アウトプット能力を鍛えるパソコン

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育児・子供観察

日本ではパソコン普及率が鈍化しています。
パソコン使用年数は増加しているので、PC買い換え機会が減少のようです。
対し、世界では先進国を含めパソコン保有率は増加中。
パソコンスキルは1つのリテラシーとして、子ども時代から身に着けておくと良いものです。

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いまのパソコン普及率は1世帯1台以上

最初に、日本国内のパソコン普及率の情報についてです。


出典:消費動向調査 2022年3月(内閣府経済社会総合研究所 )

日本では2000年頃に普及が進み、最近は鈍化傾向です。
100世帯当たり100台を超えたのは、2006年で104.1台。

グラフ内の最高値は2014年の131.2台です。
2022年は128.4台と最高値2014年に比べ、約3台低下しています。

2022年現在、2人以上世帯では、一家に1.28台のパソコンがあります。
1つ目の段落をまとめると、ここ数年、日本でパソコンは1家に1台強で伸びていません。

パソコンの使用年数は増加

パソコンの買い換え等で発生する、使用年数についての情報が以下です。


出典:消費動向調査 2022年3月(内閣府経済社会総合研究所 )

平均使用年数は、グラフが右肩上がりで、近年になるほど長くなっています。
2022年の平均使用年数は7.4年で、データ内で最長の年です。


出典:消費動向調査 2022年3月(内閣府経済社会総合研究所 )

買い換え理由の1位は2000年台初頭と、2022年では変わっています。
2002年の買い換え理由の1位は「上位品目」で、新しいパソコンが出たり、上位製品への買い換え需要が旺盛でした。
対し、2022年の買い換え理由の1位は「故障」と、やむにやまれぬ理由からの交換です。

パソコンに求められるスペックは、年々上がっていますが、近年はそれほど急激な性能向上が必要なくなっている面はあります。

世界的にパソコン保有は伸び続けている


出典:Measuring the Information Society Report 2018(ITU)

世界では、コンピュータを持っている世帯の割合は伸び続けています。
グラフ内、世界全体、先進国、発展途上国のすべてで伸びています。

こうした流れの中、日本の特徴として以下の記事がありました。

<国際学力調査「PISA」による日本の子どもの読解力の低下が話題となっているが、もっと深刻な問題は世界で日本だけがデジタル化の潮流に逆行していること>

今の10代は幼少期から情報機器に囲まれて育ったデジタルネイティブの世代だが、日本の子どもはスマホは使うものの、パソコンの使用率は低い。上記調査によると、「自宅にノートパソコンがあり、自分もそれを使う」と答えた生徒の割合は35%でしかない。アメリカ(73%)、イギリス(78%)、果てはデンマーク(94%)とは大きな違いだ(デスクトップパソコンについても別途、調査していて同様の結果)。

出典:世界で唯一、日本の子どものパソコン使用率が低下している(ニューズウィーク日本版)

PISAの日本の順位推移が以下です。


出典:OECD生徒の学習到達度調査(PISA)(国立教育政策研究所)

読解力(グラフ内 濃い青線)が2015年に下がっており、その理由が以下のコンピュータ不慣れとPISAの結果概要に記述があります。

結果概要
科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーの各分野において、日本は国際的に見ると引き続き平均得点が高い上位グループに位置している。一方で、前回調査と比較して、読解力の平均得点が有意に低下しているが、これについては、コンピュータ使用型調査への移行の影響などが考えられる。

出典:OECD生徒の学習到達度調査(PISA2015)のポイント(国立教育政策研究所)

日本国内の子育て世帯で、スマホを持っていない人は、ほぼいません。
対しパソコンをそれなりに使っている人は、多くない印象です。

スマホはインプット、パソコンはアウトプット

パソコンとスマホの違いとして、パソコンはアウトプットもできるが、スマホはインプットが多い。
スマホのインプットも手段はありますが、入力デバイスとして弱いのは、本体の小ささの特性上しょうがない。

乱暴ですが、受け身傾向が強いと言われる日本人の国民性も、影響があるのかともしれません。
自分で何かをアウトプットすることに、諸外国の義務教育と比較しても体験が少ない。

