ママ友同士の距離感は、恋愛同様、普遍の鉄板ネタです。
普通の人間関係と同じく、コントロールできないので、答えがないモノにうまく接していく。
仏教用語にある、2つの関係がくっつくわけでもなく離れるわけでもない「不即不離(ふそくふり)」は、その一つの回答です。
無理してママ友を作る必要もなく、昔より適度な距離感を保つのが現代風と感じます。
東京のママ友距離感が絶妙
僕は、僕の奥様から、ママ友とのお話を聞くことがあります。
聞いていると、見習う点、同意できない部分など、どこにでもある人間関係の1つと言えます。
わが家は東京に居を構えており、今のところママ友トラブルを1度も経験していません。
その最大の理由と僕が感じているのが「絶妙な距離感」。
真逆の環境で思いつくのが、中学時代などの四六時中、同じ顔触れのグループで過ごす時期。
だれかが〇〇しよう、と言って何と他のだれかが同意すると、自分がやりたくなくてもそれに従う。
さらにイマイチなのが、他のグループと少しでもトラブルが発生すると、あいつらは敵であり、それがこのグループの総意になる。
東京のような大都市圏だからなのか、わが家が置かれている状況がたまたまなのか、対人関係でネガティブ部分が出ないように、個人がそれぞれ意識されている。
僕が直接、ママさんと話す機会がほぼないので、あくまで僕の奥様からの話からの判断ですが、少なくとも表面上は相手に敬意を持つ姿勢だと想像しています。
都会で生き残っている人が、一定レベル以上身に着けている素養「スマートさ」に近いものも感じます。
必要以上に関係を深めるわけではなく、行事などの目的がある場合にも、極力バランスを取ったゴールを目指す。
人間関係のお話なので正解はありませんが、東京らしいといえば、そんな気もします。
ママ友がいる割合は6割弱
ママ友がいるかのアンケート結果がありました。
出典:ママ友やパパ友がいる人の割合(株式会社コズレ)
このグラフのママ友の定義ですが、おなじ情報ソースに以下のアンケートがあるので、これにあてはまる人を指していると思います。
・LINEやメールアドレスなど連絡先を好感している
・一緒にご飯を食べに行く
・自宅に招く、相手宅にお邪魔する
・園や学校以外でも会う
・家族ぐるみで付き合う
グラフでは、ママにとって、ママ友がいる人の割合は58.2%と約6割。
ちょっと少ない気がするのですが、調査対象が「妊娠中または子どもがいるママパパ 2,413名」という点があります。
妊娠中にママ友がいるか、わが家はゼロだったので、この辺りが数値を下げている要因かもしれません。
現実は子どもが大きくなるほど、ママ友ができやすいとものだとも感じています。
同じサイトにママ友のその他の情報がありました。
・ママ友の人数は平均3.6人
・ママ友は何人いるかを尋ねたところ、「0人」という回答が最も多く次に「2人」
・ママ友の人数は平均3.6人
・仲の良いママ友の人数も「0人」という回答が一番多く、次いで「2人」
・仲の良いママ友の人数は平均1.7人でした。出典:ママ友やパパ友がいる人の割合(株式会社コズレ)
実際、ママ友のつながりができ始めると、一気に広がる。
初めのとっかかりがあるかないかで、差が開きそうです。
僕は、ママ友が「0人」でもまったく問題ない、うまく育児を乗り越える何らかのものをお持ちなのだと想像します。
メリット・デメリット
ママ友がいるメリットとデメリットを上げます。
▼メリット
・情報交換(情報源)
・リマインダー(忘れ防止)
・悩み相談先
・愚痴やストレス発散
・行事などでの話し相手
・良い刺激
▼デメリット
・子どもの成長の比較対象
・時間がとられる
・お金がかかる
・同調圧力
・ネガティブ思考にひっぱられる
・悪い刺激
・視点が子どもではなく大人同士になる
・トラブル源
大人同士のつきあいと、ママ友同士の付き合いで、大きく違う点は、子どもが起点・中心になるかどうか。
子どもと自分(ママ)と切り分ける思想もありますが、それができる人は特殊な状況。
小さな子どもがいて、自分を前面に押し出すほど余裕・余力があるママさんがどの程度いるのか。
ママ友のスタートは、基本は子どもが軸になります。
自分の子どもがあの子と仲が良く、いつも園で一緒に遊んでいる。
それが、園外で遊ぶ約束を意識して、都合調整のために、親同士が連絡先を交換する。
学生時代なら、自分の好みで友達を選びますが、ママ友は相手のママさんの性格が苦手でも、ある程度許容している人が多いと感じます。
ママ友ゼロでまったく問題ない
「友達100人できるかな」という曲に対し、友達がたくさんいないといけない(強制的)と言う物言いがあります。
うまく友達ができる子は気にもしないが、口下手だったり間が悪かったりで、友達作りが苦手な子にとって、この言葉が重くのしかかる。
僕もこの意見に同意で、特に現代にアンマッチだと思っています。
同様、ママ友がゼロであっても、まったく問題はない。
大人になっても友達べったりなら、そちらの方が大丈夫かと余計な心配をしてしまう。
自分の足で立って、魅力的な人生を歩んでいるのか。
その背中を、いつも自分の子どもが見ています。
それでも、ママ友がいるメリットがあるのも事実。
浅く広い人間関係が、現代のマジョリティ(思想)とするなら、つかず離れず。
必要な時に必要な深さで、手切れもさっぱり。
腹黒い言い方をするなら、「嫌われないレベルで、適度につながりを持っておく」あたりが妥当なのかもしれません。
こう考えると、ママ友だけではなく、会社での立ち居振る舞いも一緒。
終身雇用もなく、会社への忠誠心など皆無の現代です。
同僚がどこに住んでいるのか、年齢や家族構成も、知らない人が多い。
少なくとも、昭和時代の人生=会社の人は少なくなり、どこに属しても浅く、複数所属の時代です。
ふと考えてみると、これも核家族化の進行の一形態なのかもしれません。
家族以外との関係性が薄れるので、家族関係が重要になってくる。
それでも、どこかに閉じこもって、外の風を取り入れないと淀みます。
自分達家族だけ良ければそれで良しと行動するなら、それを見ていた子どもの未来は暗い。
付かず離れずが現代の標準とするなら、親友の定義も昔と違っているのかもしれません。
さいごに
僕の奥様が、子どもの友達の家からご招待を受け、お邪魔したとき。
そのお宅のママさんは、配慮ができる方らしく、いろいろ刺激を受けたとの話を聞きました。
たとえば、コロナ過での来客なので、お客様が手を洗った時に普通のタオルではなくペーパータオルを用意してくれていたなど。
他家訪問など、非日常に遇すると、自分たちがやっていることの検証ができます。
良さそうなものは取り入れたり、比較してみて自分たちの行為が良いのかの再確認など。
これは、ママ友がいるメリットだと感じます。
他家にお邪魔したときそこの家の子どもが、どのくらいオモチャを持っているか。
これは現代の親の、共通の悩みだと思っています。