奥様認証局発行の抱っこマスター証明書

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育児・子供観察

いまや、手あかのついた少子化ニュース。
2020年も昨年に比べ子どもの数が20万人減少と、毎年5月5日子どもの日に総務省より発表される情報がありました。
子どもが減るべくして減り続けている日本ですが、ふと気づいたら赤ちゃんを抱っこする機会が減少。
すぐにできるようになりますが、赤ちゃんを抱っこする姿勢は、経験者と未経験者で心理面でも差がでます。

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2020年も子どもは減少

毎年5月5日に、総務省から発表される子どもの数をグラフ化したものが以下です。


出典:我が国のこどもの数(総務省)

子どもの数も割合も減っている、いつもの情報です。
子どもの数は1950年と2020年を比較すると、1,431万人減って51.4%で約半数。
他の年齢も減っているのであれば社会保障費視点で問題はないですが、他の年齢は増加しています。

総人口に占める子どもの割合は、1950年は35.4%、2020年は12.0%。
比較すると33.9%と、約1/3です。

ただ、割合を示す折れ線グラフを見るとわかりますが、2020年以降はそれほど下がっていない。
2000年は14.6%と、2020年の12.0%と比べてもわずかな減少で、2000年以降、低空飛行を続けています。

 


出典:我が国のこどもの数(総務省)

15歳未満、15歳~64歳、65歳以上の3分割の割合情報が上記です。
こちらも少子化とともに見慣れたグラフ、高齢者が伸びています。
65歳以上の1950年と2020年比は、人口数で877.1%、割合で583.7%です。

 


出典:我が国のこどもの数(総務省)

2020年の子どもの情報をさらに細かく見た、3歳階級別のグラフです。
こちらも、年齢が若くなるほど減っていっています。

 


出典:我が国のこどもの数(総務省)

最後に、各国における子どもの割合です。
総務省発表の2020年のデータですが、日本が最下位。

日本以上に少子化の国がないか、探してみましたが香港が11.9%。
香港は国かどうか微妙なのですが、日本は最下位グループなのは確かです。

わが家はいま、子どもがいるので、周りで子どもを見かけます。
しかし、街に出ると、赤ちゃんを含む子どもはあまり見かけない。

いまの日本は、数字通り赤ちゃんと接することが少ない社会です。
当然、赤ちゃんを抱っこする機会も、少なくなります。

子どもが苦手な独身ラオウ

以前、所属していた職場で、とても仕事ができる人がいました。
その人は40歳独身で、子どもはいません。
社内外からの仕事の評価は高く、業界内でもに名前が通っていました。
その人は当時、部門長でいくつかの部を管掌していました。

部下からのあだ名は、北斗の拳の「ラオウ」。
上背がありがっしり体型、表情を表に出さず、仕事面では自分にも他人にも厳しい。
僕はたまたま個人的な関係性があったので、部下が怖がっていると話したところ、本人もそれを狙っているとのこと。
話しやすい雰囲気を醸し出して、時間を取られるのが嫌と考える人でした。

そうは言いつつも、部下のことや、管轄する部内や会社全体のバランスを常に考えてもいる。
面と向かって部下の悪口を言うこともなく、会話をすればおもしろい話をため込んでいるので、飲み会では名実ともに話題の中心になります。
そこで、怖いもの知らずというか、何人かの女性社員との打ち解けも発生し、後日、ラオウがトホホな状況に追い込まれます。

内心、ラオウは子どもが苦手でした。
自分の生育環境が、明らかに一般家庭に比べスパルタで、そのせいもあり自分の子どもを欲しいという想いはありませんでした。
そうした個人思想とは関係なく、ある日、ラオウにもその苦手なシチュエーションがやってきました。

産休中の部下女性が赤ちゃんを職場に連れてくる

彼はいくつかの部門長なので、部下の数は数十人から百人を超えます。
するとその中で、産休中のママさんも、ちらほら現れます。
それだけであれば、ラオウにとっては何ら、問題のない状況。
粛々と「元気なお子さんを生んで、復帰を待っています」くらいは言って送り出します。