自分の発言でおかしな状況にならないか、空気を読むことに慣れてアウトプットメンタルが培われないのも、日本人のあるあるです。
アウトプットに慣れが必要なのは、人との関わりの中で全員学びます。

自分の考えや経験を、頭の中であれこれ考えて、適切な何かでアウトプットする。
抽象を具現化する時、全体像が見えていない段階では、紙と鉛筆が理想的と僕は考えています。
その後ある程度ゴールイメージが見えた段階や、もともと大枠が決まっているものであれば、最終稿に向けて走り出す。
作業フェーズで、あれこれ作り上げる時、総合的にスマホはPCには勝てません。

ブログは、何となくの思い付きや経験、抽象的なキーワードから、具体的な文章を起こします。
この文章、僕はパソコンを使って書いており、グラフ作成や、ブラウザで各種サイトを見ながら、複数のウィンドウを並べて作業しています。
これを踏まえパソコンのメリットを上げてみます。

・画面が大きい
・情報修正が容易
・調査など複数画面切り替えが楽
・処理速度が速い
・データ加工ができる

こうしてみると、スマホの強みは携帯性であり、情報を作りこんでいくには作業エリアが小さすぎます。
単に情報閲覧だとしても、パソコンとスマホの両方があるなら、パソコンが優位。

だからというわけではありませんが、わが家の子どもは小さなころから、時間を決めてパソコンを触っています。
最初は、僕が調べ物をするときや仕事でパソコンを触っているのを、じゃれて見に来る時からです。
父親が何をやっているのか興味津々で、僕も仕事の合間に子どもが好きなおもちゃなどのサイトを見せました。

当然、子どもは画面に食いつく。
「この画面に表示されているの、楽しい!」
あっという間に、YouTubeと検索概念を理解して、自分でマウス操作と音声入力を使えるようになり、検索の基本をマスターしました。

自分の興味がある内容について、子どもののめり込む集中力のすごさ。
また、何でも取り入れる能力の高さは、あっという間に親側が抜かる部分もあり、そんな機能あったの?と教えられる側になります。
子どもが小さいうちから、親の自分がリバースメンタリングのトライアルのような状態になっているとも思っています。

適切な言葉で検索し、表示内容から選択できる選球眼を持つ。
検索キーワードの選定は、現代の魔法使いの杖です。
あわせて、検索結果の表示情報の流れを把握できるなら、得られるものが変わります。

キーボードやマウス操作にしても、Tipsを使えば時短にもなり、自分の求めることに時間が使える。
この先、どこかでキーボードがなくなる時代がくると思いますが、その時はその時のインターフェイス機器を駆使する調整能力が必要になるだけ。

僕はたまたま、自分の職種が就職以来ずっとパソコンを使う仕事のため、リテラシーが高い部類です。
このパソコンリテラシーは、読書や英語、論理思考と同じようなものに位置付けられているのが現代だと思っています。
なければ死ぬわけではないが、ないと社会で苦労する。

会社でパソコンが与えられて、初期設定するとき。
その会社独自のマイナールールを含め、自分で調べてたいていの設定が完了できる人と、手取り足取りサポートが必要な人がいます。

向き不向きや指向があるので、全員がパソコンスキルを持つ必要はないのかもしれません。
その上で、夏休みの宿題や学生時代の論文作成、ビジネスにおいて、パソコンを自在に使えるかどうかは、スタート地点が変わります。

さいごに

最近、僕は会社支給のパソコンの入れ替えを行いました。
以前は、パソコン交換後に元の状態と同じく作業ができるまで、半日から1日仕事でしたが、今回は2時間程度で通常業務に復帰できました。

その理由は、作成データはいまはすべてネット上に保存しているため。
新品のパソコンでの作業は、アプリのインストールと設定、各種リログインで終わりでした。

昔は、自分のデータをネット上に保存するのは抵抗がありました。
いまは、ネットの方がバックアップ環境が整っており障害耐性が高い。

いまは、データはネット上が良いと自分の考えが変わったことに気づきました。