どんな大人になりたいか、子どもの解答は現実的になりつつある

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・どんな大人になりたいかについて3つのアンケート結果で確認
・こども研究所結果1位は「お金を稼いでいる」
・学研総合研究所結果の1位は「人にやさしくせっしている」
・ソニー生命結果の1位は「安定した毎日を送る」

 

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どんな大人になりたいか、こども研究所結果1位は「お金を稼いでいる」

あなたはどのような「おとな」になりたいですか 小中学生全体
出典:こども定点調査(博報堂 こども研究所)

上記は博報堂・こども研究所のアンケート結果の「どのような「おとな」になりたいですか・小中学生全体」回答です。
アンケート実施年月は2025年10月で、1200名が回答。
1位が「お金をたくさんかせいでいる」57.2%と、小中学生の回答として「お金」が1位になっています。
これが意外で、今回他も調べようと思いこの文章を書いています。
2位「家族を大事にする」49.7%、3位趣味を楽しんでいる」48.2%、4位「困っている人をたすける」35.3%あたりは子どもらしい回答。
「友だちがたくさんいる」34.6%が5位で、これは大人になると意見が分かれる選択肢です。

あなたはどのような「おとな」になりたいですか 小学生男子 あなたはどのような「おとな」になりたいですか 小学生女子
出典:こども定点調査(博報堂 こども研究所)

上記は同じこども研究所のアンケート結果が、小学生に絞った結果です。
男子1位は「お金をたくさんかせいでいる」59.3%、2位は「家族を大事にする」47.7%。
女子1位は「家族を大事にする」58.7%、2位は「お金をたくさんかせいでいる」50.7%。
女子1位はお金が2位ですが、それでも2位に入っています。

あなたはどのような「おとな」になりたいですか 中学生男子 あなたはどのような「おとな」になりたいですか 中学生女子
出典:こども定点調査(博報堂 こども研究所)

上記は同じこども研究所のアンケート結果が、中学生に絞った結果です。
男子1位は「お金をたくさんかせいでいる」61.3%、2位は「趣味を楽しんでいる」49.7%。
女子1位は「家族を大事にする」57.3%、2位は「趣味を楽しんでいる」51.7%。
男女とも1位と2位が同じで、小学生と違い2位は「趣味を楽しんでいる」に変わっています。

学研総合研究所結果の1位は「人にやさしくせっしている」

将来どのような大人になりたいか 小学生
出典:小学生白書 2025年11月調査(学研総合研究所)

上記は学研総合研究所のアンケート結果の「どのような「おとな」になりたいですか・小学生」回答です。
アンケート実施年月は2025年11月で、1200名回答の結果です。
1位が「人にやさしく接している」57.2%、2位「友達がたくさんいる」24.0%、3位「家族を大切にしている」22.4%。
5位に「金をたくさん持っている」18.7%で、1つ上の文章ブロックで1位だった「お金をたくさんかせいでいる」は学研アンケート結果では5位です。

将来どのような大人になりたいか 中学生
出典:中学生白書 2025年11月調査(学研総合研究所)

上記は学研総合研究所のアンケート結果の「どのような「おとな」になりたいですか・中学生」回答です。
1位が「自分らしく自由に生きている」28.5%、2位「人にやさしく接している」26.8%、3位「家族を大切にしている」25.3%。
「お金をたくさん持っている」17.8%は6位で、同じ学研の小学生アンケートでは5位だったものが1つランクダウンしています。

ソニー生命結果の高校生1位は「安定した毎日を送る」

将来どのような大人になりたいか 中学生
出典:中高生が思い描く将来についての意識調査2025(ソニー生命)

上記はソニー生命のアンケート結果の「将来どのような大人になりたいか・中学生」回答です。
アンケート実施年月は2025年6月で、中高あわせて1000名回答の結果です。
1位が「好きなことを仕事にする」53.5%、2位「安定した毎日を送る」50.5%、3位「趣味を充実させて生きる」50.0%。
2位の「安定した毎日を送る」は個人的にひっかかるところで、日常が不安定なのかと懸念してしまいます。
「お金持ちになる」は6位で37.5%です。

将来どのような大人になりたいか 高校生
出典:中高生が思い描く将来についての意識調査2025(ソニー生命)

上記はソニー生命のアンケート結果の「将来どのような大人になりたいか・高校生」回答です。
1位が「安定した毎日を送る」49.9%、2位「好きなことを仕事にする」43.5%、3位「趣味を充実させて生きる」43.5%。
「安定した毎日を送る」が中学生では2位、高校生では1位になっています。
中学から高校になってより安定を求める子どもが増えています。
「お金持ちになる」は中学では6位ですが、高校で5位に1つ順位を上げています。

お金という現実との向き合い方

上記の途中にも記載しましたが、この文章を書くきっかけは1つ目のグラフの「どんな大人になりたいか」回答の1位が「お金をたくさんかせいでいる」だったためです。
お金は重要だとたいていの人は考えるとしても、子どもが1位として「お金をたくさんかせいでいる」回答は意外。

