薬ともうまく付き合っていく

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ライフハック・節約

薬を飲む量が増えているか減っているか。
コロナ過で医者に行く回数が減っているので直近1年は減少しているのでしょうか、それまではずっと増加でした。
周りを見渡してみると、使う人とそうでない人に分かれているような体感値ではあります。
薬はメリット・デメリットを考え、自分で判断するものの最たる例です。

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薬を使わないようにしている

僕の周囲では、高齢者は何種類かの薬を持ち歩き、若者はあまり薬を飲まない人が多い。
若者といっても、社会人の若い人たちを指しているので、20歳代を指しています。
若者は総じて、もともと健康体または健康を意識しているのか、日ごろほぼ薬を飲みませんと言う人が多い。
なぜ、これを知っているかというと、コロナワクチン接種の副作用でこの話題が頻出、2回目接種翌日に久しぶりに沈痛薬を飲みました、という人が多い状況でした。

僕は中年男性ですが、薬をあまり飲まない側に属し、上記と同じくコロナワクチン2回目接種後に頭痛があったので、久しぶりに市販薬を飲みました。
結果、体質なのか薬がよく効き、飲んで数分後には痛みが消え、それが継続。
自分の身体は、自分が決定権を持った人体実験だと僕は考えているのですが、こういう効きの良さを感じると、薬の怖さが気になってきます。

若い人ではなく高齢者としてサンプル数は少ないですが、たとえば自分の親や義父と食事に行くと、食後にピルケースが当たり前に出てくる。
カラカラと音がする箱の中にはたくさんの薬が入っており、手慣れた様子で複数の薬を飲んでいる。

医学の進歩には薬も入っていると僕は考えており、いまの薬はきっと効果が高く副作用が少なくなっているものが増えているのではないか。
これが当たっているかは分かりませんが、以下の個人主観のアンケートでは、薬を使わないようにしている人は年々減っています。

出典:生活定点(博報堂生活総研)

グラフは右肩下がりで、約30年で42.8%減少しています。
薬はなるべく飲みたくないと考える人もいますが、効果が見込めると考え適宜、使うのが正しいと考えている人が増えているのか。
日本全体の薬剤費からみると、それを裏付ける結果になっています。

薬代は20年弱で約1.6倍

出典:薬剤費の推計 2001~2017年度(株式会社日本総合研究所)

上のグラフは、2001年からの日本全体の薬剤費ですが、右肩上がりです。
2001年は6.78兆円だったものが、2017年は10.7兆円で、3.92兆円(157.8%)の増加。
単価の情報がないので薬の数が増えているのか、薬1つの値段が上昇しているのかは分かりません。

このグラフは積み上げグラフで、どこで処方された薬なのかの以下の3分類です。

医科・・・2001年と2017年の増減率=105.9%
歯科・・・2001年と2017年の増減率=100.0%
調剤薬局・・・2001年と2017年の増減率=268.2%

一言でいうと、日本の薬代増加の主因は調剤薬局で、約2.7倍になっている。

横道に逸れますが、いま調剤薬局では、Lineで薬準備完了を通知してくれるところが出てきています。
調剤薬局で30分~1時間待つのではなく、処方箋を調剤薬局窓口に渡してその場を離れる。
薬の準備ができると、登録したLineに通知が届き、こちらの都合の良いタイミングに受け取りに行く。
わが家はこれが便利で、調剤薬局はいつも同じところを使っています。

話を戻して、日本の薬代総額はこの20年弱で約1.5倍に増えている。
世界的な潮流として、OECD iLibraryにあった「各国の1人当たりの医薬品代」35か国情報が以下です。

出典:Health at a Glance 2019 : OECD Indicators(OECD iLibrary)

この中で日本は、アメリカとスイスに次いで3位。
OECD32か国平均は緑色の棒線で、それに比べると約1.5倍(148.5%)。

日本は薬の単価自体が高い批評はありますが、金額で見るなら日本は薬をよく使っている国となります。

情報収集と適宜活用

以前も書きましたが、僕は子どもを持って、初めて日本では子どもの医療費・薬代が無料というシステムを知りました。
この無料については、わが家は子どもがいて受益者側なので説得力に欠けますが、お金がないから子どもが病院に行けない状況をさけるための、必要な対策だと思っています。
身の回りでは「少し子どもが咳をしていても、医療費はタダだから病院行くことがある」という話も聞きますが、それでも総論は無料で良いに1票入れます。

いまの子育て世代は、情報にアクセスできる人が多く、鵜呑みにしない人が増えている。
医者側からは煙たがられると聞きますが、症状から何の病気かネットで調べてから病院に行く。
あるいは、医者から言われた症状について、後追いでネットで調べる。

薬についても同じです。
処方された薬がどんなものか、どんなリスクがあるのか。

僕が誤って思い込んでいた情報として「ステロイドは極力使わない方が良い」があります。
たぶん古いニュースやネットでの断片情報を正しいと認識、ステロイドは悪いと思い込んでいました。

あるとき、子どもの肌が乾燥し病院でみてもらったとき、医師からステロイドを処方されました。
いまの時代らしく、医師からは風評誤り(ステロイドは悪)についての説明と、現代の医学の見解を説明してくれました。
「ステロイドは強い薬だが、うまく使うことで症状を改善する良い薬ですので、使い方を考えて、弱めのステロイドを使って様子を見ましょう。」

物事の悪い面も説明する姿勢は、インフォームドコンセントと同様、一般常識になりました。

薬は毒か

「薬は毒」という物言いがあります。
たいていの薬は人口生成物なので、自分の身体内で生成されていない点も、その理由の中には含まれているのではないか。
また、明確に弱毒を入れるワクチンも、割合は低くとも甚大な悪影響を及ぼすケースが存在する点もある。
では、漢方薬は自然に近いので、利用者が増えているかというと減っている。

出典:生活定点(博報堂生活総研)

薬が毒かどうか、絶対的な答えはありません。
そのうえで飲むかの最終判断は、個人ゆだねられてよいと僕は考えています。

僕は一般的に受けた方が良い推奨されるワクチンなどは、基本は受ける側に票を入れます。
幼児の予防接種も、非常に小さくとも悲しい結果になる場合はあります。
しかし、その数値を見ると、受け取るメリットの方が多い。

薬は万能ではなく、時に死亡原因になりますが、長い知見の蓄積結果。
できるだけ、信頼性の置ける一次情報を見て、リスクとリターンを秤にかけてみる。
何でも言いなりになる姿勢がいただけないのであって、自分で決断して自分で責任を負う。
明るい面と暗い面、表裏一体、陰陽、さまざまな言い方がありますが、薬はその1つです。

子どもには物事の考え方として、明るい面だけでなく暗い面を一緒に考えるのはどこかでは必要。
いろんな考えを持った友達がいるよね、あたりがとっかかりとして良い気がします。

さいごに

病院や調剤薬局での待ち時間は、できるだけ短い方が良いと思う人が大半だと思います。
現在進行形のコロナ過では、よりその気持ちは強い人が増えている気がします。
僕も基本同意ですが、待ち時間がなくなり読書の機会が減ったことにある時気づきました。

自分の意思で移動できない時間、僕はたいてい本を読んでおり、病院や調剤薬局はその1つ。
あるいは、在宅ワークで電車の移動時間がなくなったのも大きな読書時間減少でした。

その後、自宅での読書時間を増やしましたが、自宅以外の環境は気分転換には好都合ではありました。
たとえば、駅前のドトールコーヒーで、じっくり本を読むのは楽しみでもありました。

コロナ過は、日常に散らばっていたアンコントローラブルな時間を減らしたものだと思っています。