悪いと分かっていても食べたくなる「卵」、週に3~4個で心血管疾患リスク向上

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育児・子供観察

子どもが好きな食べ物として、よく名前が挙がる「卵(鶏卵)」。
「卵」は乳幼児期は最大のアレルギー発症数の食べ物でもあります。
最近の米ノースウエスタン大学の研究では「卵の過剰摂取は早死にリスクが上昇」という結果が出されました。
それでも、子どもは自分が好きなものばかりを食べたがります。

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卵アレルギー発症は1歳がピークで6.1%

子どもの食品アレルギー中、最大の発症割合となるのが「鶏卵」。
2番目の「乳・乳製品」の2倍程度の差をつけて1位です。その年齢別の発症数と割合が以下です。


出典:平成27年度子ども・子育て支援推進調査研究事業(厚生労働省)

発症数・発症割合ともにピークは1歳。1歳児の中で鶏卵アレルギー陽性となった割合が6.1%。
20人に1人が、アレルギー発症しています。

乳児期に発症したからと言って治らないと言う事はなく、小学校に上がるにつれて自然に寛解していくことが大半。
ただ、1割程度は生涯、卵が食べられないとのこと。
アレルギーを発症すると、外食もそうですが、保育園・幼稚園などの給食にも気を使わなくてはいけません。

昔から卵論争はたくさんあり、食べ過ぎは体に良くないとか、いくつ食べても大丈夫など情報は錯綜していました。
その一つの回答として、米ノースウエスタン大学で最新の長期調査結果が出されました。

1週間に卵を3~4個食べると心疾患や早死にのリスクが高くなる

米ノースウエスタン大学の研究チームが、大規模な長期調査結果を発表しました。

そもそも、健康的な食事としては低コレステロール食がのぞましい
それは心臓病のリスクが低くなるため
卵黄は一般的に消費されている食品の中で最も豊富な食事性コレステロールの1つ
1つの大きな卵の卵黄中に186ミリグラムのコレステロールが含まれている
赤身肉、加工肉、高脂肪乳製品(バターまたはホイップクリーム)などもコレステロール含有量が高い
今回の調査では卵以外、ほかは同じような食事をとっている人を比較
その結果、卵の摂取が心臓病に悪影響を及ぼすことが分かった
具体的には1日当たり300mgの食事性コレステロールを摂取すると心血管疾患のリスクが17%上昇
1週間に3~4個の卵を食べると、心血管疾患のリスクが6%上昇

出典:Eating Eggs and Cholesterol Linked to Heart Disease and Death Risk(Northwestern Medicine)

最新かつ長期的で大規模な研究結果なので、信ぴょう性は高そうです。
数十年続く、卵が人間の体にとって影響があるか論争に、一石を投じています。

それでも、子どもは卵が好きだと、このニュースを見ても思っています。

子どもは好きなものを食べる

大人が考える理想通りに子どもがなんても食べる、そんな子はユニコーンのような幻獣だと僕は思っています。
そもそも、大人ですら自分をコントロールできているか怪しいのに、子どもに過度の自制心を求めても徒労です。
何でも子どもの言う通りではなく、子どものわがままが優位ですが、子どもと親の折衷でよいと思っています。
子ども側は食べたいものばかり食べ、嫌いなものは口にしませんが、1口だけは嫌いなものも食べるなどのルール化でバランスをとる。

わが家の子どもは、卵が好きでした。
卵サンド(サンドイッチ)とか、回転ずしの「卵」のネタは、それを選べる環境に来ると大喜び。
グルグル回ってくる回転ずし自体も楽しいようで、卵の皿が近づいてと目を輝かせて皿を取っていました。

そもそも回転ずし自体、栄養バランス的に見ると偏りがちな食事です。
ですが、外食するという高揚感、エンターテイメント的な要素も含め、たまのそういう経験も子どもにとって思い出になると思っています。

バランスの良い食事を食べてほしい。
野菜をたくさん食べてほしい。
その気持ちは僕もありますが、ある程度の食事をしていれば、そんなに過敏になるのもどうかと思っています。

さいごに

僕は卵かけご飯が好きで、大人になったいまも、たまに食べます。
この卵かけご飯、日本以外でゲテモノ扱いされていることも知っています。
しょうゆ文化ではない西洋から見ると、ドロッとした卵としょうゆは、気持ち悪いと言われても納得です。
僕も日本人でなかったら、卵かけご飯も納豆も、最初のひとくちは相当勇気がいると想像できます。

今回の米ノースウエスタン大学の研究結果を読むまでもなく、いままで卵かけご飯を食べていて、体に良いものではないかもなぁ、と頭の隅では考えていました。
それでも、ちょっと悪いけどおいしい、というようなものは、魅力的なものも多いです。