「お金」の重要性は、年齢によって変わるものです。
若いころは時間がたくさんあってお金がなく欲しいものがあるので、お金が欲しい。
中年期で未来が定まっておらず、子どもがいるなら子どもの未来を考えると、自分たちの生活を節制して貯蓄に回す。
高齢になり資産があるなら、お金のウェイトは落ちる。
そんな中、子どもがお金をどの程度、重要と考えているのか。

子どもも若者の同じく、欲しいもだらけなのが一般的だと僕は考えています。
スマホやゲーム機、自分の趣味のおもちゃ、おしゃれなど。
外で自分で稼げないので収入は限られており、あれも欲しいこれも欲しいと頭を悩ます。
限られた中で何かを選択する経験として、大人になると意味がある事象だとわかります。

欲しいものを決めるとき、いまはYouTUBEなどで、見た製品が候補にもなる。
お気に入りのYouTUBERが進めるものや、好きなメーカーの新製品情報アクセスが身近になりました。
こういう面で、今の子どもは昔に比べ、欲しいものが増えている環境になっています。
これがこの文章の一番上のグラフ、いまどきの子どもはお金を1位に持ってきたのかは分かりません。

「どんな大人になりたいか」と「職業」は別ですが、どんな職業に就きたいかで考えたとき、昔、この質問の回答は男子は野球選手、女子はパティシエなどでした。
いまはそれがYouTuberやゲームクリエイター、ITエンジニアといった、デジタル時代ならではの職業が上位に入ってきます。
なれるかどうかの確率で言うなら、いまのなりたい職業の回答は、現実的なものが並んでいます。

冷静に考えると、プロスポーツ選手はとてつもなく狭き門です。
選抜された中のTop of topが、その職業の収入でのみ生活できる。
対し、ゲームクリエイターやITエンジニアは、その気になればたいていの人はその職に就けます。
もちろんどちらが良いではなく、どこまでチャレンジするか、安定を望むかのような個人選択です。

安定を考えたとき、よく出てくる人気の職業に「公務員」がありますが、僕は公務員はメリデメがあると思っています。
知人の公務員に聞くと、総じて職場の色は強く、前例主義、事なかれ主義。
聞いていてその言葉の裏に「公務員だし」と、あきらめ感を感じます。

僕が以前、役所でて事務手続きをした時、横で対応している公務員のやりとりを見て思ったこと。
単なる一例でしかありませんが、窓口にきたお客様(?)が理不尽なリクエストを上げていました。
「〇〇の書類が必要なのですが」と公務員の方が話しているのに「何でそんなもんがいるんだ」と声を荒げている。
カスタマーハラスメントは一般化しましたが、窓口対応している人はこういう理不尽さと向き合っているのだと眺めていました。
それでも、地方在住で仕事が限られる環境なら、公務員は現実的(特に金銭的に)にかなり良い選択肢にもなる。
この考え方がそもそも守りの考え方ですが、守りが悪いわけではなく、ただどこまで生活のためと割り切るのか。

いまの子どもたちは昔より「現実的」になっているのかと言えば、我が家の子どもを見て自分の子どもの頃に比べるならYesだと思っています。
理由として思いつくのは、いまの子育て世帯は堅実な方が多い。
その背中を見て子どもなりに考え、学力や努力に価値を置き、夢は夢だと現実的に考える。
そして年齢が上がる毎に、この安定志向は高まり、就職が近づくにつれなりたいものがその姿をひそめ、現実(なれるもの)を選ぶ。

僕の周辺でMinecraftの影響で「大工になりたい」という子がいます。
これも時代ならではですし、中途半端なオフィスワーカーがAIに淘汰されているいま、「それは未来を見据えた良い選択肢」です。
30年後、大工さんは引く手あまたの良い職業になると僕は予想しています。
同じ業界の知り合いのリフォーム屋さんはこんな話をしてくれました。
「やっと自分たちの業界に光が当たってきた」

いつまでかは分かりませんが、この先数十年は、昭和時代によく言われた言葉「手に職を持つ」はより強い武器になりそう。
プラスしていまは「協調」や「変化を受け入れる」辺りが安定と相性が良いです。

さいごに

以前も書きましたが「将来何になりたいですか」と子どもに問いかけるのが残酷という物言いがあります。
僕はこの考えに同意で、とくに決まっていない、ぼんやりとしか考えていない子どもにとっては、答えにくいことを聞いている。
どこかの子どもが何らかの回答をしたとき、どの程度の本気度なのかを考えている部分もあります。

ただこの質問は、その人のタイミングによってよい質問になります。
転職前に自分が本当は何がやりたいのか、自分の強みは何なのか、立ち止まって考える。

「何になりたいか」は回答がない問いだからこそ、たまに考えるのは人生にプラスです。