コイン式洗車機をずっと使っています

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自動車

コイン洗車場が減っている。
僕は、長年コイン洗車場利用者で、利用していた洗車場が減っていくのを体感しています。
現代は他の選択肢があり、かつ車を取り巻く環境が変わったため、コイン洗車場利用者は多分減少しています。
僕はいまでもコイン洗車場に行きますが、いつまで存続するのか厳しい環境です。

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乗用車保有台数は1度も前年比割れしていない

まず、洗車場を利用する可能性のある日本の自動車保有台数・乗用車の推移が以下です。

出典:自動車保有台数に関する統計情報(一般社団法人日本自動車整備振興会連合会)

1966年から2021年まで、1度も前年比マイナスの年はありません。
バブル後もコロナ過の2021年も、2008年以降の人口減少と高齢化でも、ずっと増加しています。
1966年と2021年を比較しても意味がありませんが、2704.2%の増加率。
2000年と2021年比でも、約11万台増加しています。

理由を考えてみても難しく、不採算路線の公共交通機関の整理統合は思いつきます。
地方で電車やバスが減り、日常の移動手段としてマイカーを使う人たちが増えている可能性です。
読み返してみても説得力の乏しく、別の理由がありそうです。

出典:主要国の四輪車普及率(一般社団法人 日本自動車工業会)

増加し続けている日本の自動車保有台数が、世界的に見てどうなのか。
世界主要国の2018年、人口1,000人当たりの台数情報が日本自動車工業会にありました。

グラフは上から保有台数が多い順で、1位がアメリカなのはうなづけます。
この中で日本は8位なので可もなく不可もなくのようですが、グラフ最下段の世界平均に比べると約3.3倍と、車をたくさん保有する側です。

大都市圏に住んでいてマイカー不要と考える人は増えていますが、日本全体でマイカーは増えています。

洗車の3/4はガソリンスタンドか自宅

この文章、コイン洗車場が最近減った、という僕の体感の調査がきっかけです。

出典:洗車に関する消費者調査(GfKジャパン)

上記が2017年の調査結果で僕の体感値の説明となっており、このグラフ内でコイン洗車場は濃い緑色で、その割合はわずかです。
現代の洗車の3/4は、ガソリンスタンドか自宅となっています。

コイン洗車場が減った理由を上げていきます。

・洗車頻度の減少(新車販売台数の減少、1台の車を乗る期間の長期化)
・コーティング技術の進化
・ミニバンなどの背の高い車が増えた
・コイン洗車場が音や利用者マナーで付近住民から嫌われる
・コイン洗車場を廃業した後処理が面倒
・土日は利用者がいても平日はあまり利用されない
・ガソリンスタンドの洗車機が安価で高性能化(傷がつきにくい)

コインスタンドを経営しても利益が少なく、気を付けないといけないこともある。
うまみが少ない業種として、今後増える見込みはありません。

たしかに、僕の身の回りのマイカー保有者に聞いても、大半はガソリンスタンド洗車を選択しています。
そのガソリンスタンド自体も、減っています。

ガソリンスタンド数はピーク時の半数

ガソリンスタンドの減少が、社会インフラ崩壊の1つとして、取り上げられる時代です。
人口が少ない地域に1件しかなかったガソリンスタンドがなくなるのは、その地域にとっては大きな問題で、自分事として想像してみると、ガソリンを入れに隣の町まで10㎞以上走らなくてはいけない状況は厳しい。

出典:揮発油販売業者・給油所数の推移(経済産業省 資源エネルギー庁)

不適切な表現ですが、安定的に減っています。
ピークが1994年の60,421で、2020年はマイナス31,416、48.0%の減少率です。
最盛期に比べ、日本のガソリンスタンドは、約半数になっています。

いま、街を走っていて、閉店したガソリンスタンドを目にします。
ガソリンスタンドもコイン洗車場同様、廃業後の土地活用が難しい物件。
この先の、車が電動化されていく中で、いまから新規参入はよほどの理由がなければできない業種です。

参考までに、主要国のガソリンスタンド数情報がありました。

出典:主要国の給油所数の推移(エネオス)

アメリカの数字が大きく、そのほかのグラフの角度が読みにくいですが、総論すべての国で右肩下がりです。
日本やアメリカはピーク時の約半数、ドイツは半数、イギリスとフランスは1/4。
世界的に見て、先進国のガソリンスタンドは減っています。

車が趣味ではなくなっている

ここからは僕の個人的なn=1のお話です。

僕がコイン洗車場を使う理由は大きく2つ。
1つ目は、冬に雪山に行った後、下回り洗浄で利用します。
冬山に行くと、融雪・解氷剤が路面に巻かれていて、それが車の下回りを錆びさせる。

その対策として、コイン洗車場の強力な水圧で、下回り洗浄します。
高圧洗浄機が自宅にあれば代用できますが、僕は保有しておらず。

コイン洗車場を使う2つ目の理由が、黄砂。
2021年の春も、大量の黄砂が日本に舞い降り、その状態での洗車は気を付けなくてはいけない。
最初に高圧水流で、ボディ全体に付着している黄砂を流す必要性を感じていました。

主にこの2つの理由で、いまは年に数回、コイン洗車場を利用しています。
一応ですが、コイン洗車場に全自動の洗車機併設のところもありますが、自分で長い棒のようなノズルを持って洗う機器?を使っています。

コイン洗車場で洗車後、車全体の水気を取り、窓やボディにその時に応じた後処理する。
窓は撥水用のコーティング剤、ボディは簡易式のワックスペーパーのようなもの。
固形ワックスを使うほど時間はかけていませんが、車全体を自分の目と手で確認しています。

そうすると、ボンネットやガラスに小さな傷のようなものが見つかる。
どこかの高速道路を走っていて、ピシッと音がしたときの記憶がよみがえり、あの時の傷かと想像する。

僕はある年齢まで、傷がついたり少し壊れた物を、捨てる方向で生きていました。
それが歳をとって、その傷自体に想い出を感じたり、少し値段が高くとも良いものをメンテナンスしながら使うことに、重きを置くようになりました。

僕にとって、車は趣味の1つ。
人との比較はできませんが、車に全財産をつぎ込むほどの執着心はありませんが、愛着があります。
人からは気持ち悪がられますが、車と対話する感覚、それは動いている時の挙動についてもそうですし、車を洗っている時も感じます。

クルマ自体、どんどん嗜好品ではなくなっている。
好きな人もいますが、走り屋減少も含めそうした人が減っています。

車を自分で洗車したからと言って、偉いわけではありません。
ただ、自分の愛着があるものに時間をかけているだけの、単なる趣味のお話です。

洗車が趣味というほど僕は洗車しませんが、洗車自体は楽しい時間です。

さいごに

僕は週末、家族でよく車ででかけます。
僕がドライブが好きでもあるのでそれ自体が楽しく、家族で行きたい場所を話し合って出かける。

コロナ過になって、マイカーの利便性(気密性)が見直されましたが、たしかに車内はプライベート空間です。
また、行った先で、いろいろな経験ができるのも楽しく、新たな事に出会えた時は得した気分になります。

前日に翌朝の朝ご飯のパンなどを買って、朝早く車に乗って家を出て、移動中の車内で食事する。
何気ない行為ですが、それが家族の歴史として共通記憶になるのも良いと思っています。