育児が仕事ということを子どもを持つまで知らなかった

育児・子供観察
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育児の大変さは、経験するとだれもがわかる高難度のタスク。
定型的な仕事と比較するなら、育児の方が間違いなく難しいです。
難易度が高いことをずっと続けて、危険な蓄積疲労状態になり、抱え込んだ人が倒れる。
そもそも「育児は大変」という前提のうえ、意識して息抜きをすることを重要だと実体験から学びました。

育児は会社の仕事よりレベルが低いわけではない

僕はいまは育児のみではなく、家事や生活の質を向上させるイロイロなことは「仕事」だと考えています。

子どもを持つ前の独身時代には、そこにまったく想像がいっていない、会社の仕事イコール仕事とおぼろげに捉えていました。
正確に言うと、仕事が何?と深く考えていませんでした。
お金がもらえるものが家事などに比べ価値が高い、と心のどこかに持っていたような気がします。

コレが一転したのが、子どもが生まれて、乳児期を経過したころ。
考えて導き出したのではなく、乳児期の育児の大変さを経験して体得というのが本当のところです。
言い換えると「コレ、普通に会社で仕事してた方が楽」ということにに気づきました。

楽という発想が仕事とはすこしズレていますが、一定以上の結果を出し続けるという点は育児も会社の仕事も同じ。
会社の仕事で手を抜くのは良くはないですが、実際8時間勤務として、8時間全力疾走はありえない。
仮に8時間走り続けられたとしても、走ることに意味はなく、結果(=利益)を出すことが目的というのが会社の仕事。
8時間ではなく、1時間で同じ結果が出るのであればそちらが理想です。

対して育児は会社の仕事と違うのは、賃金・報酬が発生しないという点。
厳密には細かな差はありそうですが、育児や家事は生きる上で必要な行為と捉えると、会社の仕事と変わらない。

しかも育児は寝不足状態が日常、第1子なら未経験でもあり、相手が乳児なのでまったく思い通りにならない、などとにかく大変な要素だらけ。
同僚の育児中ママさんがぽろっと発した「会社に来て休憩、会社を出たら戦争」という言葉も大いに納得しています。

実際、ワーママがどの程度疲れているかというアンケートがありました。

「日本のワーママの6割半が疲れている」というアンケート結果

養命酒で有名な養命酒製造株式会社のアンケートがあります。
「ワーキングママの冷えと疲れ」というテーマで、30歳~49歳の働くママ1,000名が対象。


出典:ワーキングママの冷えと疲れ(養命酒製造株式会社)

このアンケートの1番のポイントは「6割半が疲れている」という点。
家族の協力がない状態では、77%が疲れている、という結果。

平均値というか中央値は絶対に出せませんが、いまの日本の育児環境を考えると、たいていの方は納得する結果ではないでしょうか。
僕も「この程度の疲れで済んでいる?もっとお疲れママさんが多いのでは」と思うくらいです。
実際、同僚や自宅周りの児童館などのわずかな観測値ですが、いつも元気いっぱいのママさんを僕は知りません。
みなさんそれぞれに「お疲れ感」を醸し出しています。

育児は「24時間365日」という言葉もある通り、かなりの時間、そこに強制的に割り当てられます。
保育園や祖父母・ベビーシッターなど、24時間ではない状況もあるでしょう。
それでもたいていの場合、乳児期はママさんは子どもにべったりという言葉が近いはず。

そのママさんたちは睡眠不足のうえに、自分の時間が取れないストレスも積み重なる。
「蓄積疲労」という症状があてはまる状況になることも、要注意です。

蓄積疲労は悪化させるとやっかい

「蓄積疲労」とは診療内科医の堀史朗先生が提唱された言葉。
氏がたくさんの患者さんを診察し、決まった病名がなかったために作った言葉です。

原因は言葉通り、蓄積した疲労。
疲労がたまると、血管やリンパ管がつまりやすくなり、死んだ細胞がたまっていく。
肩こりや頭痛などの症状があらわれ、うつ病などへの発展も懸念される。
その解決策は、堀史朗先生の言葉では以下。

累積疲労を解消するには、まずは同じことを考えないよう、切り替えることです。
どんなに忙しくても、スポーツや音楽といった趣味や遊びに没頭する時間を作り、頭をリフレッシュする必要があるのです。

注意として堀史朗先生がお話されているのが「意外と本人が気づいていない」ことです。
鋭い痛みなどは認識はできますが、慢性的・徐々に侵食されるような場合は、本人も気づいていないことがあるそうです。

さいごに

今でも政治家の失言などで、子育てを軽んじて炎上することがあります。
本人は失言と思っていないところが、やれやれと思うところですが。
ただ僕はこうしたニュースを他人事とは思っておらず、想像力の欠如であり、自分も昔そうだったと、他人事ながら反省します。
自分が育児に本気で取り組んでいないからその大変さがわからず、育児なんてみんな普通にやってる、という発想。

育児はそんな簡単なものではないことを、子育てを経験していまは腹落ちしています。
定型業務と真逆の、1人1人それぞれの子どもの違った個性の上、毎回回答がないところでなんとか着地点を探す。
高難度の仕事でなければ、会社の仕事の方が相手が大人と言う事も含め、難易度は低いことも多いでしょう。

救いは現代のパパ達は大分育児参加されているようなので、首肯する人もそれなりに増えているのではという想像。
たとえば図書館の靴を脱いで入る絵本室は、週末はパパと子どもという光景をみかけます。
個人的観測ですが、半数まではいきませんが半分弱くらいの割合、タイミングによってはパパと子どもばかりという時もまれにあります。

さらに個人経験ですが、白人系の外人の方に限っては、ほぼパパと子ども。
白人系外国人の育児参加意識の高さというか、彼らの根底に週末子どもと過ごすというのは基本なのだなぁと思っています。
逆に、日本人高齢世代の男性にそれを求めるのは徒労、そもそも話す土俵が違うと、こちらも達観のように感じています。

僕は育児を経験して、世の中のワンオペ中のママさんの疲労、その断片を想像できるようになりました。
もしいま育児中のパパさんたちがいて、その人が育児参加をあまりしていないとしたら。
育児は会社の仕事以下ではなく、同じかそれ以上大変なものととらえた方が良い。
そして、以下の理由から育児経験した方があとあと良いですよ、と思っています。

産後クライシスは今更なので割愛します。
この先、社会は育休が当たり前、特に男性の育休も増加していく情勢。
自分が子どもを持っていたとして、部下が育休を申請してきた時に自信を持って部下の背を押してあげるか、苦い顔をするか。
いまの育児世代はそんな過渡期だと思っています。

そしてそんなことより大切だと思う点。
それは、子どもが親に甘えてくる期間が小学校入学前の約6年として、自分の人生全体から見たらわずかな期間ということ。
子どもと接していると、人生をもう1度生きなおすくらいの、体験ができます。
こんな貴重な機会を逃してはもったいない、というのが本音です。

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