結婚制度自体はオワコン(終わったコンテンツ、意味がない)と言われることも最近耳にします。
実際、いまの未婚者の結婚意思はどうなのか。
彼らが考える結婚に対するメリットや障害は何なのか。
過去からの推移も含め、見てみました。
未婚者が考える「生涯の結婚意思」
未婚者がいずれ結婚する気があるのか、生涯独身なのかの結果が以下です。
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
「いづれ結婚するつもり」は、男女とも9割前後と高水準だが微減。
「一生結婚するつもりはない」は、男女とも増加しています。
「不詳」が近年になるつれて、減っていっています。
明確に意思表示する人が増えています。
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
上記が少し違う側面からのアンケート結果です。
ある程度の年齢までに結婚する意志があるか、理想的な相手がみつかるまで結婚しないか。
選択式の質問肢が対比されていない気もしますが、結果が以下です。
「ある程度の年齢までには結婚するつもり」は、2015年、男性は減少、女性は増加。
「理想的な相手が見つかるまでは結婚しなくてもかまわない」は、男女とも減少しています。
2005年を境に男性の方が高くなっており、女性の減少が進んでおり、2015年=39.2%と4割を切りました。
最近の女性は結婚を現実的に捉えているということでしょうか。
未婚者が考える「独身生活の利点」
未婚者が独身生活をどのうように捉えているのか
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
男女とも6割~8割と、半数以上が独身には利点があると考えています。
男女比では女性の方がわずかながら、独身利点を感じているようです。
たしかに女性は男性に比べ、結婚・出産までライフイベントをリアルに考えると思います。
そしてそれが、生活が大きく変わる、独身の時の自由がなくなるそう想像されていると思います。
僕自身、自分の独身時代を思い返してみても、結婚後の生活の確たるイメージは持っていませんでした。
未婚者が考える「結婚の利点」
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
「利点がある」は男性の割合が減少、女性は増加しています。
「利点がないと思う」は男性が増加、女性が減少です。
今回の見ていて一番大きな差だと思いました。
男女で逆の流れになっています。
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
男女とも1位が「子どもや家族をもてる」。
男性=35.8%、女性=49.8%と女性の方が割合が高いです。
女性のそのほかの特筆点として「経済的に余裕がもてる」が高い数値。
男性は「生活上便利になる」が女性の1.8倍。
もしかして「家事育児を女性がやってくれる」という昭和発想なのでしょうか。
そうであるなら、その結婚生活はそうとう厳しいものになるでしょう。
未婚者が考える「結婚の障害の有無」(2015年)
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
男女とも「障害になることがあると思う」が7割前後。
男女とも大きな上下変化はありません。
「障害がある」と考える人が、こんなにたくさんいるのだと思いました。
出典:第15 回出生動向基本調査(厚生労働省)
男女とも1位が「結婚資金」で4割強。
お金が最大の障害のようです。
貯蓄が少ないのか収入が少ないのか両方か。
さいごに
今回の数字を眺めてみて、月並みに思ったこと。
男女とも結婚希望者は8割以上と大半だが、流れとしては微減。
それにもかかわらず、結婚制度自体がすでに時代遅れ、と言う意見も最近耳にします。
ですが日本ではまだ、結婚希望者が大多数のようです。
それとともに、男女とも独身のメリットを感じているようです。
日本は成熟社会で、特に都市部ではダイバーシティ(多様化)が大分浸透していると感じます。
趣味(こだわり)を持ちやすく、継続しやすい時代。
一定の収入で通常は贅沢をせず暮らし、こだわり・趣味で余暇を過ごす。
僕の周りの1人暮らし独身者は、何らかの趣味に相当のお金を掛けています。
1人暮らしならではで、実家暮らしだとそうはいかないのかもしれません。
こうした人々がどういうきっかけで「結婚しよう」と思うのか。
または結婚しないと心に決めるのか。
もう1点気になったのが「結婚の障害」で「親の承諾」という項目。
2015年数値で、男性が8.5%、女性が14.3%。
結婚される方々は、一部を除いて年齢的には「大人」。
結婚は「大人」が自分の意思で決めるのことが基本なので、他人がとやかく言うことではありません。
ところで「大人」ってなんでしょう?
いづれ結婚を考えている人は男女とも9割前後
しかし結婚しない意志の人も増加している
女性の方が現実的