運動会開催月は秋から春へ、保護者の春開催賛成者賛成者は7割以上

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・運動会の開催は秋から春に移っている
・5月と10月が運動会開催月が多い月
・幼稚園/保育園の運動会はいまも秋が多い
・運動会が午前中に終わる割合は70.7%
・保護者の大半も午前中終わりに賛成

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運動会の開催月は5月が最多になりつつある

運動会開催月 小学生の保護者回答
出典:小学生保護者2616人に聞いた「運動会の開催時期」いちばん多いのは5月?10月?春開催が増えた理由は?(小学館)

上記は小学生の保護者回答の運動会開催月です。
1位は10月、近い数字で2位が5月です。
3位9月の次の4位は6月です。

運動会開催月 小中学生
出典:【2023年】運動会の時期は春?秋?全国の小学校・中学校の実態は(学研)

他のサイト情報で、こちらは小学生だけでなく中学生も含んだ運動会開催月です。
この情報では1位5月で2位10月と、1つ上の情報と順位が入れ替わっています。
いま、運動会は秋開催から春開催へと変わっています。

運動会開催月 幼稚園・保育園 保護者回答
出典:小学生保護者2616人に聞いた「運動会の開催時期」いちばん多いのは5月?10月?春開催が増えた理由は?(小学館)

参考情報ですが、幼稚園・保育園の運動会開催月情報が上記です。
この年代は圧倒的に秋開催が多いようです。

運動会は午前中で終わる割合が約7割

コロナ過前と比べ学校行事を削減したか
出典:“学校行事を削減”が約9割 独自調査で分かった現代の学校事情(NHK)

上記は頃ウィルス禍以前と比べ、学校行事を削減したか情報です。
1位の「削減した」が88.7%と圧倒的です。

2023年度 運動会にあてた時間
出典:“学校行事を削減”が約9割 独自調査で分かった現代の学校事情(NHK)

上記は、2023年度に運動会にあてた時間です。
運動会に充てた時間は「午前中で終わり」が70.7%と、半日運動会が約7割です。
いま、午後まで運動会を行う割合は26.3%と、約1/4です。

親視点でも半日開催に賛成者は圧倒的

小学校の運動会の”半日開催”の動きをどう思いますか?
出典:小学校の運動会「半日開催」に保護者は賛成?反対?「親と弁当タイムがない」「騎馬戦がない」昔と今の”運動会の違い”を調査(SHUFUFU)

上記は小学校の運動会の”半日開催”の動きをどう思うかの結果です。
1位の「賛成 70.7%」で、大半が賛成しています。
2位の「どちらとも言えない 26.3%」と1位の「賛成」を足すと87.5%です。
仕事で忙しく自分の時間確保が難しかったり、課外活動よりも勉強と考える親が増えているのか。

あなたのお子さんの小学校の運動会に当てはまる事は?(複数回答)
出典:小学校の運動会「半日開催」に保護者は賛成?反対?「親と弁当タイムがない」「騎馬戦がない」昔と今の”運動会の違い”を調査(SHUFUFU)

上記は保護者回答で、お子さんの小学校の運動会にあてはまること、複数回答結果です。
2位「弁当時間がない、親と食べない 61.5%」3位「実施競技が減った 61.0%」
4位以降もいまの保護者世代が子どもだったころに比べ、現代風に変化しています。

自分達の時代の運動会のほうが良かったと思えることはなんですか?(複数回答)
出典:小学校の運動会「半日開催」に保護者は賛成?反対?「親と弁当タイムがない」「騎馬戦がない」昔と今の”運動会の違い”を調査(SHUFUFU)

上記は自分達の時代の運動会のほうが良かったと思えること、複数回答結果です。
1位「秋開催 67.0%」で、春開催に変わりつつある事に対する回答です。
2位「親と一緒にお弁当 61.5%」はたしかに昔はありましたが、お弁当を用意する主にお母さんは大変だったと想像します。
他に比較(競争)することやケガもあり得る競技に対して、残してほしかった意見があります。

運動会開催は大変だが見返りもある

運動会を春と秋のどちらで開催するか、あるいは運動会をやらないか。
以下3つの視点でポイントを上げてみます。

▼春開催のポイント
・現代の秋は気温が高い日があり春は気温が落ち着いており熱中症リスクが低い
・台風が少ない時期
・春は学校行事が集中しておらず時間が取りやすい
・新しいクラスなので期初に団結力を高められる

▼秋開催のポイント
・体育の日10月10日は天気が良い特異日(※)だった名残
(※特異日 統計的に晴れになる確率が高い日)
・クラス内で輪ができている状態で団結がより高まる
・スギ花粉の影響を受けない時期
・農業の閑散期(稲刈りが終わったころ)

▼運動会を開催しないポイント
・いまは時代的に学校行事縮小化しているその1つ
・運動会開催は教員の労働時間削減方針と反する(開催すると手がかかる)
・ドライに考える保護者が増えている

