いま、子どもがいる世帯割合はお歳暮と同じ1/4以下

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育児・子供観察

少子化は現代日本では周知の事実です。
子どもがいる世帯数も減少ということですが、どの程度の減少なのか。
子どもの人数別世帯数はどうなっているのか。
結果、お歳暮を毎年贈っている人の割合同様、日本では25%以下です。

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日本全体の世帯数は増え1世帯当たりの人数は減少

まずは日本全体の[世帯総数]と[1世帯あたり人数(平均世帯人員)]です。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

[世帯総数]は増加、[平均世帯人員]は減少。
核家族化・単身世帯増加ふくめ、1世帯あたりの人数が減っています。

1986年と2017を比較すると、[世帯総数]=134.3%(増加)、[平均世帯人員]=76.7%(減少)。
世帯は30%以上増え、1家族で住む人の数は約1/4減少しています。

この辺りはさまざまなニュースなどでよく見聞きしていますので、納得です。
では、少子化時代、子どもがいる世帯割合はどの程度、減少しているのでしょうか。

子どもがいる世帯は約33%減少しているが世帯当たり人数は大きく減少していない

以下が[子どもがいる世帯数]と[その世帯に平均何人いるのか]という情報です。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

少子化なので世帯数は人員巣のどちらかが減少しますが、結果は世帯数減少が大きな要因です。
児童がいる世帯=約33%減少、平均世帯人数=6.6%減少。

個人的にもう少し「平均世帯人数(=6.6%減少)」が減少していると想像していましたが、現実は違っていました。
では子どもがいる世帯別に見て「子どもが何人いるのか」という推移が以下です。

 


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

3つのグラフ、すべて減少しています。
この3つの中で、一番減少率が多いのが[児童3人以上]=約45%減少。
次いで[児童2人]=約41%減少。
[児童1人]=約32%減少。

現代では子どもが3人以上いるご家庭はそれほど多くない、という通説通りの結果です。
ただ[児童2人]の減少率も、[児童3人以上]に近いです。
更には[児童1人]も1/3減少。
言えることは、一人っ子増加というわけではなく、全体減少が正しいようです。

蛇足情報ですが、[三世帯家族]などの家族構成も見てみました。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

[夫婦と未婚の子のみの世帯]=約22%減少。
[ひとり親と未婚の子のみの世帯]=約23%増加。
[三世代世帯]=約65%減少。

[三世帯家族]は半分以下、核家族化の言葉通りの結果です。
また、[ひとり親と子ども]という世帯が1/4増加しています。

最後に[児童がいる世帯]は、日本全体でどのくらいの割合なのか。

子どもがいる世帯は以前は約半数だったが、いまは1/4


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

子ども減少は置いておいて、最近[児童がいる世帯割合]の減少が下げ止まっています。

子どもを持ちたいと考える割合が、全体の1/4くらいなのか。
行政の子育て支援や、企業の産休育休の増加などで、子どもを持つ人が増えたのか。
最近の離婚率がわずかに下がっている、そのため児童世帯が増加することが減った。
いろいろ考えることができます。

この世帯割合、児童がいる/いないでわかりやすくすると以下です。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

現代は児童がいない世帯が3/4。
何かを考えるときに、このざっくり感覚は持っておきたいと思いました。

児童がいる世帯が減少している、増えているのは以下の通り[単独世帯]と[夫婦のみ世帯]。
どちらも右肩上がりの増加、それぞれ1/4ずつの割合になっています。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

この状況と近い事象を探したところ、お歳暮の減少率と似ています。


出典:平成29年 国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)
出典:お中元は毎年欠かさず贈っている(博報堂 生活定点調査)

お歳暮を毎年欠かさず贈っている人は右肩下がり。
児童がいる世帯とグラフを重ねると、良い勝負です。

さいごに

ある地方公務員の方とお話していたとき、伺った話です。
その方は、さまざまな年齢の方と接する機会がある職種をご担当されている方です。

その人が言うには「いまは子どもは貴重」ということ。
月並みですが、老人が増え子どもが減っているので、子どもを相手する機会が少ないらしい。
グチとしては「話の長い一部の老人にとてつもなく時間をとられる」との余談もありました。

個人的感覚としても、近いことを感じます。
近所の住民構成や、散歩していても、子どもとすれ違うことは少ないです。
また、子ども一緒に大きなホテルに宿泊すると、子ども連れ家族が極端に少ない時があります。
「かわいいねぇ」と言われるときは、その発言側はたいてい高齢者グループ。
子どもを持って肌で感じる「少子高齢化時代」です。

僕はお歳暮を一切贈らないので、仮にお歳暮という習慣がゼロになっても、未練ゼロです。
子どもがゼロになったらと想像してみましたが、人類が滅ぶだけなので、考えるだけ無駄だと気付きました。