子どもが好きな食べ物メニューは、昔から変わっていなません。
定番と言えるものが上位に並んでおり、大人になっても自分もそうだったなと思わせるものばかり。
その中の1つカレーライスは、常に上位に名前を連ね、日本人は月に数回食べています。
どんなカレーが一番好きかの結果が「家庭的カレー」なのは、小さなころからみんな食べている結果です。
子どもが喜ぶメニュー
以下、子どもが好きなメニューのアンケート情報ですが、コロナ過が始まってからの2022年のものです。
出典:【小学生の子供がいるパパ・ママに聞いた!】子供が喜ぶ夕食のメニューランキング!男女別で発表(日本トレンドサーチ)
最初は小学生の男の子の回答結果です。
1位がカレーライスが、2位が鶏の唐揚げ、3位がハンバーグ。
一昔前から変わらない、子どもらしい順位かつ、男の子らしいガッツリメニューです。
出典:【小学生の子供がいるパパ・ママに聞いた!】子供が喜ぶ夕食のメニューランキング!男女別で発表(日本トレンドサーチ)
小学生・女子の1位はハンバーグ、2位がカレーライス、3位が鶏の唐揚げ。
1位~3位の顔触れは男女で同じですが、順位が違います。
4位以降で出てくるミートソーススパゲティや10位のシチューは、男の子のTop10には入っていません。
出典:withコロナ 中高生親子の「食」に関する調査(株式会社モニタス)
こちらは中学生が回答したアンケート結果で、こちらもコロナ過以降の集計結果です。
Top3の顔触れは小学生と同じです。
中学生になると4位に「たまご焼き」、5位の「みそ汁・豚汁」など、小学生にはなかったメニューが出てきます。
コロナ過で変わった事
この段落は、料理する側の親が回答した結果です。
アンケート時期はコロナ過以降で、コロナ前と比べて家庭の食事の変化があったかを聞いています。
出典:withコロナ 中高生親子の「食」に関する調査(株式会社モニタス)
それぞれ3つの質問に対し、半数弱がYesと答えています。
1つ目の質問「家族で食卓を囲む頻度が増えた」理由として、リモートワーク普及が真っ先に思いつきます。
僕もその一人で、在宅業務になり、毎日自宅でご飯を食べています。
昼ご飯はもちろん、夜の社内懇親会や社外会食がほぼなくなり、自宅でご飯を食べています。
2つ目の質問「食事内容が充実した」は、外食控えや料理頻度アップにともない、家庭内で工夫が読み取れます。
内食で良い食材を使ったり、同じものばかりでは飽きると考え、日ごろ買わない食材にトライしたり。
3つ目の質問「自宅での食事が楽しみになった」も増えていますが、一緒に食べる人が増えたことが主な要因なのか。
作り手の負担増の可能性が高そうですが、家族間コミュニケーションは良くなったと想像できます。
出典:withコロナ 中高生親子の「食」に関する調査(株式会社モニタス)
コロナ過でコロナ太りのワードが出てきたのも1つですが、外出機会が減り運動量が下がった対策としてなのか、「栄養バランスに気を付ける」が1位です。
続いての2位「なるべく手作り」も、その流れを感じます。
ほか「免疫力アップ食材」「ヘルシー食材」など、Top10のなかで健康に関するアクションが、目につきます。
日本人の8割はカレーが好き
内食が増えると、作り手の悩み「今晩、何を作るか」がより重くなります。
この話をうなずけないのであれば、多分その人は料理をしておらず、気を付けないと時限爆弾になります。
子育て世帯は、子どもが食べてくれそうか、親側が食べさせたい野菜類をどうするかなど、献立決めは毎日の決断力エネルギーを消費するもの。
結果、子どもの好きなメニューが多くなるのは、たいていのご家庭での現実解だと感じます。
子どもの好きなメニューで、どのアンケートでも3位以内に入っていたカレー。
以下は成人向けのカレーについてのアンケート結果です。
出典:カレーに関する調査(ぐるなび)
国民食の代表としてラーメンとともに語られるカレーですが、「カレーが好きか」の問いに80.0%の人が「かなり好き」「好き」と答えています。
一応ですが「嫌い」と「かなり嫌い」を足すと1.8%。
全員が一致することはあり得ませんが、僕の記憶をたどってみても、カレーをカロリー的な意味で遠ざける人はいても味が嫌いと言う人は知りません。
出典:カレーに関する調査(ぐるなび)
どんなカレーが好きかの結果、1位は「家庭的なカレー」で、親が作ったカレーを指していると予想します。
たしかにカレーには各家庭毎の味があり、他にも地方で肉の種類が牛肉か豚肉かの違いもあります。
2位の「インドカレー」以降も、種類をこれだけ分類できるだけでも、カレーの懐の深さが分かります。
出典:カレーに関する調査(ぐるなび)
