東京で車を所有するとこんなに費用が必要

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自動車

「車はコスト」という言葉をよく耳します。
東京で駐車場を借りて自動車を保有するとどれくらい費用がかかるのか。
現代のマイカー保有率はどうなっているのか、都道府県別に特徴はあるのか。
レンタカーやカーシェアリングの市場規模情報と共に見てみました。

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1年間でこんなにお金がかかる

以下ザックリですが駐車場を借りるという条件で「1年間で車にかかる金額」です。

軽自動車 5ナンバー 3ナンバー
自動車税 ¥10,800 ¥34,500 ¥39,500
自動車重量税 ¥2,500 ¥12,300 ¥20,500
自賠責保険 ¥13,185 ¥13,920 ¥13,920
任意保険 ¥40,000 ¥50,000 ¥70,000
車検代 ¥30,000 ¥4,000 ¥60,000
消耗品費 ¥10,000 ¥20,000 ¥30,000
駐車場代(※A) ¥372,768 ¥372,768 ¥372,768
ガソリン代金 ¥50,000 ¥70,000 ¥120,000
合計 ¥529,253 ¥577,488 ¥726,688
月額平均 ¥44,104 ¥48,124 ¥60,557

※A 駐マップ 「東京都」の月極駐車場 579件の平均賃料より (2017年9月時点)

ガソリン代や任意保険(特に車両保険)など、個別で大きく変動するものもあります。
変動部分は概算で、固定部分は確定数値です。

その結果、東京で車を所有すると年間で50万円以上
最大金額になっているのが「駐車場代」。
よく言われる「車はコスト」という言葉を裏付ける金額だと感じます。

僕は東京在住でその実情から、駅から遠くなければ車がなくても生活に支障はないと感じています。
車が必要な時のみ「レンタカー」や「カーシェアリング」でも、十分代替可能だと思います。

実際に周りの人々に話を伺うと、年齢が高いほど車保有率は高いですが若い方は「ほぼ所有していない」という状況です。

人口は増えていないがマイカー保有は増加している

自動車保有台数・人口・世帯数推移
出典:最新の自動車保有台数(一般財団法人 自動車検査登録情報協会)

自動車(普通車・軽自動車を含む)の保有台数は増加しています。
それも結構な右肩上がりのグラフになりました。

僕の周りでだんだん車所有率が下がっている、とい前述の話と逆の結果になっています。
多分、僕が東京在住だから、というのが一番大きな理由でしょう。

この期間、人口は横ばいから減少期に入っていますが、世帯数は増加。
核家族化が進行しているようです。

子供が1人暮らしを始めるというきっかけで世帯数が増加が現代の流れ。
東京へ若者が集中し、東京の1人暮らしで車所有はハードルが高い、しかし保有台数減という結果にはなりませんでした。

 

軽自動車と普通車の推移
出典:自動車保有車両数の推移(軽自動車検査協会)

「軽自動車比率」が高まっているようです。
右肩上がりの比率で、直近では約4割が軽自動車。
維持費用が低い軽自動車の保有率が高まるのは、給与所得の中央値が下がっている昨今の状況からは納得です。
体感的にですが東京都内・特に23区内では、軽自動車比率は低く、郊外から地方では4割という数字はうなずけます。

 

都道府県別保有台数・世帯当たり保有台数
出典:自動車保有台数(一般財団法人 自動車検査登録情報協会)

 

都道府県別の保有台数の情報が上記。
1世帯当たりの自動車保有台数(右軸)は全国平均が1家族1.29台。
対し、東京=0.45台。2世帯に1台以下。
保有台数が少ない都道府県の次点は大阪、3位は神奈川。
これは予想通りの結果で、都市部ほど保有台数は少ないようです。

愛知県の数字が突出していて興味深いところです。
保有台数(1位)=412万台、保有率(28位)=1.28台/1世帯。

 

レンタカー・カーシェアリングは普及しているのか

[レンタカー市場規模]と[カーシェアリング市場規模]は以下です。

レンタカー・カーシェアリング市場規模
出典:レンタカー&カーシェアリング市場に関する調査結果 2015 (矢野経済研究所)

[レンタカー市場規模]=微増、前年比数%の増加。

[カーシェアリング市場規模]=増加、前年比30%~50%の増加。
まだカーシェアリングは普及段階のようです。

 

カーシェアリング 車両台数(左軸)と会員数(右軸
出典:モビリティ財団による2017年3月の調査(公益財団法人交通エコロジー)

カーシェアの主要5社の車両台数情報が上記。
2017年3月時点、車両台数=24,458台、会員数=1,085,922人。

推移で見れば急激な右肩上がりと言えますが、普通車保有台数に比べると、誤差範囲です。
2017年の普通車保有台数6,125万台比では約0.04%。
普通車保有台数にカーシェアリングの台数も含まれているとはいえまだこれからというサービスのようです。

都心の駐車場の一部がカーシェアリングになっている景色が最近増えている、と思っていたのですがインパクトは大きくないようです。

その他この先どうなるかわかりませんが、以下のような選択肢も「車で移動する」という目的をかなえることであれば、進展するかもしれません。

・UBERやLiftのような、既存タクシーとは「違うタクシー」
・相乗り的な発送の「ライドシェア」
・自動運転による輸送

 

マイカーはコストか娯楽か翼か

重ねてになりますが、東京では車所有欲が若い人中心に低くなっていると感じています。
それが経済的要因なのか、魅力が薄いのか、他にやりたいことがあるのか。
なかでも近年の日本経済では経済的要因は納得できます。

平成27年 国民生活基礎調査の概況では一番数の多い中央値が427万円。

出典:平成27年国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)

年収が427万円だと、手取りが約340万円。
12ヶ月で割ると28.3万円。
この中から「車所有で月6万円支出」すると、手取り所得の21%。
「趣味(嗜好品)」と呼べる数字のような気がします。

僕自身は現在、車を所有しており、週末しか乗りません。
年間休日130日(土日祝+有給休暇)と考えると、全休みに車を乗ったとして、上述5ナンバー車で4,442円/1回。
半分の休み乗車だったら8,884円/1回。

通勤で車を使う方は経費と分類されるかもしれないですが、僕の場合は平日、通勤は電車なのでこれには当てはまりません。

とはいえ、現時点の僕の結論としては、車を手放すかと問われるとNoです。

未知の場所に行けるワクワク感
運転している時の楽しさ
擬似的だが目的地にたどり着く冒険

高額な趣味かもしれませんが、金額に変えられない魅力が車にはあると思っています。

この先、自動車社会は自動運転にシフトして行くのはほぼ間違いないです。
それでも、擬似的ではあってもできる限り自分で運転したいとも思っています。

自動運転が普及すると、渋滞が少なくなります。
渋滞嫌いの僕としては、この点はとても期待しています。

人口減少の要素の方が、インパクトは大きいかもしれませんが。

ではでは

◆今回のまとめ◆東京でマイカー保有すると年間50万円~70万円
マイカー保有は日本全体では増えている
軽自動車保有が増加している