運動会を春に開催する学校が増えているニュースとして、2019年の毎日新聞に以下の記事がありました。

7月以前の「春」開催が54・3%、8月以降の「秋」開催が45・7%――。大同大(名古屋市)の渡辺慎一教授と名城大(同)の石井仁教授が2013~15年、ホームページで運動会の開催日を公開している小学校1万620校(全小学校のほぼ半数)を調べたところ、こんな結果が出た。

都道府県別にみると、地域差がくっきりと表れた。春に開催する学校の割合が90%を超えたのは北海道と青森、岩手、宮城、秋田、福島、新潟の6県。一方で群馬、山梨、滋賀、愛媛、宮崎、鹿児島、沖縄の7県は秋開催の割合が90%を超えた。「北日本は春派」との傾向がうかがえるものの、山形県は春開催(36%)よりも秋開催(64%)の方が多いので一概には言えない。

出典:「運動会」といえば…「春」それとも「秋」 地域差くっきり(毎日新聞)

地域偏見ではありませんが、北日本は農業シェアが国内で高い地域です。
特に北海道は圧倒的日本でトップの日本の食べ物の土台と言えるエリアです。
上述した運動会・秋開催のメリットとして「農業の閑散期」と書きましたが、農業技術の発展で少人数で農業が完結している現代、春開催であっても影響を受ける人は少ないとも言えます。

また、僕は運動会で団結力が高められるとは考えていません。
僕の経験や感覚のみで一般論ではありませんが、一部のメンバーの仲が良くなる程度だと思っています。

ほかに運動会をプラスと考えない人から、たまに聞くのが「軍隊っぽいのでイヤ」の意見です。
競技で争わせる、全員同じ動きを強制、根性論。
この辺りはいまの個を大切にする思想と相性が悪く、いまは個人主義側にバランスは傾いています。

上記、いろいろ書きましたが、僕は運動会を開催した方が良いに1票入れます。
・時間午前中だけ
・競技は厳選、(いまもありませんが)親参加競技は不要
・組体操や徒競走、リレーは開催
・騎馬戦はやらない(いろいろと課題がある)
・競技選定時点で子どもたちの意見も(ほどほどに)取り入れるのも良い
・入場行進など、できるだけ強制的な動きは少なくする
・運営を子どもたちに手伝ってもらう
・大人(来賓)のあいさつはなし

僕は大人になって痛感していますが、人間には向き不向きがあります。
大人で言うと、上場企業役員はほぼ保有している鋼のメンタル、要領が良く取り入るのがうまい、自頭がすぐれている、もくもくと積み上げる、ほどほどに対応する。
子どもも同じく、足の速い、頭の良い、ルール通りにやるのが好き、裏方が得意、チームプレーが苦手などあります。

子ども達が成人して社会の一員となったとき、どこで闘っていくか。
自分の弱みがメインの土俵(職場)に立つなら、明るい未来になる可能性は低い。
自分の能力が生かせる場所で、できれば楽しいと思える時間を増やす。

「好き(want)」か「できる(can)」のどちらを優先させるか、いまは「好き(want)」有意の風潮です。
「好き(want)」なことでないと長続きしなくモチベーションも上がらないので、やはり「好き(want)」の領域が良いですが、そもそも「好き(want)」と本当に言えるか自分探索は必要です。
そして「好きなことを仕事にする」が現実化する人は、一部にしかあてはまらないと思っています。
「できる(can)」の領域の中で「好き(want)」を増やし、苦手分野は捨て得意分野を伸ばしていく。

足が遅い子が「自分は走るのは苦手」と知った上で、一定まで速く走れるようになるまでトレーニングするのも子どものうちは良いです。
あるいは、その部分を自分の生活から遠ざけるように生きる立ち回りを身に着けるのも、しなやかに生きる知恵になる。

義務教育時点はまんべんなくトライして、自分を知りつつ失敗大歓迎の時期です。
準備なども含め非日常となる運動会は、自分を知る1つのきっかけになります。

さいごに

令和時代の子どもの運動会に参加して昭和時代と違うと感じるのは、大人参加競技がないのもありますが、見ている側の大人側に余裕がある点です。
昭和時代の運動会で大人がどうしていたか、自分が子どもで視野が狭く記憶が定かではありませんが、昭和時代はもっとギラギラしていた気がします。
昭和は子どもの人数が多く、教育ママという言葉ができた時代で周囲へ配慮しない大人が多かったような。

いま運動会に行っても、自分の家族の座るためのシートが敷けないことはなく、全体的にゆったりスペース。
撮影する親も自主的に競技毎にスムーズに入れ替わりを行っており、撮影ポイントで自分の子どもの番が終わるとすぐに移動していく。
徒競走で1位になれる子はそれはそれで褒められますし、足が遅い子をさげすむような空気がありません。

令和時代らしく、ダイバーシティ的であり平和度が増しています。
自分の家の子が1位を取って欲しい親馬鹿はいつの時代も変わりませんが、他者を蹴落とすような空気は減ったと感じます。