ところがある時、出産後のママさんが、自分の赤ちゃんを連れて職場に参上。
0歳児のかわいさ破壊力は女性には特に効果的で、仲の良かった女性同僚がキャッキャ言って、抱かせてと赤ちゃんに群がります。
ここまではラオウも許容範囲というか、職場がうるさくなるけれど赤ちゃんというめでたい内容なので目くじらを立てるのも微妙なので放置。

話はそこで終わらず、赤ちゃんを連れたママさんが、ラオウのところにあいさつに向かいます。
ラオウはひきつった顔で、「元気ですか?」と赤ちゃん連れのママさんに話しかけます。
ママさんは「ありがとうございます、おかげさまで・・・」と、社交辞令の会話が始まる。

ラオウの顔が引きつっているのは、ほとんどの社員は認識していませんが、一部、ラオウの本心を知っている人のみ判別できる。
僕も横目で見ていましたが、通常、困る様子を見せる機会が極端に少ないラオウが、オロオロしている。

そしてあろうことかママさんは「この子を抱っこしてやってください」と言って、自分の子ども0歳児をラオウの腕に投げ込みました。

ラオウは人並み以上に常識もあり、思考スピードは早い。
間違っても落とすわけにはいかない、小さな大切な命なのは瞬時に計算できる。
ただ「いないいないばぁ」ができるキャラでもシチュエーションでもなく、それをやるといままで培ってきた渋面キャラが崩れる。
結果、赤ちゃんの顔を真顔で見て、凍り付いていました。

ただ、このお話は10年くらい前のお話。
いまは、セキュリティ向上で、この牧歌的なシーンも見かけなくなりました。

職場に赤ちゃんを連れてくる是非

そもそもいまは、職場に部外者が入るのはセキュリティ上、厳しい時代です。
東京のそれなりのオフィスの入室には、たいていは何らかの本人認証システムが入っています。

いまの若い人は知らないと思いますが、昔はオフィスのドアに鍵がかかっておらず、だれでも入ってこられました。
当時を思い返してみると、その典型例として、職場に保険のおばちゃんが言葉通り「自由」に出入りしていました。
昼ご飯時に、保険のおばちゃんに話しかけられて、断れずに言われるがまま保険に加入する若手社員の困った姿は、懐かしい。

では、赤ちゃんを職場に連れてきて良いのか。
厳密にいうと、登録された人間ではないので、組織ルール的にはNGでしょう。
たいていの社則では、部外者入室NG記載があると思うので、赤ちゃんはそれにあたりそうですが、微妙なのは部外者かどうか。
電車に乗る時、6歳未満の幼児は無料なので、これに倣うなら通り抜けOKですが、オフィスでは多分そんな融通は利かない。
個人的には以前はOK、いまは止めた方が良い個人モラル判断だと思っています。

10年くらい前までは、年に1組2組は赤ちゃん連れママさんを職場で見かけました。
それが、近年は見かけない。

少子化も理由にあると思いますが、オフィスにプライベートを持ち込まない風潮も後押ししている気もします。
核家族化で親せきづきあいも希薄化、10年以上、身近に赤ちゃんがいない人も増えていると想像します。

抱っこ慣れ(抱き慣れ)は一目でわかる

積極的か消極的かはさておき、子育てに一定以上取り組んだ人は、「抱っこマスター」認証を与えられます。
公的な認証組織は存在しませんが、たいていは奥様認証局発行の、心の中の証明書です。
奥様ワンオペのご家庭で、ほとんど育児をやらなかった男性は、その資格はもらえず結婚生活落第生です。

何しろ子どもができると、否応なく抱っこせざるを得ない。
それは呼吸をするがごとく、数年間は抱っこする期間があり、もれなく上腕二頭筋が発達します。

またギャン泣き赤ちゃんを抱えて「何で泣き止まないんだろう」と試行錯誤・四苦八苦・五里霧中に引き込まれます。
僕は何度「1つだけ呪文が使えるなら、絶対にラリホー」と思ったことか。
そんな、不可抗力・傍若無人・理不尽な赤ちゃん対応も、数年すると忘れ、懐かしくさえあります。

