 |
法身寺 | 新宿区原町3-82 | 毎月第3木曜18:30~ |
是照院 | 文京区白山2-20-1 | 毎週土曜AM5:00~ |
龍雲院 | 文京区白山5-5-5 | 毎月、第1土曜日または第2土曜日AM9時~10:30 |
龍光寺 | 文京区本駒込1-5-22 | 毎週日曜AM8:00~ |
耕雲寺 | 世田谷区砧7-12-22 | 6:30~7:00(月曜除く)、毎週土曜19:00~21:00、毎月第1日曜6:30~9:00 |
龍雲寺 | 世田谷区野沢3-38-1 | 毎週日曜18:30~20:30 |
慶安寺 | 杉並区梅里1-4-24 | 毎月1、3土曜15:00~17:00 |
智光院 | 杉並区松ノ木3-33-30 | 毎月第2日曜16:30分~18:00(7・8月は休会) |
東照寺 | 品川区豊町4-5-18 | 月曜~土曜5:00~7:00、土曜坐禅会18:00~20:00 |
高歩院 | 中野区中央1-17-3 | 毎週金曜19:00~21:00、第4土曜日除く土曜10:00~13:00、第3日曜9:00~11:30 |
海禅寺 | 台東区松ヶ谷3-3-3 | 毎週土曜18:00~20:00 |
全生庵 | 台東区谷中5-4-7 | 毎月28日18:00~20:00、日曜日以外AM5:00~7:00、毎日曜日18:00~20:00 |
宋雲院 | 台東区東上野4-1-12 | 毎月第2日曜を挟んで前後3日間 |
大林院 | 荒川区西尾久3-9-5 | 第1・3木曜18:30~ |
寒光寺 | 江東区深川2-22-11 | 毎週土曜17:00~18:00 |
桐ケ谷寺 | 町田市小野路町字小谷1536-1 | 毎月第3土曜18:00~21:00 |
東雲 | 町田市成瀬4-14-1 | 毎月第1,3日曜7:00~8:00、7月8月は毎週日曜 |
清水寺 | 町田市相原町701 | 毎月1日午前6時~7時・毎月第3日曜AM6:00~7:00 |
雲龍寺 | 八王子市山田町1688-2 | 毎週土、日6:00~7:00 |
永林寺 | 八王子市下柚木4 | 毎月第2土曜14:00~15:00 |
廣園寺 | 八王子市山田町1577 | 毎月第1日曜AM8:00~12:00 |
興慶寺 | 八王子市上恩方町1040 | 月1回土曜19:00~21:00 |
禅福寺 | 羽村市羽中4-5-8 | 毎週日曜AM7時~ |
宗禅寺 | 羽村市川崎2-8-20 | 毎週土曜小人18:00~19:00/大人19:30~21:30、毎月第1日曜AM6:00~9:00 |
宗建寺 | 青梅市千ヶ瀬町6-734 | 毎週日曜18:00~19:00(3月~12月) |
普門庵 | 稲城市大丸857 | 毎朝5:00~6:30、毎月第3日曜日朝7:00~8:30 |
長昌寺 | 小金井市梶野町2-7-5 | 毎月第1日曜14:00~ |
光嚴寺 | あきる野市戸倉328 | 団体の申込により随時 |
徳雲院 | あきる野市乙津511 | 毎週日曜19:00~ |
浄牧院 | 東久留米市大門町1-3-4 | 第2・第4土曜18:00~20:00 |
東禅寺 | 西東京市住吉町1-2-12 | 毎月第1、2、3土曜19:00~21:00 |
吉祥寺 | 西多摩郡檜原村485 | 毎月第1友引の前19:00~ |
実際に座禅を組んでみると
お寺さんによりますが、座禅を組んで解散というところや、お坊さんのお話がきけるところ、お茶やお菓子が出るところがあります。
場所にもよると思いますが、一人で座禅にこられる方も結構います。
僕も以前、何箇所かで座禅会に参加しました。
確かに「非日常」ということが実感でき、メンタル的にとても良い感覚となります。
日々、暮らしていて「何も考えない(ように努力する)」というのは意識しないとできません。
お寺ではその環境があります。
お寺に行くには難しい方で座禅経験者は自宅で座禅という話も良く聞きます。
1日決まったタイミングで、5分間でも良いので座禅を組む。
心身ともにとても良いです。
最初にお寺で座禅を組んだときのこと。
30分の半跏趺坐(はんかふざ、足の片方のみ座禅の形にする座り方)でしたが、しっかり足がしびれました。
まったく片足の感覚がありません。
座禅の終了を告げる合図でみなさん、座布団の片付け等をします。
しびれてまったく感覚のない片足を、なんとかもう片足でささえる状態。
周りから見ればとてもへんな歩き方だったと想像します。