「相対年齢効果」はあるが、配られたカードで勝負するだけ

育児・子供観察
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早生まれ(日本では1月~3月)が、4月生まれに比べ不利、という話があります。
コレを「相対年齢効果」と言います。
たしかに4月生まれと3月生まれでは、約1年の差があり、コレがさまざま分野で弱みになっていないか、というお話。
今回調べた範囲では、強い分野もあり、弱い分野もあるという結果でした。

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「相対年齢効果」とは

日本では同じ学年に4月2日生まれ~翌年4月1日生まれまでの人が一緒になります。
よって、最大で365日マイナス1日の364日の差があることになります(うるう年除く)。

特に子ども時代の1年は大きく、身体的にも精神的にも4月2日生まれの方が有利の可能性が高い。
コレを相対年齢効果といいます。
言い換えると、1月~3月の早生まれの人は、4月~6月に生まれた人より、生きている時間が短く成長に差があるということ。

大人になれば1年くらいは、積み重ねた年齢やその人の濃度で意味をなさなくなります。
しかし特に幼少期は、この約1年弱の差が大きな差になるというのはうなずけます。

そしてもう1つ、この1年の差が大人になるまで続くと言う考え方。
身体的に成長の早い子が、部活でレギュラーになり、たくさんの経験を積む。
それによりさらにうまくなり、たとえばプロになりやすいという論理。
今回はいくつかのデータで、この大人になっても早生まれは弱い傾向があるか調べました。

ちなみに日本の学年は、4月2日生まれの人が最も早い人になります。
コネタですがこれは民法の解釈によるものです。
人が年を取るタイミングが「誕生日ではなく誕生日前日の深夜12時」というのがその理由。
つまり、4月1日生まれの人は、法律上では3月31日に年を取るという解釈で、翌年になります。

日本の出生の月4区分では最近はほぼ均等

まず最初に、日本人の生まれつきを4区分にして、差があるかというデータが以下です。
4区分とは[1月~3月][4月~6月][7月~9月][10月~12月]で分けた区分です。


出典:平成27年国勢調査(総務省)

2015年の国勢調査の結果が上のグラフで、1歳毎の4区分データです。
ちょっと分かりにくいので、10歳毎の割合のみにしたものが上の2つ目のグラフです。

0歳では、ほぼ均等になっています。
年齢が高くになるにつれて、1月~3月が多く、4月~6月が少なくなっています。

 


出典:人口・世帯(総務省統計局)

このデータは、1900年から2015年までの出生の月の推移です。
先ほどのデータと同様、1900年代前半は1月~3月が多く、4月~6月が少なくなっています。

各分野での「相対年齢効果」はまちまち

ここからは各分野での、誕生月がどうなっているかです。
総合結果の4区分は、以下にまとめてあります。

2018年 プロ野球選手 誕生月


出典:2018年度 選手一覧(日本野球機構)

プロ野球選手は、4月~6月有利といえます。
そして、1月~3月は不利の結果です。
この分野がまさしく「相対年齢効果」と言えます。

 

2018年 サッカーJ1選手 誕生月

出典:2018年度 選手名鑑(日本プロサッカーリーグ)
サッカーもプロ野球同様、4月~6月有利といえます。
1月~3月不利も同じです。
プロ野球との違いは、10月~12月生まれが、サッカーの方が少ないこと。
今回の対象の中では一番、4月~6月が優位なのがサッカーでした。

参考値として、2018年FIFAサッカーワールドカップ召集選手の結果が以下です。
参考値としたのは、サンプル数が少ないのためです。
結果、4月~6月が1位、2位が1月~3月でした。

 

2018年 ラグビTopリーグ 誕生月


出典:2018年度 選手一覧(日本ラグビーフットボール協会)

かなり悩ましいデータ。
2月が最低値で3月もすくないことから、総合的には早生まれは不利のようです。
ただ、1月は2番目に良い数値ということもあるため、やはり微妙です。
4区分で分けた場合、一番数値が高いのが7月~9月が僅差。

