良いチームメイト≒ベターハーフ

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育児・子供観察

結婚適齢期があると考える人は、四半世紀前に比べ大きく減少していません。
現実には結婚する人は減少していますが、適齢期があると考える人はそうではないようです。
スピードが速い時代、変化に適応する能力は重要。
その能力は、結婚生活維持でも生かせます。

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男性の結婚適齢期

ダイバーシティ思想が一般化、マイノリティ受容の風向きが強い現代。
「適齢期」の単語は、この思想と逆行しています。
最初にこの単語の意味を調べました。

それをするのにふさわしい年ごろ。特に、結婚するのにふさわしい年ごろ。「適齢期の娘」
あることをするのに適した年頃。特に、結婚に適した年頃。
ある物事を行なうのにふさわしいと判断された年齢の期間。特に結婚に適当と考えられる年齢の期間。

出典:適齢期(コトバンク)

いま、不用意に女性に「結婚しないの?」と言い放つのは世間知らずか、ゴーイングマイウェイか。
不快に感じ取られる可能性がある言葉は使わないのが、現代人のマナーです。

年代別に見てみると

まずは「男性に結婚適齢期があるかどうか?」の男性・年代別の、年次推移が以下です。


出典:男性に結婚適齢期はあると思いますか?(生活定点調査)

四半世紀の情報ですが、1992年の平均(グラフの黒色)は73.7%と、4人に3人が男性に適齢期があると考えていました。
それが2018年では65.7%と3人に2人、両者を比べると11%減少です。

全体の変化幅が小さいのでグラフでは見えにくいですが、年代別のトピックスは、男性60代の減少率が一番高く、1992年=80.6%が、2018年=63.5%と、21%減少。
四半世紀前の男性は適齢期があると思う人が一番多く、一番最近は適齢期がないともう人が一番多い年代。
両極端、一番思想が大きく変わったようです。

個人的にもう1つ気になったのが、平均の結婚適齢期の減少幅が小さい点です。
1992年と2018年を比べると、減少しているものの、1割減少。

最近、男性の未婚化はよく耳にしますし、この先も加速する予測です。
実際に結婚するかは現実の話なので「適齢期があるか」とは別ですが、「結婚はオワコン」と表現されるように、いまは、結婚に縛られない人が多いと思っていました。

一応ですが、女性の適齢期・男女別の結果は以下です。


出典:女性に結婚適齢期はあると思いますか?(生活定点調査)

1つだけコメントすると、平均値で男女を比べてもどちらも60%中盤~70%中盤とほぼ変わらない。
わずかですが男性の数値の方が高い、結婚適齢期があると考える人が多いようです。

結婚するときに恋愛結婚であれば、結婚前にお付き合いがある。
この異性との交際も、減少傾向にあるのがいまの日本です。

「セクハラ」の単語は象徴的

男女交際割合が減っている原因、その象徴的な単語として「セクハラ」もあると僕は考えています。

いま「セクハラ」を知らない人はまずいない。
セクハラは、一般的には女性が我慢するのが当たり前と考える人へのアンチテーゼ。
女性のみならず人権を軽視する行為は、いまは以前より明るみに出やすく、社会的制裁も一般化しました。

「これ、セクハラにならない?」と一歩踏み出す時、躊躇する男性が増えたのは事実です。
女性を誘うハードルが、セクハラによって、何段か高くなったと言えます。

と言っても、初めて女性を食事に誘うときの、男性の心臓のバクバクは変わらないような気もしています。
僕自身、やはり挙動不審を必死に隠していた、むず痒い記憶があります。

時代は変われど、いまの若者も似たような気持を持っているのでは。
僕はいま、妻帯者なので、安全地帯からの投石のつもりはないのですが、その挑戦を応援したくなります。
(茶化したい気持ちも、少しあります)

うまくいけば良し、失敗しても人生のこやしで、あとあと笑い話になります。
失敗当時はがっくり凹むかもしれませんが、歳を取ればまったく気にならなくなります。

その結果、良い相手に巡り合い、結婚しようと思う人が現れたら、挑戦するも良し。

独身者に結婚を勧められるか

「結婚って、良いものですか?」
この問いに僕は「人それぞれだと思いますし、大変なことが多いです」と答えます。
ちなみに僕はまだ、結婚生活10数年の、若輩者です。

わずかな結婚生活経験ですが、僕は夫婦生活を円満に維持するためには、両者が意識して手間暇をかけないと錆びていくと思っています。

週替わりで観葉植物に水をあげるような。
たくさんあげ過ぎても、放置しても枯れる植物。
どちらか一方だけでなく、両者が交互に、適量の水をあげる。
片方がたくさん水を上げるのも、バランスが悪く危うい状態になりやすい。
「依存させてやっている」と思い込んでいる人は、共依存だったりします。

相手を受け入れて、押し過ぎない。
適度にメンテナンスする。

改めて書いてみて「夫婦関係維持はめんどくさい」と感じます。
そして、そのめんどくささを受け入れられる相手を選べたら、おもしろい世界がある。

結婚はパートナーとの間で、いろいろなものを差し出したり受け取ったり、協業したり。
自分の想いが強まったり、自我が減ったり。

変化を受け入れられる、変化を楽しめる人は、結婚素養が高いと思っています。

変化を楽しむチームメイト

独身時代は、時間のほとんどを自分の思い通りに使えます。
それが結婚すると、一定は相手と協調することになる。

ご飯1つをとっても、どういう頻度で自炊するのか。
夫婦のどちらがつくるのか。
一緒に食べるのか、別々なのか。

寝る時間、歯磨き、トイレ。
一人なら完全に自分のタイミングで決められるものが、二人だと相手に合わせるときもあります。

現代の中年世代には、親の介護問題も現実味があります。
夫婦だけではなく、どちらかの親が認知症になったら、だれがどの程度何をするのか。

最も変化を強いられるのが「出産」。
乳児期を乗り越える経験は、僕は人生最大の課題の1つだと思っています。
数年睡眠不足が続くのは、人間にとっていかに睡眠が重要か、体感できる経験です。

その時期をうまく対応できた夫婦は一気に戦友、チームメイト感が増します。
核家族は特にですが、子どもが小さい時期は夫婦がチームとして協力しないと、生活が成り立ちません。

良いチームメイト≒ベターハーフです。

さいごに

結婚生活自体は「地味」。
これも若い時には、見えにくい真実です。

何年たってもドキドキが続くと夢想している人もいますが、それは進化心理学的にも間違い。
人間の脳は、数年で同じ相手に興奮ホルモンを出さなくなります。

大人ならだれもが知っている、世界は自分中心ではなく、自分は世界の一部分。
平凡な自分を受け入れて、そこからどんな色どりを添えるのか。

わが家では、たまにリビングに花を飾ります。
1輪なら花代も数百円程度で、1週間~2週間、花を咲かせます。

たったこれだけですが、これが意外に気分を明るくする。
独身時代には一切やらなかった、結婚してから知った楽しい変化です。