子育てをするといくつかのスキルが身に付きますが、最たるものの一つに「赤ちゃん抱っこの安定感」があります。
赤ちゃんの受け取り方から始まり、腕の組み方、あやし方の一連の流れるような動作。
一度、身についてしまえば、それは自転車に乗るがごとく、無意識にできます。
「昔はウチの子もこんなに小さかったなぁ」などの定番セリフも、笑みとともに口からこぼれます。

一応ですが、育児経験有無のマウンティングのお話ではありません。
シンプルに抱っこを数年間経験すると、抱っこの安定感が確実に身に付くというお話です。

腕の組みかた、赤ちゃんの首の支え方、どの程度揺らしたらよいのか。
背中を軽くトントンする、げっぷを出させるために縦抱っこに切り替える。
赤ちゃんを丸く抱くと、たいていの子どもが安心するのを、みんな経験的に理解します。

僕は、わが家で子どもが生まれるまで、赤ちゃんが苦手でした。
そんな僕が困るのを知っていて、あえて赤ちゃんを渡すいたずらママさんもいました。
その防御策として、僕はできるだけ赤ちゃんに近づかない、逃げの一手を講じていました。

それが、子育てを経験すると、赤ちゃんウェルカム。
独身時代と真逆の自分に変身しました。

在宅勤務での他人の生活音が聞こえる

僕は2020年の春から、在宅勤務になりました。
会議や個別通話は専用ツールを使って、開催しています。
たいていは、だれかの画面を映しながら、会議参加者は自分が映っていない、音声のみ通話。

通話をしていると、たまのハプニングとして、家の音が入ってくることがあります。
犬が吠えていたり、赤ちゃんの泣き声。

犬であれば「仕事部屋に犬が入ってきてしまったのだな」くらいで済みます。
それが赤ちゃんの泣き声だった時、「私生活との切り分けが、大変な状況なのだな」と僕は考えます。

家で仕事をすると、オンオフの切り替えが難しい時も発生、赤ちゃんを含む子どもが割り込んでくることがあります。
僕は赤ちゃんの泣き声が聞こえると、止むにやまれず、赤ちゃんを抱っこしながらの音声通話をしている姿が思い浮かびます。
抱っこしてあやしながら、または寝入った赤ちゃんを膝に抱えながら。

赤ちゃんが泣くと、「スイマセン」とママさんは言います。
たしかに、オフィスの会議室であればその状況にならず、淡々と大人の会話が進んでいきます。
在宅業務の音声会議中に赤ちゃんが泣くと、いったん全員の集中が途切れる。
効率が損なわれている点は否めません。

こうした経験をして、ふと思い出すのがシリコンバレーのオフィス環境。
社員は自分の飼い犬を連れての出社や、イスラム教を信仰されている方のお祈り時間を当たり前に受け入れている。
多様性が良い面ばかりではありませんが、彼らは仕事の効率や結果以前に、それが個人が守られる権利と考えています。

(厳密には違いますが)日本の単一民族で、周りが海の国。
いままで、横を見ればだいたい同じ、これくらいわかるだろうの空気を読む国でした。
今回のテレワーク(在宅勤務)で、日本はこれまでと変わると僕は考えていますが、令和になってもまだ残っていた「同質信仰」から、一歩抜け出すきっかけにもなるのでは、と感じています。

僕は、物理的に対面が必要な職種以外、出社は原則ナシで良いと思っています。

さいごに

今回のコロナウィルス禍が、少子化にどう影響するのか。

増加要因は、外出自粛が推奨なので、パートナーと一緒にいる時間が長くなる。
減少要因は、妊娠後に病院に通うリスクや、出産後のケアが見えない状況で不安。

すでに子どもがいるご家庭なら、過去の経験からリアルに発生するタスクが思い浮かびます。
産院に行く回数、子どもが生まれた後の予防接種、また何かあっても平常時の対応が受けられない可能性。
初産だったとしても、帰省出産を望んでも移動制限がかかっていたり、受け入れ先病院が少ないなどのニュースもあります。

それとともに最大の減少要因が、収入の低下かもしれません。
現時点ですでに収入が減った人や、将来の収入予測して明るいイメージが描けないとしたら。

日本の少子化要因が1つ増えるだけなのでしょう。