子どもへのティーチングとコーチングの年齢別割合

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育児・子供観察

企業の階層研修などで、よく出てくる題材の1つ「部下との接し方」。
初めて主任などの役職に就いたときなど、手掛かりを得たり、自分で勉強・考えたことを検証したりするには良い場です。
研修の目的は「部下の育成や仕事の満足度向上」、そしてその先にある「企業への貢献」。
この「部下」を「子ども」に置き換えてみると、「子どもの育成や満足度向上」に流用可能です。

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ティーチング・コーチングとは

ティーチングやコーチングは、一般化しつつありますが、簡単に用語説明です。

ティーチングとは

ティーチングとは「人に何かを与えて理想の状態に近づける」こと。
教える人のティーチャーの行為(ティーチング)のこと。
ティーチャー側の知識や経験を受け手側に渡す。
日本の一般的な公立学校教育で、先生が生徒に教えるイメージ。

コーチングとは

コーチングとは「人の自発行動を促すコミュニケーション」のこと。
コーチングは「コーチ(Coach)」という言葉が発祥で、元は「馬車」という意味。
馬車が「その人が目指す場所まで届ける」シーンからきている。
ここから派生して「人の目標達成を支援する」意味で現在は使われている。

 

これ以外に子どもと接するときに、以下の2つもベースとして考えます。

フィードバック

教える側が、教えられる側に、評価を返すこと。
フィード(Feed)は英語で「食べ物を与える」、これが「転じて意味のあるものを与える」という意味で使われている。
教えられる側は、評価内容を受け取り咀嚼し、自分の能力の向上や、方向決定、目標達成、動機付けにつなげる。
フィードバックは分解すると、以下の3つに分けられる。
・フィードアップ=事前、目的・目標の意識合わせ
・フィードバック=事後、結果の分析と評価
・フィードフォワード=未来、この先のアクションの確認

メンタリング

年長者など経験豊かな指導者メンター(Mentor)が、若年者や未熟練者メンティー(Mentee)と対話、交流する。
そのメンターの助言や分析による示唆で、メンティーの成長を促進させる。
人材育成方法の1つであるメンタリングは、アメリカで自己啓発方法の1つとして導入されたもの。

子どもと接するとき、これら4つの、親側(メンター)に必要な能力と、子ども側(メンティー)への影響をまとめると以下です。
横にメンターの気を付ける点も記載しています。

親側に必要な能力
メンターに必要な能力
子ども側への影響
メンティーへの影響
親側が気を付ける点
メンターの留意点
ティーチング指導力、観察力、提案力知識向上、承認欲求の充足厳しすぎない、知らない・できないが前提
コーチング注意力、傾聴力、質問力、比喩力気づき、目的達成、目標設定、思考パターン増加待つ姿勢、オープンクエスチョン
フィードバック客観力、分析力、胆力方向性確認、目標達成、気付き、モチベーション向上具体的(明確化)、定期的
メンタリング共感力、承認力、俯瞰力、転換力安心、信頼、親子関係向上、心理的安全性話しやすい雰囲気づくり

なぜメンターを持つとよいのか

よく「よいメンターを持つ(見つける)ことは人生を加速させる」と言います。
言い換えると「自分一人では実現できない(成長)速度で、目的地にたどり着く」です。

自分で考えて行動する、これは自立をするうえで前提条件です。
しかしだれしも思いつくと思いますが、他人の言葉で一気に視界が開けるような経験。
心理学の「自己拡大(自分が自覚していない長所に気づく)」のようなものが、メンターからは得られやすい。

仲の良い友達の何気ない一言が、「自己拡大」を及ぼすこともありますが、確率は低いでしょう。
それは友達がメンターの条件である、豊富な経験や指導力がないためです。
自分よりレベルが高い人が、一定期間、メンティーを見て分析、選択した言葉は重いです。

自分だけで考え続けていると、1年先に気づくことが、一気にショートカットしていま気づく。
方向が違っていた時には、「それで良いのか?本来の目的は?」と指摘される。
メンターの人脈を活用できるのも、そのメリットの1つです。

