マラソン参加者は減少しているがフィジカルワードは人生に効く

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健康志向が高い現代ですが、ジョギング・マラソン参加者は2020年以降減っています。
参加者を男女比で見ると男性が女性の約2倍、年代別では40歳代より若い世代が走っています。
全体で走る人は減っていても、続けている人の年間活動回数は僅かですが増えています。
マラソン大会参加者が減っているニュースがありますが、自分のペースで走り続ける人は残っています。

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ジョギング・マラソン参加者は2020年以降減少

2024年初頭、J-CASTニュースで以下のニュースがありました。

箱根駅伝は人気でも市民マラソン参加者が激減 横浜と大阪で数千人…ランナーに影響したのは何?

実際のところ、どうなっているのか調べた結果がこの文章です。
結果、たしかにジョギング・マラソン参加者は減っています。

ジョギング・マラソン 男女別 参加率
出典:ジョギング・ランニング人口(公益財団法人 笹川スポーツ財団)

上記、笹川スポーツ財団にある、1998年からのジョギング・マラソンを年に1回以上実施している人の推移です。
このグラフでは、ピークはコロナ過自粛期間中の2020年で1055万人。
その後の2022年は877万人(-16.9%)に下がっています。

以下は同じくジョギング・マラソン参加人口推移で、レジャー白書の情報です。

ジョギング・マラソン 参加人口推移
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

こちらの情報では、ピークは2011年になっています。
その後、2020年に少し伸びて、それ以降減少しているのは1つ目のグラフと同じです。

ジョギング・マラソン 居住地域別参加率 2022年
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

地域別のジョギング・マラソン参加率が上記です。
全体的には西高東低で、東が低い理由を想像するに、雪が降る地域では冬季は走れない点は思いつきます。
1位は「長崎・佐賀・熊本」の29.0%、2位は「沖縄」25.8%、3位は「岐阜」24.5%。

男性は10%強、女性は5%前後

ジョギング・マラソン 男女別 参加率
出典:ジョギング・ランニング人口(公益財団法人 笹川スポーツ財団)

上記は男女別のジョギング・マラソン参加率の推移です。
男性は10%超え、女性は5%前後と、比較すると男性の参加率が高い。
傾向はどちらも同じで、2020年くらいまで伸びて下がっています。

年1回以上の「ジョギング・ランニング」実施率の推移(1998?2022年)男性
出典:ジョギング・ランニング人口(公益財団法人 笹川スポーツ財団)

上記は年代別男性の年1回以上ジョギング・マラソン実施率です。
2022年は40歳代が最多の17.7%、2位が30歳代の15.2%、3位が20歳代の14.0%と中年期以前の実施率が高い。
高齢になるほど実施率は下がり、2022年の70歳代では7.1%です。

年1回以上の「ジョギング・ランニング」実施率の推移(1998?2022年)女性
出典:ジョギング・ランニング人口(公益財団法人 笹川スポーツ財団)

上記は女性の年1回以上ジョギング・マラソン実施率です。
男性同様若い世代の参加率が高く、2022年の1位は20歳代の10.5%、2位は40歳代の最多の7.1%、3位が50歳代の4.6%です。
30歳代男性はそれなりの割合でしたが、女性は低い結果を見ると、家事育児がまだ女性側に寄っていると言われそうです。
2022年の70歳代では1.1%と、この年代のランナー・ジョガーは僅かとなっています。

続けている人は活動回数が増えているが費用は横ばい

ジョギング・マラソン 年間平均活動回数
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

上記は、ジョギング・マラソンの年間平均活動回数です。
2017年が低いですが、それ以降は伸びています。
走る人は2020年以降減っていましたが、続けている人の平均活動回数は増えています。

フルマラソン大会数
出典:フルマラソン大会数(RUNNET)

上記はRUNNETで検索ヒットした、日本国内のフルマラソンの大会数です。
コロナ過前まで増えて、コロナ過で減り、また回復している流れです。
2010年代はマラソンブームでしたが、この大会数情報はその裏付けになります。

ジョギング・マラソン 参加費用推移
出典:レジャー白書(公益財団法人日本生産性本部)

最後に、ジョギング・マラソンの年間平均費用が上記です。
2022年の年間平均費用は、用具等=7.3千円、会費等=4.9千円、合計12.2千円。
上記の数字からは平均的な走る人を想定すると、レースには出場せず、年に1回程度シューズを変えて、地元の公園のジョギング会などに参加している人がイメージできます。