カレーを食べる頻度では、1位が「月に2~3日くらい」の36.4%、2位が「月に1日くらい」の27.6%、3位が「週に1~2日くらい」の17.0%。
この3つで81%と大半なので、多くの日本人は月に数回、カレーを食べています。
カレー曜日があってもよい
カレーが手抜き料理かというと、手抜きもできますし、玉ねぎ炒めに時間をかけたり灰汁をしっかり取るなら、手間がかかる料理です。
いまの時代、食材を入れておけば自動で完成させてくれる調理器具があるので、かなりの時短料理は可能になりました。
・和食の一汁三菜信仰は日常では手間がかかりすぎる
・専業主婦でも大変なのに共働きではさらにきつい
・手をかけてもおいしいわけではない
・日常は一汁一菜でよい
・一汁一菜は素材によって味が変わるので食べ飽きない
・ご飯にかぎらずパンに変えるなどのバリエーションがあってよい
・おいしくなくてもよく、子どもにもお母さんが疲れていることが伝わる意味がある
・料理下手でも良く毎日作ってくれたいうことの方が子どもには大事
上記、以前にも書きましたが、僕は料理研究家の土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』に賛成です。
カレーを一汁として、カレーともう1品あれば、栄養価的にも子どもが食べてくれる味としても理想形の1つです。
デメリットは、ご飯を含むカロリーの高さがありますが、食べ盛りの子どもであればそこは相殺できるはず。
僕は子どもがカレーが好きなら週に1回、あるいは2回でも良いと思っています。
僕自身、カレーが好きですが、僕の好き嫌いとは別に、料理を作る人の「献立決めの悩み」を軽減する点でも良い。
献立決め悩み解消法の1つとして、メニューを曜日固定にする方法もあります。
この文章内の上のグラフ「中学生の好きなメニュー」にある、カレー、からあげ、ハンバーグ、たまご焼き、みそ汁・豚汁、肉じゃが、オムライス/チキンライスを月曜日から順に、1週間でローテーションにする。
たまのイレギュラーも許容ですし、それはそれで食べる側も楽しみにもなる。
メニュー固定化すれば、作り手は機械的に動けるので、精神的負担がグッと楽になります。
期待を裏切るようで申し訳ないが、平日の夕食も質素である。
たとえば野菜スープとチーズ、キッシュとサラダ、パスタやピザで簡単にすませることが多い。肉の加工食品も豊富でパテやハムなどのテイクアウトの食材もフル活用する。
野菜スープは、冷蔵庫にある野菜を茹でて、ハンドミキサーで混ぜるだけだ。基本はジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、長ネギだが何でもよい。あればローリエやパセリも入れる。味付けは塩のみ。あっという間にできるのがよいところだろう。(中略)
家庭によってはお皿を使わず、紙ナプキンや布ナプキンの上にバゲットを乗せいただくこともある。食後の洗い物はコーヒーカップだけ。食洗機にコーヒーカップを入れて朝食が終了する。
出典:フランス人の「朝・昼・夕食」が日本とここまで違う理由(現代ビジネス)
上記は、フランス人の食事に対する記事で、平日は質素な内食で、たまに豪勢な外食をするという内容です。
ルーティン化というか、日常はなるべく負担が少ない状態を基本として、家族全員が動いている。
日本も、コロナ過で大切なモノの順位付けが変わったと僕は考えており、不要なモノは力をかけない。
フランスと日本では、労働環境や食文化の違いがありますが、コロナ過で日本はフランスに近づいたと感じます。
本当に必要なのもの、大事なものを立ち止まって考えるのに、コロナ過は良いきっかけでした。
都心部から地方に移住した人、会社に依存しない生き方を模索するのもその1つです。
とかく、求められる平均値が高い時代背景も原因ですが、とにかく現代人は時間がない。
料理する時間が確保できる、あるいは料理好きなら料理に時間をかけるのはプラスですが、時短は特に子育て世帯には必須命題です。
一汁一菜メニューで、だれかに「手抜き」と言われたら、その人とそっと距離を置く。
自分や家族にとって、大切なモノに時間をかけるために「頑張りすぎない」のは、現代人の基本スキルです。
さいごに
子育てあるあるの1つですが、子どもが小さいうちは自宅のカレーは甘口になる。
以前、祖父が「たまには辛いカレーが食べたい」とこぼしていたので、食べるときに辛さを追加する後入れパウダーを進呈したことがあります。
やがて、子どもが大きくなるにつれ、カレーの辛さが選べるようになる。
辛さとともに、どんなカレーを使うか選択するタイミングです。
自宅カレーの大半は市販のカレールーベースだと思いますが、たくさんのカレールーを選べる環境が、日本のカレー人気の高さを物語っています。