この4つを子どもの年齢割合でみると

一般的に会社では、年齢が上がるにつれ、求められ役割が変わります。
新入社員のころは現場作業が100%。
中堅になると、管理職業務が30%、現場作業が70%。
企業幹部になると経営が大半のようなものです。

これを子どもが0歳~20歳まで、ティーチングとコーチングの割合はどうなるかのイメージが以下

生まれたばかりの頃は、教わるばかり(ティーチング)。
自分で考えるのは少し先、まずは型を覚える段階。

2~3歳くらいになると、自分で考えたり、試行錯誤し出す。
難しいことはもっと年齢があがってから、まずは「これ、なんでこうなっているんだろう」と簡単なことから質問(コーチング)。

小学校になれば、コミュニケーションの基礎や、少し先のこと、抽象的な想像もできるようになる。
だんだん、教える(コーチング)から、自分で考えてもらう(ティーチング)割合が増えてくる。

10代中盤にもなれば、教える(ティーチング)より、きっかけを作る事が増加(コーチング)。
たいていのことは自分で決める、決めさせる。
親子のコミュニケーション自体が少ない時期かもしれないですが、それゆえ一言が重くなる時期。

フィードバックとメンタリングも、先ほどのグラフに入れます。

フィードバックは、教える段階(ティーチング)でも、自分で考えている(コーチング)時期でも、変わらず必要。
自分一人では、客観的に物事をとらえるのが難しい点でも、目標をどこまで達成したか、検証をメンターと2人で行う。
また、一人だと締め切りを先延ばしにする弱さが人間にはあります。
メンターと締め切りを決めて、逃げ場をふさいでおくことは、目的達成に効果的です。

どの年代でも凹むときは凹む。
そんな時に、話を聴いてもらうだけでも、精神的に落ち着くことはあります。
状況によってステージは変わりますが、メンタリングもフィードバック同様、どの年代でも必要。
メンターは「うんうん、大変だなぁ、それでどうしようか」というだけでも意味があります。

その先にあるもの、何のために

ティーチングやコーチング、フィードバックやメンタリングを何のためにするのか。
「最短距離で目的にたどり着き、自分で考え、世界を広げる」ことだと僕は考えています。

目的地が決まっていない船は、どこにたどり着くか、出発するかすら分かりません。
行き先を見据え、どうやっていくか考え、たどり着いて検証する。
その経験を踏まえ、次の場所へ、歩み続ける。

子どもに持ってもらいたい資質で、必ず上位に入る「自立(自律)」。
ティーチングやコーチング、フィードバックやメンタリングは、自立(自律)との相性が良いと思っています。

さいごに

自分以外の人の意思、好き嫌いをコントロールすることは無理だと、僕は考えています。
子どもも例外ではなく、自分以外の一人の別人格で、自分(親)の意思でどうにかできるものではありません。

それでも、人は好意を受けると返したくなる「好意返報性の法則」はあると思っています。
何が言いたいかというと、ティーチングなども含め、本気で向き合った親は、子どもに好かれないまでも、悪くはない親子関係が築ける可能性が高いと、希望的観測で考えています。

子どもの性別による成長速度の違いや個人差で、親子の距離は違います。
子どもの個性を観つつ、子どもが嫌がらない最適なコミュニケーションを親は取り続ける。
反抗期や、そのほかの事情で、親と一時、口を利かなくなるもの普通だと思っています。
僕は、中学校から高校くらいの頃は、本当にクソ生意気で、親に「あー」「そう」くらいしか返事していませんでした。

子どもが、親と口を利かなくなるくらいは、想定内と覚悟しておく。
その先の成人後に、また個人対個人の話ができるようになれば十分。
最後には子どもに見捨てられても、「そんなもの」と心の準備をしておくのは、親にとっては良いのかもしれません。

現実問題、いまの子育て世代は、子ども達にとてつもない社会保障負担をさせることが、ほぼ確定しています。
子どもとの関係性も含め、自分の老後をいまから考えておくのは、明るい老後生活の一助になると思っています。