レースに参加すると、東京マラソンの2024年参加費用は1万6500円。
1回の出走で、年間平均費用を超えているので、レースに出場する人は走る人の中でも一部と言えます。

ここまでをまとめます。
・ジョギング・マラソン参加者は2020年まで伸びたがそれ以降減少
・参加率を地域別にみると西高東低
・男性参加者は女性の約2倍
・男女とも年代が若いほど実施率が高い
・年間平均活動回数は微増を続けている
・フルマラソン大会数は増えている
・年間平均費用は増えていない

自分との対話のために走る

適度な運動は健康に良い。
現代では宗教と言って良いレベルで、うなずく人が多い内容です。

それでも、実際に定期的に身体を動かしている人はそれほど多いとは思えず、「最近体重が増えて」とか「運動をしないといけないと思っているけど」などの言葉は良く耳にします。
身体を定期的に動かすのは何らかのハードルがある、あるいは現代ではやりたいことが多く時間がないともいえるのか。

2019年にコロナウィルスが見つかり、日本でも2020年から本格的にコロナ過になり外出自粛モードになりました。
この時期、リモートワークが普及しましたが、当たり前のように運動不足が課題点として取り上げられるようになりました。

それが原因だったのか、今回調べたデータではジョギング・マラソン人口はコロナ過蔓延時期まで走る人は増えていましたが、2022年は減少している。
ジョギング・マラソンを続ける人はそれほど多くない結果です。

走る人が減る理由を考えてみると、他に日本全体の高齢化は参加人口減少理由になります。
今回のデータでも、ジョギング・マラソンする人のメイン層は中年期以前で、高齢者ほど、ジョギング・マラソン参加率は低くなっています。

僕は20年以上、週2回程度、数キロのジョギングを続けています。
過去に何度かレースに出場しましたが、いまは近所を自分のペースで走る気楽な軽い運動です。

僕がジョギングを続けているのは、以前にもこのブログで書いていますが、自分との対話の時間として心地よいからです。
走っている最中、頭の中であれこれ考えている時間が、自分の精神安定にプラスになっている。
いま抱えている重要な課題は走る時に考える最有力ネタで、ときに走っているのを忘れてそのことに沈思しているタイミングもある。
一応ですが走っている最中は、他のランナーや自転車は注意しています。

この時間は完全に自分の時間で、自分だけの世界。
一人の時間、身体を動かしている時に思い浮かぶアイデアは、平常モードの時とは少し違う。
アイデアを思いつくタイミングしてお風呂の中も有名ですが、歩きながらも良く聞きますがそれと同じ。

走りながら、思考を練る。
そこで思いつくフィジカルワードは人生に効きます。
考えを整理、いらないものを棚卸することも多く、それは流れを良くし、メンタルリフレッシュになります。

もちろん、単に身体的に健康維持したい目的もあります。
自分の体重が増えると、如実に走る速度や疲れが違ってくるので、リカバリがしやすい。
「ちょっと正月太りしているな」センサーが働いたときは、その後、節制モードに移行します。

忙しいからといって手を抜いたり、やめたりするわけにはいかない。もし忙しいからというだけで走るのをやめたら、間違いなく一生走れなくなってしまう。走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。

走ることについて語るときに僕の語ること」(村上春樹)

僕は特に走ることが好きだったわけではなく、いまでも走ること自体好きかと問われても「好きでも嫌いでもありません」と言います。
ただ、走るメリットがあまりに多く、辞めた時の代替案がみつからない。
上記の村上春樹さの言葉に同意しており、一度止めたら元に戻すにはとてつもないエネルギーがいると思っています。

この先、自分がどれくらい走り続けられるか。
いつかは走るから歩くに代わって、それも難しくなるジジイになる。
そんなことを未来予想しつつ、動けるうちは身体を動かし続けたい。

ジョギング中の自分との対話の時間は、いまの時代、貴重な時間です。

さいごに

大晦日や元日に走っている人は、普通の週に比べて少なくなります。
旅行や帰省など、自宅にいないこともあるタイミングですが、そんな中、走っている人には特徴があります。

走り慣れていて、走力がある人が多い。
ファッションも使い込んだ感のある走るに適した服装で、派手さは感じない。

雨の日でも一定距離、走らないと気持ちが悪い人がいます。
たぶんそれに近く、自分のルーティンがあり祝日でも可能な限り走る。

正月でも平時と変わらず、研究室に籠もって研究を続けるのと同様、一定の温度感で続ける人はビジネスでも信頼できます。