変わるマナー

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育児・子供観察

コロナ過で変わったルールの1つ、あいさつの時にマスクを外さない。
マナーのお話なので、以前も厳密なルール化されたものはありませんが、初対面の挨拶ではマスクを外して顔をだしていたものが、いまはマスクしたままがエチケット的に妥当になりました。
とはいえ、状況によってマスクを外した方が良い時も存在するので、ややこしい。
礼儀やマナーは、相手への配慮とともに、克己心でもあります。

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マスク着用はマナーから義務へ

初めて顔を合わせる人と、マスクしたままあいさつするか。
コロナ過以前はマスクしないが基本でしたが、いまはマスク着用が望ましいご時世です。

▼マスクの着用
室内では基本的にマスク着用が望ましい。ソーシャルディスタンスが取れていても、屋内でマスクを外している状態に不安や違和感を覚える人が多い。屋外で暑い時は、ソーシャルディスタンスが取れていることを条件にマスクを外す事が推奨されているので、外しても良い。ただし、屋外の接客の場合、お客様に合わせる配慮やお声がけ(「十分な距離を保ちますので、マスクを外してもよろしいですか」など)が必要。また、マスクでも伝わる笑顔・声の意識が必要。

▼初対面の商談相手にはせめて最初だけでもマスクを外すべきか
主導権を握る相手(お客様)に合わせるのがベスト。相手がマスクをしたままなら、「初めてお目にかかりますが、このような時期なので、マスクのままでよろしいですか」など相手の意向を伺いつつマスクはつけたままが無難。ソーシャルディスタンスを保てる状態で相手がマスクを外しているなら、「私もマスクを外してよろしいですか」など確認して外す。外したマスクは机の上などに置かず、いったん鞄にしまう。なお、つけたり外したりするから…と、長期間顎マスクの状態でいるのは印象が悪い。また、頻繁にマスクに触るのは避ける。

出典:新型コロナウイルスによる感染予防策を考慮した「新しい生活様式」の指針(日本サービスマナー協会)

まとめると、基本はマスクしたままだが、相手の意向を汲んで適宜、外す。
現実的には、自分が罹患しているコロナウィルスや他の病気で、相手に迷惑をかけたくないと、だれもが考えています。

僕は最近、仕事でお客様とリアルにお話しすることがなくなりましたが(オンライン会議)、まれに初対面の方とリアルに接するとき、相手の方々や身内の側の人がマスクをどうするのか観察していました。
結果、ほぼ100%の人がマスクを着けたままであいさつし、その後、散会するまで一度もマスクを外しませんでした
余談ですが、マスクしてあいさつした初対面の方々は、次回マスクなしで顔を合わせても、見分けはつかない自信はあります。

コロナ過でマスクするのは相手への配慮の気持ちで、これは礼儀やマナーに当たり、日本人はマナーが良い民族とは言われています。

マナーの自己評価は年々上昇


出典:日本人の国民調査(統計数理研究所)

右肩上がりで日本人は礼儀正しいと思う人が多くなっています。

たしかに、日中の街中で怒鳴る人や、ケンカを見なくなくなりました。
新宿や渋谷などでも、ココは不用意に立ち入るとマズイ場所だな、と感じるところがどんどんなくなっていて、洗練と言って良いのかわかりませんが、物理的にも雰囲気としてもスマートになりました。

スマートと言えば、いまの若者ほどスマートという言葉が妥当と思え、若者が感情的な発言を耳にした記憶はありません。
いまの時代、激高しているのはたいてい老人で、老人が感情的になっているのはしょうがないと分析されている人もいますが、美しく生きていらっしゃる方もいるので、ダークサイドに落ちてしまったなぁと生暖かい目で遠巻きに見てしまいます。

礼儀やマナーのゴールの1つとして、対人関係の円滑化・相手との不要な摩擦を避ける、という面があります。
グラフの通り、日本人が礼儀正しくなり摩擦が減る。
実際にそうしたシーンが現実で減っているので、筋が通ります。

別の側面として、いまは超個人社会、相互不干渉社会で、相手との一定の距離を保つのがスタンダードになりました。

意味不明のマナー

社会で生きていくうえで、一定の暗黙のルールに当たるマナーですが、それに縛られすぎのもいただけない。
これまではマスクしないのが挨拶の時のルールだったので、いまでも相手にそのルールを強要するなどすると、痛い人認定されます。

僕は就職活動のとき、リクルートスーツを着ました。
なので説得力はないのですが、いまはリクルートスーツ否定派です。

いま、新入社員面接の時に、リクルートスーツを着てくる人は、ほとんどいなくなりました。
僕はこれで良いと思っています。

突飛すぎない身ぎれいな格好は、ハロー効果として最適解です。
それはリクルートスーツの、横並び思想とは違います。
いま、リクルートスーツを着てくる人は、よほどインパクトを残したいか、何か思いがあるのか。
スーツのきちんと着こなしていればまだ良いですが、着慣れないスーツが様になる人はほとんどいません。
スーツにはマナーに近いルールがあるのですが、その基本ルールを知る機会がある人は、スーツ屋でバイト経験がある人くらい。

就活で求められているのは、その人のポテンシャルであって、場にそぐわない人は落ちる可能性が高い。
人材と言われる人は、ルールを守る人ではなく、ルールを作る人です。

一定の礼儀やマナーを、子どもが小さなころから知っておくのは、強みです。

子ども時代から礼儀やマナーに接する

相手に不必要なマイナスを抱かせないために、失敗回避視点で礼儀やマナーを押さえておくのはおかしくはありません。
マナーや礼儀の目的は相手視点ですが、その裏にはその場に適した振る舞いができる自分、セルフコントロールががあります。

礼儀がしっかりした人は、芯がしっかりして、少々のことでは揺らがない。
柳生新陰流の祖、柳生宗矩の言葉の「平常心をもって一切の事をなす人、これを名人というなり」です。

大人になって社会で揉まれれば、たいていの人がハラオチする、礼儀やマナーが最重要でなくとも、あったほうがよいスキルという認識。
見事な配慮(礼)をする人に接したとき、自分に対しそこまで考えていてくださったのですね、というプラスの感情を抱く。
これを相手にできるようになるのは、礼儀・マナーの到達点です。

子どもは、幼少期の自分中心の生物から、徐々に共同体の一員として、自分ではなく他者の事を考えるようになります。
他者にプラスの影響を及ぼすような人になれれば、対人関係は良好になります。

子どもが小さいうちから、親や周りの大人にそういう振る舞いができる人に出会い、それを見習うようになれば、未来の可能性は随分違います。

さいごに

今回のこの文章を書くにあたり、ネットで「コロナ マスク」と検索したところ、僕の思惑とは違う「婚活ではマスクするのが基本」というページがヒットしました。

結婚相手は長い付き合いになるので、一定のマナーを持った相手を希望するのは納得です。
それはそうだなと思いながらも、マスクしていたら相手の顔がほとんど分からない、とも想像しました。

相手の顔の半分が見えない状態で、次に会うかどうかを決める。
顔ではなくそれ以外の部分がいままでより重要になるのだな、と他人事ですがぼんやり考えていました。