だれもが1度は考えたことがある「回数券は11枚つづりなので定期券より安いのでは」という疑問。
2019年の平日の日数から、コレが事実なのか調べました。
結論は「基本6ヶ月定期券が最安、条件によって回数券がわずかに安くなる」でした。
2019年の平日の日数(稼働日数)
前提として今回の対象は週休2日(土日祝日休み)という前提で検証しています。
平日に会社に出勤する方で、後述しますが有給休暇なども使えると想定しています。
まずは2019年の平日の日数が以下です。
月 | 月の日数 | 土日祝 | 稼動日数 |
1月 | 31日 | 10日 | 21日 |
2月 | 28日 | 9日 | 19日 |
3月 | 31日 | 11日 | 20日 |
4月 | 30日 | 10日 | 20日 |
5月 | 31日 | 12日 | 19日 |
6月 | 30日 | 10日 | 20日 |
7月 | 31日 | 9日 | 22日 |
8月 | 31日 | 10日 | 21日 |
9月 | 30日 | 11日 | 19日 |
10月 | 31日 | 10日 | 21日 |
11月 | 30日 | 10日 | 20日 |
12月 | 31日 | 9日 | 22日 |
1年間 | 365日 | 121日 | 244日 |
2019年は特別な年ではあります。
「改暦(新元号)」で、この年のみの特別祝日が設定されています。
これも含め、曜日並びの関係もあり、2018年に比べ2019年は「4日」土日祝日が多いです。
今回比較する対象
▼比較対象
①定期券(1ヶ月と6ヶ月)
②IC券(PASMOやSUICA)
③切符
④普通回数券
⑤時差回数券
回数券は小数点以下切捨てで計算しています。
⑤の時差回数券について、使える条件は以下です。
「平日=10:00~16:00、土日祝=いつでもOK」。
平日出勤の場合、時短勤務の方などがしか利用が難しいですね。
個人的にはこんな回数券があることを、今回はじめて知りました。
ちなみに「休日のみ使える回数券」もあり、同額で14枚です。
(今回の対象とは外れているので、除外しています)
▼基本設定
東京メトロ、渋谷→浅草の区間で乗車金額を計算しています。
分かりやすいように長め区間ですが、割合で見るのが適切なので%も結果に記載しています。
通勤定期の金額
・1ヶ月=8,440円
・3ヶ月=24,060円
・6ヶ月=45,580円
・IC利用(片道)=237円
・きっぷ運賃(片道)=240円
・普通回数乗車券=11枚つづり
・時差回数乗車券=12枚つづり
年間合計金額
▼1ヶ月定期(12か月分)と回数券比較
金額 | 定期券との比較 | |
1ヶ月定期(12ヶ月分) | ¥101,280 | 100.0% |
IC券(PASMOやSUICA) | ¥115,656 | 114.2% |
切符運賃 | ¥117,120 | 115.6% |
普通回数券 | ¥106,473 | 105.1% |
時差回数券 | ¥97,600 | 96.4% |
時差回数券が最安、1ヶ月定期券が2位です。
ただ、時差回数券は9:00~17:00出勤退勤では使えません。
実質1位=1ヶ月定期券ということになります。
▼6ヶ月定期(12か月分)と回数券比較
金額 | 定期券との比較 | |
6ヶ月定期(12ヶ月分) | ¥91,160 | 100.0% |
IC券(PASMOやSUICA) | ¥115,656 | 126.9% |
切符運賃 | ¥117,120 | 128.5% |
普通回数券 | ¥106,473 | 116.8% |
時差回数券 | ¥97,600 | 107.1% |
1位=6ヶ月定期券で圧倒的です。
有給休暇なども考えた場合
定期券は「期間」が対象なのですが、回数券は「回数」です。
よって、会社に行かなければ交通費は発生しません。
今回、会社に行かない可能性のある5つの休暇を計算対象にしました。
・有給休暇=10日(最新の日本の有給取得率が50%なので20日付与の半分)
・年末年始=3日
・夏休み=3日
・慶弔休暇=2日
・病気・看護休暇=3日
上記の合計「21日」会社に行かない日があるとして、以下で比較していきます。
2019年の平日日数 244日ー21日=223日。
ちなみにこの223日、割合にすると61.1%。
土日祝休みかつ有給休暇取得などできる人は、1年の1/3以上が休みということです。
▼1ヶ月定期(12か月分)と回数券比較(有給休暇など加味)
金額 | 定期券との比較 | |
1ヶ月定期(12ヶ月分) | ¥101,280 | 100.0% |
IC券(PASMOやSUICA) | ¥105,702 | 104.4% |
切符運賃 | ¥107,040 | 105.7% |
普通回数券 | ¥97,309 | 96.1% |
時差回数券 | ¥89,200 | 88.1% |
時差回数券が最安、2位が普通回数券、3位が1ヶ月定期券でした。
やっとココで回数券という選択肢がでてきました。
▼6ヶ月定期(12か月分)と回数券比較(有給休暇など加味)
金額 | 定期券との比較 | |
6ヶ月定期(12ヶ月分) | ¥91,160 | 100.0% |
IC券(PASMOやSUICA) | ¥105,702 | 116.0% |
切符運賃 | ¥107,040 | 117.4% |
普通回数券 | ¥97,309 | 106.7% |
時差回数券 | ¥89,200 | 97.8% |
時差回数券が1位ですが、2位が6ヶ月定期券、普通回数券は3位で6か月定期より高額でした。
ほかの要素
東京メトロの定期券はクレジットカードで購入可能です。
日本で一番流通額の多い楽天カードだと、1%のポイントが付与されます。
コレも定期券有利の条件となります。
まとめ
この検算、年間の平日日数は年によって変わります。
ポイントは「祝日が週末が重なるか」です。
- 2016年 平日日数=243日
- 2017年 平日日数=248日
- 2018年 平日日数=248日
- 2019年 平日日数=244日
2019年はかなり祝日が多い年でしたが、それでも普通回数券は6か月定期より高額でした。
また、定期券のメリットの1つとして「途中下車OK」があります。
僕は通勤途中の駅で、帰宅時に買い物などをします。
コレは皆さんも普通に行っている、大きなメリットだと思っています。
僕はたまに「途中下車OK」を利用して、知らない街をフラフラ歩きます。
気分転換になり、地理にも詳しくなり、知らない街の刺激で脳ミソもリフレッシュ。
今回のこの結果は当初は「結論は回数券が一番安かった!」と予想していました。
ですが条件によって回数券は安いですが、6ヶ月定期と比べるとわずかな差。
個人的な結論は定期のさまざまなメリットから、基本6ヶ月定期がもっとも良いです。
考えれば当たり前ですが、東京メトロ側の適切な価格設定だったということです。