ニューノーマル自体が陳腐

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育児・子供観察

「新しい常態」を指して、ニューノーマル(New Normal)という言葉が2020年から頻出。
大きな社会変化で、いままでできていたことができなくなったのを指している状態です。
たしかにコロナ過のような、いま生きている人間が経験したことがない事象が発生しています。
それでも、置かれた環境で、良さそうなモノをチョイスするのに変わりはなく、大したお話ではありません。

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2020年お盆みに帰省した人は減少

昨年(2020年)のお盆に帰省した人の割合が以下です。

出典:「帰省と新型コロナウイルスにまつわる誹謗中傷被害」に関する意識調査(ゼネラルリサーチ株式会社)

他のサイトもいくつか見たのですが、だいたいが3割前後で、7割の人が帰省しなかったようです。
一応ですが、このグラフデータは「お盆期間」なので、分散帰省(お盆時期を外した帰省)を意識した可能性があります。
昨年のお盆は、コロナ1年目で、この数字だけでは減ったのか分かりません。
以下、コロナ過以前と比較したデータがありました。

出典:夏休みの行動に関する意識調査(PIAZZA株式会社)

コロナの2020年は、それ以前に比べ、帰省する人が減っています。
減少幅は、子育て世帯は96.7%、子育て世帯以外が54.5%なので、コロナになって大幅に帰省しなくなったのは子育て世代以外。

実際、子どもがいると、2つの理由から帰省理由が発生します。
1つ目が祖父母、2つ目が子ども長期休暇の時間をどうするか。

コロナ過で、頻繁に外出を控えているご家庭だと、自宅にいる時間が長くなります。
テレビやタブレット・スマホを見せ続けるのもイマイチだが、どこかに出かけられるかというと微妙。
実家帰省は「祖父母に孫を合わせる」という、免罪符としても使われます。

いずれにしても、コロナ過1年目の外出自粛時期だった2020年の夏休みの満足度はどうだったのか。

子どもと夏休み過ごし方満足度は50.7%

昨年(2020年)夏休みに、子どもと過ごした人への満足度アンケート結果が以下です。

出典:「今年の子どもの夏休み」に関する調査(ROLLCAKE株式会社)

[満足]と[やや満足]の合計の「満足している」と答えた人の割合が50.7%と、半数が満足しています。
ただ、この情報にはコロナ以前の比較情報がないので、増減が分かりません。

出典:「今年の子どもの夏休み」に関する調査(ROLLCAKE株式会社)

同じ情報サイトに「2020年夏、子どもと初めてチャレンジTOP10」がありました。
1位の「プール遊び」は、公営プールが開催されなかった反動。
2位の「お菓子・スイーツづくり」が納得で、子どもにとっても親にとっても、良いアクションだと感じます。

個人的には、多かれ少なかれコロナ過の制約がほぼ全員に影響しているので、それがプラスに働くより、マイナスに働く方がイメージしやすい。
コロナ以前よりも、満足度は下がっているのでは、と思っています。

コロナ過でプラス要素としては、意味があったかどうかよくわからないモノが浮き彫りになった。
職場の飲み会がその一例で、いままで半強制的に開催されていたものがなくなり、自分の時間が増えた。
その時間の使い方は、家族構成によって変わりますが、家族に向けられたご家庭は基本プラス。
実際のアンケートでも、コロナ過で良くなったTopに出てくる「家族関係」がその結果です。

マイナス面もあり、マスクしていないと、赤の他人にすれ違いざまに舌打ちをされるなど。
他にも、旅行に行かないなどが挙げられます。

コロナ過で経験できたたが変わった

航空業界・旅行業界の厳しい業績通り、旅行する人が2020年は減りました。
子育て世帯にとって、旅行は夏休みの一大イベントですが、行く回数や日数減ったり、近場で済ませたケースは増えました。

周囲の子育て家庭の方々に聞いても、実家帰省以外の旅行を控えた方が多かった。
わが家も同様、2020年は実家帰省のみでした。

それ以外の身近な実感として、僕が良く行く大きな公園では、2020年夏休み期間中の人出は、それ以前にくらべ体感値では1.5倍~2倍に増えました。
その公園は、大きな樹木も多く、手付かずではありませんが、疑似的な森に近い環境があります。

森があれば虫が採れるので、虫取り網を持った親子が来訪します。
コロナ以前は、虫取り親子はパラパラとしかいませんでしたが、昨年夏は「虫、すべて刈り取られるかも」の様相。
マスクしている人が虫を取っている風景は、以前はありませんでしたがそれが日常に。

この風景を見ていて、「身近にもおもしろいことはあるが見えていなかった」一例とも思っています。
東京は、自然体験が少ない・できないと考えている人がいたのなら、やってみたら自転車で行ける距離の公園で虫取りができる。

図書館で本が借りられるのはもとより、CDやDVD、雑誌・漫画も借りられる。
児童館ではアナログゲームなどで遊べますが、書籍が充実していたり、貸し出しを行っている所もある。
コロナ過で、屋内施設に行くのは憚られますが、閉塞感打開として活用する人はしています。

コロナ過になって、一部の行動が変わりました。
その結果、得られる経験も変わります。

流される力

いままで、できていたことができなくなり、経験ができなくなったケースはあります。
夏休みに、行きつけの場所に家族旅行に行くのを恒例行事としているご家族を知っていますが、そこに行けなかったとしてどうなるのか。
固執してもたいていの場合、ほとんど意味はなく、長い目で見ると変化に流されるのも良いと思っています。

置かれた状況で、どれだけ良さそうなモノを選ぶのか。
選球眼を養う意味でも、イレギュラーに意味を見出せます。

トライしたか何もしなかったかは、後で振り返った時、大きな差になります。
コロナ過での行動も同じく、自分(家族)で考え、アクションしていく。
やれることは無限大です。

クジラ肉が昭和時代、給食や日常の家庭の食卓に出ていましたが、いまは稀有。
いまでも、クジラ肉は食べられますが、特定の一部のお店での提供だったり、ネットで取り寄せで、そこには相応の労力が必要になる。
いまのウナギも、遠からずクジラと同じ運命になる可能性があります。

「昔はよかった」と考える人はそこにとどまっていれば良いですし、『FACTFULNESS』を持ち出すまでもなく、いまの方が良い面がたくさんある。
切り替えられない(切り捨てられない)人は、老害一直線。

アンコントローラブルな事象にしがみつくのではなく、新しい流れの中でどんな楽しみを見つけるか。
ウナギの代替は何だろう、と考えると難しいですが、新たなジャンルというなら、昆虫食とか野菜ハンバーグなどなのか。

2021年の夏休みは五輪イヤーなので、異例状態のコロナ過にさらに、特殊事情が加わります。
といっても、東京以外では、昨年と変わらずなので、昨年の経験を今年にどう生かすか。
子どもがいたとしても帰省が絶対必要ではなく、コロナ過がひどくなった場合は、直前でも取りやめるなど、家族でどうするか話し合って決める。

コロナ過は、家族結束の課題としても、良い教材です。

さいごに

僕はこれまで、お盆やお正月に長期帰省はしませんでした。
理由は、混んでいる時期に、帰省する意味がないと思っているためです。

「帰省って必要ですか?」の問いに、独身であれば「意味はない」と答えます。
子どもがいるご家庭の場合、祖父母に孫を合わせる目的と、孫は祖父母にオモチャを買ってもらう点で、「必要」に1票入れます。