近年、体重増加していない日本人、体重と人生のバランス

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統計データ

1つ前の文章で、日本人の身長の推移を調べてみました。
対になる体重について、同じ情報元にデータがあったので今回は体重を眺めてみた結果がこの文章です。
体重も伸長同様、1990年~2000年あたりまでは増加していましたが、それ以降は横ばい。
女性の中高生に限れば、2022年は2000年より0.7kg下がっています。

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最近の日本人の平均体重は横ばい

日本人の子どもの平均体重推移が以下です。

日本人 平均体重推移 子ども 男性
出典:学校保健統計調査(文部科学省)

総論、1990年くらいまで伸びて、それ以降は横ばい。
幼稚園(5歳)の1990年は19.3kg、2022年は19.3kg。
小学校(11歳)の1990年は38.0kg、2022年は40.0kg。
中学校(14歳)の1990年は54.2kg、2022年は55.0kg。
高校(17歳)の1990年は62.0kg、2022年は62.5kg。

1990年と2022年を比べると、上記の通り全階層でプラスです。
しかし、2000年と2022年を比べた場合、中学校は-0.4kg、高校は-0.1kgです。

日本人 平均体重推移 子ども 女性
出典:学校保健統計調査(文部科学省)

上記は女性・子どもの推移です。
男子とほぼ同じく、1990年あたりまでは増加したのち、横ばいになっています。

幼稚園(5歳)の1990年は19.0kg、2022年は19.0kg。
小学校(11歳)の1990年は38.9.0kg、2022年は40.5kg。
中学校(14歳)の1990年は50.2kg、2022年は49.9kg。
高校(17歳)の1990年は52.8kg、2022年は52.5kg。

1990年と2022年を比べると、小学生の実0.6kgプラスでそれ以外はマイナスです。
2000年と2022年を比べた場合、中学校は-0.8kg、高校は-0.6kgです。

都道府県別平均体重は中部地方近辺が低体重

都道府県別 平均体重 17歳 男性 2022年
出典:学校保健統計調査(文部科学省)

上記は2022年、都道府県別の17歳男子の体重です。
全体平均は62.9kg。
グラフ全体の傾向として、中部地方あたりの日本地図の真ん中周辺が平均より低く、東西が高い。
沖縄が一番、体重の軽い県、東北と九州は体重が重い県が多くなっています。

都道府県別 平均体重 17歳 女性 2022年
出典:学校保健統計調査(文部科学省)

上記は2022年、都道府県別の17歳女子の体重です。
全体平均は52.8kg。
全体傾向は男子同様、中部地方近辺が低く、東西が高い。
沖縄は男子でも一番体重が軽い県でしたが女子も同様で、体重が一番重いのは福島県です。

日本人の体重は世界的にはかなり下位グループ

ここからの情報は、大人の世界各国の平均体重です。

世界各国 平均体重 男性
出典:Average sizes of men and women(WorldDataInfo)

このグラフ内の全体平均は78.2kg。
身長の1位は男女ともオランダでしたが、このグラフ内でオランダは上から10番目。
体重1位はトンガで93.7kg、2位はアメリカの90.6kg、3位はアイスランドの89.2kg。
アメリカの低所得層肥満は、アメリカ国内の社会問題としてニュースで見聞きします。
日本は69.5kg下位グループに属しており、ほかアジア圏が下位は多い結果です。

 

世界各国 平均体重 女性
出典:Average sizes of men and women(WorldDataInfo)
https://www.worlddata.info/average-bodyheight.php

上記は、女性の平均体重、各国情報です。
このグラフ内の全体平均は67.5kg。
男性もそうでしたが、身長で1位だったオランダは、女性でも1位ではなく11番目。
男性同様体重1位はトンガで93.1kg、2位はドミニカ共和国の80.8kg、3位はエジプトの80.5kg。
日本は54.8kgと最下位グループで、日本の女性は世界的に見るとかなり痩身と言えます。

ここまでをまとめます。
・日本人の子どもの体重は男女とも1990年から2000年くらいまで伸びてその後は横ばい
・2000年と2022年を比べると、男女とも中高生はマイナスになっている
・都道府県別にみると、中部地方近辺が低体重
・男女とも一番体重が軽いのは沖縄
・日本人の体重は世界では下位グループ

