ガソリンスタンドは1994年ピークから漸減し続けている

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統計データ

この文章のトピックスは以下です。
・給油所数は37年で-54.7%
・揮発油販売事業者数は37年で-44.0%
・2025年で都道府県別給油所数1位は北海道
・セルフ給油所は増加し続けており2024年時点で40.4%
・セルフ給油所割合は人口密集地域ほど高い
・EVスタンドは普及期でもあり増加中
・EVスタンドは人口密集地域に設置すされる数が多い

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給油所は減少の一途をたどっている

発油販売業者・給油所数の推移
出典:揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース)(経済産業省)

上記は給油所(ガソリンスタンド)数と、その運営事業者である揮発油販売事業者数推移です。
給油所数1989年58,285件、2025年26,412件、前後比-31,873件(45.3%)。
揮発油販売業者1989年32,835件、2025年11,832件、前後比–21,003件(36.0%)。
昨今ニュースでよく耳にするガソリンスタンド減少の裏付けとなる、減少一途の推移です。
給油所数は37年で5割強、給油事業者は6割強、減少しています。

都道府県別給油所数
出典:揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース)(経済産業省)

上記は2025年度末の都道府県別、給油所数です。
1位北海道1,641件、2位愛知1,266件、3位千葉967件。
北海道はその広大な面積ゆえなのか、給油所数は1位です。

セルフ給油所は増え続けている

セルフ給油所数と全SS中セルフ給油所割合
出典:SS数の推移(石油連盟)

上記はセルフ給油所数と全給油所の中でセルフ給油所割合です。
町中を見るとわかりますが、セルフ給油所は増え続けています。
2024年全給油所数は27,009件、その中でセルフ給油所数は10,915件で、全給油所に占める割合は40.4%。
2024年時点で4割がセルフ給油所になっています。

都道府県別セルフSS化率
出典:セルフSS出店状況調査結果(一般財団法人日本エネルギー経済研究所)

上記は都道府県別、全給油所に占めるセルフ給油所割合です。
1位神奈川58.4%、2位埼玉55.5%、3位福岡53.5%。
全体傾向では、人口密集地域のセルフ化率が高い。

EVスタンド数は増加中

EV充電スタンド数
出典:EV充電スタンド数の推移(GOGOLabs)

上記はEV充電スタンド口数推移です。
年単位で見ると増加の一途を辿っています。
2026年時点ではEV普及期ですが、この先も増加が見込まれます。

都道府県別EV充電スタンド数
出典:EV充電スタンドデータ数(単位:口数)(ZENRIN)

上記は都道府県別EV充電スタンド数(口数)です。
給油所数では1位だった北海道ですが、EV充電スタンド数は人口未収地域が高い。
1位愛知県2,726口,2位東京都2,561口、3位千葉県1,927口。

ガソリンスタンドは変革期

いま、東京近郊で車を運転していると、閉店したガソリンスタンドを見かけるます。
ここのスタンドも閉店したんだ、と記憶からここがガソリンスタンドだったとを思い出しつつ、実際の建物形状がガソリンスタンドは独特なのでやっぱりガソリンスタンド閉店なんだと確認できる。

上記グラフの通り、ガソリンスタンドは1994年度の約6.0万か所がピークで、2024年度末には27,009か所まで減少しています。
約30年間で半分以下です。

その原因として、まず車の燃費向上が上げられます。
経産省資料では、ガソリン乗用車の平均燃費は2004年13.5km/Lが2021年24.6km/Lになっています。
約1.8倍に燃費向上しており、当然ガソリンス利用回数は減ります。
実際、2004年度のガソリン需要は6,147万kLが、2022年度には4,475万kLまで約27%減少しています。
ガソリン消費量が減り、1店舗あたりの売上が減り、閉店する流れです。
また、ハイブリッド車の普及もこの流れを加速させています。

ガソリンは差別化できない商品のため、強豪との競争にさらされている商品です。
言い換えると、値段が上げにくい。
近所に2か所ガソリンスタンドがあったとして、リッター当たり10円の差があったなら、大半の消費者は安いガソリンスタンドを利用します。

また、小規模ガソリンスタンドについて、経産省の資料ではその事業者の97.3%が中小企業で、そのうち約7割が1か所だけを運営する事業者。
大規模チェーンが閉店ではなく、小規模事業者の廃業・撤退が進んでいます。
もちろんここによく聞く経営者の高齢化・後継者不足が重なっています。
特に地方を中心にこの問題は、地域にガソリンスタンドがなくなる問題として取り上げられています。

局所的な話題ですが、コストコができると付近のガソリンスタンドが閉店するのも今の時代の1つのトピックスです。
コストコは一般的なガソリンスタンドに比べ、リッター当たり10円以上値段が安い。
利益率の低いガソリンなので、付近のガソリンスタンドはコストコと同じ値段にできず撤退する。
いろいろ向かい風があり、ガソリンスタンド経営は厳しい時代です。

この先、日本政府は2035年までに乗用車の新車販売を電動車100%にするという目標を掲げています。
ここでいう「電動車」は以下です。
・EV
・PHEV
・HEV(ハイブリッド)
・FCV
よって、2035年に新車が全部完全なEVではありません。
とはいえ、ガソリンを今より使わなくるのは確定している。

この流れで、今回見てきたデータでもEVスタンドは増えていました。
政府は2030年までに充電インフラ15万基という目標を掲げています。

ガソリンスタンドは以下のように従来ガソリン以外でも利益を確保するビジネスモデルでした。
ガソリンを給油したお客様に対し、洗車・整備・オイル交換なども提供。
これが徐々に、エネルギー供給拠点「ガソリン+EV充電+そのほかサービス」へ変わっていく未来が思い描けます。

ひとつのシナリオとして、10年後あたりのガソリンスタンドは以下をサービスメニューにするのかもしれません。
・ガソリン
・急速充電
・洗車
・車検・整備
・コーティング施工
・コンビニ
・カフェ
・レンタカー/シェアカー
いまのガソリンメインというより、「車のサービス拠点」として生き残りを目指す。

今回、ガソリンスタンド減少をテーマに見てきました。
まとめると、減少の本質は「EV普及だけが原因」ではなく、30年近く続いてきたガソリン需要減少にEV化がさらに加わっている。
このような衰退産業とはいえ、一気にガソリン需要がなくなるわけではなく、EVステーションに切り替わるなら、総数は減っても一定のニーズは残る。

さまざまな業界で、パラダイムシフトというべき大きな転換を迫られる時代ですが、ガソリンスタンドもその1つです。
ガソリンスタンド経営者は、少なくとも何もしなければ厳しい現実が待っています。

さいごに

離島はガソリンの値段が本土に比べ高価です。
離島でレンタカーを借りると、ガソリンの値段に随分差があるのを体感できます。

こういうときEVが強いと感じます。
離島ゆえ、長距離移動もほぼないと考えると離島利用にマッチしている。
災害時にも電気の復旧は比較的早いことも、EVの強みです。