 

2018年 競馬 騎手 誕生月


出典:2018年 騎手名鑑(JRA)

これが「相対年齢効果」の通説と逆の分野の典型。
4月~6月が最下位で、10月~12月が1位、2位が1月~3月。
競馬騎手は身長制限があるという特殊な分野ではあります。

 

2018年 将棋 棋士 誕生月


出典:2018年 現役棋士一覧(日本将棋連盟)

スポーツ系ではなく、頭脳系で将棋の棋士、その結果は上記。
他のデータに比べ、比較的まんべんなくという分野。
やや10月~12月のみ、少ない。

 

直木賞受賞者 誕生月


文化的な分野として直木賞受賞者の分布。
1位が1月~3月、2位が10月~12月、3位が4月~6月。
この分野も「相対年齢効果」の通説と逆の分野です。

 

日本 歴代総理大臣 誕生月


日本の歴代総理大臣の結果が上位、総数がやや少なめです。
1位がかなりの差で1月~3月、4月~6月は最下位。
この分野も「相対年齢効果」の通説と逆の分野です。

これらをまとめると

スポーツ系は結果が分かれましたが、総論として「相対年齢効果」が出る分野と言えそうです。
特に野球やサッカーは、4月~6月優位、1月~3月が劣位。
ラグビーはどちらともいえず、騎手は1月~3月優位でした。

直木賞や日本歴代総理大臣は1月~3月が圧倒的1位。
7月~9月と10月~12月は平均的。
これらを頭脳毛系とまとめるのは無理筋ですが、非スポーツ系としては1月~3月優位です。

単なるお遊びとして、7分野データをあえて順位付けしてみます。
3ヶ月単位の各区分、単純合計値で順位付けした結果が以下。

1月~3月=1位(200.5%)
4月~6月=3位(167.6%)
7月~9月=2位(173.6%)
10月~12月=4位(158.3%)

総合では1月~3月早生まれが1位。
早生まれが一番、プロや結果を出した人という結果になりました。

さいごに

「早生まれは損をしている気がする」という早生まれの知人の言葉から、今回は実際の人数を調べました。
冒頭の繰り返しになりますが、考えてみると子ども時代の1年は大きいと思います。
それに「体の大きさはスポーツの大半で有利」という動かしがたい事実があります。
体が大きく頭脳発達も早い、レギュラーに選ばれて経験を積む、そしてさらにうまくなる。
フェア精神からは認めたくないことかもしれませんが、現実としてこのシナリオの可能性は高いでしょう。

だからといって、早生まれがいつも負けるか、というと少なくとも今回の結果ではそうではありません。
早生まれの人がスポーツ系は劣位と認めて、自分の居場所を確保するために場所を変える。
戦う場所として文科系を選んだという予想も立ちます。

狙ったわけではないですが今回の総合順位は、早生まれ優位となりました。
もっとたくさんの分野を調査すれば、また違った結果になるかもしれません。

そもそも、人間は「生まれ月」は変更できません。
こうしたときに思い出すのが、スヌーピーの名言。
「配られたカードで勝負するしかないのさ・・・それがどういう意味であれ。」

僕の知り合いで、同じ大学の研究室で、4月2日生まれの先輩と4月1日生まれの後輩がいました。
おもしろかったのが、やはり後輩は先輩に敬語を使って会話していたということ。
わずか1日の差で先輩後輩が決まります。

すでに子育てを卒業(子どもが巣立った)あるお母さんの言葉が今も僕の中には残っています。
「自分の子どもが小さいとき、周りの子どもに比べて、劣った部分につい目がいってしまう。
小さなとき少しくらいできなくても、そんなの長い目で見れば誤差なのでは?」

ではでは

◆今回のまとめ◆スポーツ系は4月~6月生まれ優位
頭脳系は1月~3月優位
現実は配られたカードを駆使すること

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