体重と人生のバランス

以下、WHOにある世界地域別のBMI推移です。

世界 地域別 BMI推移
出典:Mean BMI(WHO)
https://www.who.int/data/gho/data/indicators/indicator-details/GHO/mean-bmi-(kg-m-)-(age-standardized-estimate)

グラフでは一目瞭然の右肩上がりで、世界全体で体重増加傾向です。
ちなみにこの中で1975年と2016年を比べた時、一番増加率が高いのが東南アジアの118.7%。
実際の国別体重では、アジア圏の国々は低体重でしたが、BMI上昇率ではそうではないようです。

1つ前に記載した以下の文章では、日本人身長は伸びなくなったと書きました。

日本人伸長の伸びは停滞、その現代的な理由
日本人の伸長は、1990年くらいまで伸びていました。 それ以降、伸び率は鈍化しており、2000年以降はほとんど伸びていません。 世界的に見ると日本人の伸長は平均より少し下で、男性よりも女性の方が平均を下回っています。 高身長を目指すなら食生...

今回見てみたデータの体重も伸長と同じく、ほぼ横ばい。
身長が伸びなくとも体重増加は可能なので、近年の世界的な体重増加傾向とは異なり、日本人は体重を一定に保っている国民です。

体重を一定に保っている原因は、複合要因でありどれか1つとは言えませんが「健康志向の世界的な高まり(トレンド)」と、「ここのところの大規模災害などからの価値観の見直し」を思いつきます。

いまは健康に対して、世界的に熱量が高い時代。
ネットの普及がその大きな一因ですが、SNSで他者とのつながりが増えたり、不健康に対するニュースが散見している。
そこにニーズがあるため、日本の街中ではスポーツジムやヨガ・ピラティスが増えています。

企業などの組織に所属していると、健康診断で不健康範囲に当たると、健康保険組合からプレッシャーをかけられます。
そこには、病気になると医療費が発生するため、健保組合としてはできるだけ避けたいという狙いがあります。
「未病」思想の、病気になる前に病気にならないように働きかけた方がコストが低い。

価値観の見直し的な視点では、2000年以降、大きなインパクトのある事象が発生しました。
東日本大震災、大きな金融ショック、コロナウィルス。
これらを乗り越えた現代人は、僕の身の回り観測含め、価値観の見直しがあったような気がしています。

お金やモノも大事だが、そこばかりに目を向けていても、自分の人生として良いのか。
そのお金を稼ぐ目線でも、物価も上がり給与は据え置きだったなら、お金以外の何かに人生の力点多く。

未来に明るい展望が見いだせないとして、自分の納得度の高いことに時間を使いたい。
若い方たち含め、精力的に動かれている人たちと話をしていると、彼・彼女たちは自分の好きなことに熱量を注ぐ方が増えておrい、そこに恥ずかしい意識は低く、〇〇のアイドルグループを推していますと30歳以上のオッサンが普通に発言します。
僕自身、コロナ過でフルリモートになり、「働くとは何ぞや」と立ち止まって考えるきっかけになりました。

人生を考えるうえで、ありきたりですが健康がベースになる。
体重増加は、不健康になる可能性が上がる事前警告になります。

そうはいっても教科書通りの、理想的な食生活や運動などの生活習慣ばかりを続けられる人は多くはなく。
続けられているわずかな割合の人と、老化を受け入れるに分かれていきます。

食べ物の種類や量は、運動するかどうかも含め個人の采配です。
個人に決定権があるので、自己責任と言われやすいものです。

さいごに

僕の同僚に、体重を大きく増減させている男性がいます。
100kg近いウェイトになり、お医者さんから命に係わるリスクを指摘されダイエット開始。
一時、60kg台中盤まで落とししばらく維持。
その後、徐々に体重増加でいまは70kg台後半。

その人は「お米」が好きなのですが、ダイエット中はお米は少量に節制。
たまの解禁日には、リミッターを外して大盛を食べるそうです。

彼は急激な体重変化をしていますが、本人はいたって幸せそう。
ただ着ている服、特にズボンは総入れ替えしています。