【2022年】絵本ミリオンぶっく・2022年は4冊追加

累計100万冊以上売れた絵本を集めた、全国書店ネットワークe-hon発行の『ミリオンぶっく』というものがあります。
この『ミリオンぶっく』は毎年、無料の小冊子として一部の本屋で配られています。
2022年は4冊が新たに追加されました。

ミリオンぶっくとは

『ミリオンぶっく』は全国書店ネットワークe-hon、が2006年より発行している無料冊子。
ここには0歳～5歳までのベストセラー（100万冊以上売れた本）が掲載されています。
毎年1回発表されており、2022年は新しく4冊が追加されました。

外部サイト：ミリオンぶっく（全国書店ネットワークe-hon）

2022年に追加された4冊

どうぶつあれあれえほん たべたのだあれ

著者＝五味太郎／作
発行部数＝100万部
対象年齢＝1歳
分類＝あそび

▼あらすじ
まず食べ物が出てきます。
その食べ物を1つ、誰かが食べてしまいました。
次のページでたくさんの同じ種類の動物がいますが、1匹だけ形が違う。
食べたのは・・・。

▼感想
絵探しの絵本です。
ドーナツを食べたのだーれだ、と子どもに問いかける。
子どもは、同じ種類のたくさんの動物のなかから、ドーナツ型の形があるものを探す。
読み聞かせるというより、子どもと一緒に探す楽しみがあります。
パズルや推理が好きな子に、間違いなくヒットする内容です。

どうぶついろいろかくれんぼ

著者＝いしかわこうじ／作・絵
発行部数＝100万部
対象年齢＝0歳
分類＝あそび

▼あらすじ
絵が抜かれた形式の、厚手の絵本です。
黄色いページに目鼻口だけ、もう片側のページにライオンの形部分が切り取られている。
黄色はだーれだ、と子どもに問いかける。
ページをめくるとライオンさんが出てくる仕掛け。
何が出てくるかドキドキの、小さな子ども向け絵本です。

▼感想
いないいないばあ、を体現したような絵本です。
大人なら瞬時にネタが分かりますが、小さな子どもへは脳トレ要素も見込めそう。
紙が厚紙形式で、本が小さいので、お出かけ時に持っていく絵本としても最適。

アンパンマンとはじめよう！アンパンマンとげんきにあいさつ

著者＝やなせたかし／原作 トムス・エンタテインメント／作画
発行部数＝100万部
対象年齢＝3歳
分類＝まなび、アンパンマン

▼あらすじ
アンパンマンの1日を追っていきます。
絵本の右上に、自分で動かせる時計が付いている。
7時で起きる時間のページでは、自分で右上の時計を7時に合わせる。
8時、12時、夜の7時と、時間はどんどん進んでいきます。
アンパンマンの仲間やバイキンマンなど、おなじみの仲間も登場します。

▼感想
右上の時計のギミックが最大の特徴の絵本。
内容自体は、小さな子ども向けなので、その年齢の子どもに時間の概念を知ってもらうに最適な本。
いつものアンパンマンの仲間、正義側だけでなく、バイキンマンやドキンちゃんが出てくるところも、作者のやなせさんならそうしたであろうと、感じます。

バムとケロのそらのたび

著者＝島田ゆか／作・絵
発行部数＝100万部
対象年齢＝3歳
分類＝かぞく・ともだち、パムとケロ

▼あらすじ
主人公バムのおじいちゃんから、誕生日の日におうちに来てね、と誘いがくる。
バムは手紙と一緒に届いた飛行機を組み立て、おじいちゃんの家に向かう。
途中、たくさんのハプニングにであいますが、無事、バムはおじいちゃんの家に到着。
おじいちゃんに頼まれたものも、渡せました。

▼感想
内容はファンタジー、飛行機を自分で作ったりしますがご愛敬。
登場人物は人間ではありませんが、人間の良い面をつむぎだしたような。
全編通してメルヘンタッチで、やさしい色使い。
ちょっとした冒険活劇なので、わんぱくな男の子に喜ばれそうです。

ミリオンブック一覧

上記、2022年にあらたにみりおんブックに選出された4冊も含め、2022年時点でのミリオンブック一覧は以下です。

ミリオンブック next

こちらは、あと少しで100万冊に届きそうな絵本たちです。

さいごに

今年追加の4冊は、それぞれ以下の年数でミリオンを達成しています。

・どうぶつあれあれえほん たべたのだあれ=44年
・どうぶついろいろかくれんぼ=15年
・アンパンマンとはじめよう！アンパンマンとげんきにあいさつ=16年
・バムとケロのそらのたび=26年

単純平均すると25.25年、四半世紀かかって100万冊に達しています。

雑誌は同じ本が25年も販売され続けることはありません。
小説であれば、同じ本が重版されつづけることも可能性としてはありますが、それは異例。

絵本は長く読み継がれる、歴史のやすりへの耐久度が高い「普遍」の物語です。