2100年の世界全体では高齢者が最多、人口の多い国と日本の人口ピラミッド

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統計データ

この先、世界全体の人口は増加する予測、という内容を少し前にまとめました。
その内訳を年齢別にみると、どうなっていくのか。
人口が多い国の過去から未来への、人口ピラミッドを見てみました。
予想通りですが、2100年には高齢者が多いです。

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世界総人口の人口ピラミッド

さきに、前回まとめた世界人口がどうなっていくかが、以下です。

 

今回は3つの年、1950年、2010年、2100年の人口ピラミッドをグラフ化しています。
注意点は「形」、どの年齢層が多いのかが見たいということで、各グラフの単位がバラバラです。
たとえば、全世界人口1950年は男性女性ともに一番多い階層でも20億人もいませんが、2100年は50億人近いです。
グラフの年齢層は5歳単位で、80歳以上はひとまとめにしています。

 

まずは世界全人口が以下です。


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

1950年は綺麗にピラミッド型。
低年齢が圧倒的に多く、上に年齢になるほど、人口が減っています。

2010年になると中年階層が少し増えています。
20歳~24歳が全階層で2番目に多い。
もう1つの特徴として、80歳以上の女性が増えているのがわかります。

2100年では一番多い階層が男女とも80歳以上。
全体の形が寸胴型になっている点が特徴的です。
60歳くらいまで全階層、まんべんなく人がいる状態。
若年層が高年齢層を支えてきた、過去の人類の歴史とは違うステージです。

人口が多い国と日本の人口ピラミッド

中国の人口ピラミッド


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

1950年は4歳以下が圧倒的に多い、ピラミッド型。
80歳以上の割合が、世界全体の割合に比べ少ない、高齢者が少ない社会でした。

2010年では中年階層が少し増えています。
世界全体と形が違うのは、男女とも大きな山が2つあること。
国の政策が如実に表れています。

2100年では世界全体と同じく、一番多い階層が男女とも80歳以上。
さらに少子化というべき、低年齢層になるほど人口が少なくなっています。

インドの人口ピラミッド


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

1950年は4歳以下が圧倒的に多い、ピラミッド型。
中国と同様80歳以上の割合が、世界全体の割合に比べ少ないです。

2010年では、1950年度形はかわらず、低年齢層ほど多いピラミッド型です。
ただ1点きになるのが、男性の方が多い社会。
社会の闇を感じます。

2100年では一番多い階層が男女とも80歳以上。
中国ほどではないですが、インドも高齢者が多い割合です。
全体の形は、これも中国と同じ寸胴型。
インドも少子化社会のようです。

アメリカの人口ピラミッド


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

1950年は変形ピラミッド型。
一番多い階層は、4歳以下で中国・インドと同じですが、10歳代がへこんでいる、人口が少ないという社会のようです。
また20代と30台が女性の方が多い点が、中国やインドと違う点。

2010年は、だいぶいびつな形状です。
それでも50歳以下の階層が多い、生産人口が多いという世界でも特殊な形。
社会保障費を稼ぎ出す現役世代が多い、国の税収が安定しやすい形です。

2100年、形は世界全体や中国と同じ。
80歳以上高齢者が多く、全体の形が寸胴型。
2100年にはアメリカも社会保障費問題が出ている可能性が高そうです。

コンゴの人口ピラミッド


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

コンゴを選んだ理由は、2100年の人口予測で世界5番目の国だからです。
以前の記事にあるとおり、この先はアフリカ一極集中で人口が増加していきます。
そのアフリカの中で2100年にTopの国がコンゴです。

1950年は綺麗にピラミッド型、それも下層ほど圧倒的に多いです。
人口数自体、とても少なく、最大ボリューム4歳以下でも、男女とも100万人ちょっとです。

2010年も変わらず、綺麗なピラミッド型。
1950年に比べ少し中間層が増えていますが、安定型です。
人口総数も、4歳以下男女とも、600万人を超えました。

2100年、さすがアフリカの国。
80歳以上が最大ボリュームになっていません。
形も寸胴っぽいですが、中間層から低年齢層までたくさんいます。
2100年時点でも、アフリカは勢いがありそうです。

日本の人口ピラミッド


出典:World Population Prospects 2017(United Nations)

1950年はピラミッド型。
特徴は25歳~40歳くらいまでの男性がへこんている点。
第2次世界大戦の影響が出ています。

2010年、はやくも低年齢層が少なくなり、80歳以上が増えています。
特に女性では80歳以上が最多ボリューム。
第2次ベビーブーム世代の35歳~39歳が1つの山を作っています。
こうした山は、日本では二度と起こらない、と今の社会情勢から僕は予想しています。

2100年では中国・インド・アメリカ・世界全体と同じ寸胴型。
低年齢層ほど少なくなる形です。
日本だけの特徴として、80歳以上人口で、男性651万人に対し、女性925万人と1.4倍。
世界的には少しだけ女性が多い国が多いですが、日本は高齢女性が圧倒的に多いようです。

さいごに

この先、世界全体では高齢化社会、80歳以上人口が増えるという結果です。
出生人口が死亡人口を上回るというより、寿命が延びて総数も増えるようです。
医療技術の進化、社会構造の変化、危険な仕事に対する考え方、事故減少などさまざまな要因で、人が死ににくい社会になりました。

生産人口が減り、高齢者が増える。
日本だけではなく、アフリカを除く世界全体でそうした社会になります。

日本では、年金支給時期が遅くなっているのも、個人的にはしょうがないと思っています。
支払う社会保障費がこれだけ増加してるのであれば、何か手を打つしかない。

賛否ありますが、僕は消費税は低すぎると考えています。
消費税に代わる税収もしくは、社会保障費削減、そのほか手ががあればよいですが。

子どもを持つ身として、いまの社会のつけを子ども世代に残すことは避けたい。
昭和時代の日本にお金があった時期に先手を打っていれば、違う状況だったかもしれませんが、過去のお話。
この先50年、どこにどれだけお金を出すか、軟着陸を模索するのが日本のありのままの姿だと思っています。