少し前に、日本人が海外へ留学する数が増加していると言うことを調べました。
では日本で受け入れている外国人留学生はどうなっているのか。
結果は近年、かなり増えているようです。
どの国からの留学生が多いのか、日本国内の生徒数が多い大学の留学生数などを調べました。
海外からの受け入れ海外留学生は近年増えている
出典:平成29年度 外国人留学生在籍状況調査結果(独立行政法人 日本学生支援機構)
ひと目でわかるくらい、増えています。
この数字は高等教育機関+日本語教育機関の合計数です。
高等教育機関とは大学や大学院などを指します。
いまの日本経済は他の先進国や中国などに二比べ、1人当たりGDP伸び率でも置いていかれている状態。
そんな日本への留学生数は近年、停滞または減少しているのかとも想像したのですが、近年の方が増えています。
この先は日本は発展というより撤退戦が濃厚な時期、日本の国際競争力は下がっていく可能性大。
円高は学費や生活費を押さえる上ではメリットでしょう。
また、日本は人口減少・労働者不足は確定しているので、職にあぶれる心配は低そうです。
ちなみに2008年に「留学生30万人計画」キャンペーンというものを日本政府は掲げました。
狙いは「日本を世界に開かれた国とし、人の流れを拡大していくために重要」とのこと。
お題目は理解できるのですが、外国の方にとってメリットを提供できるのか、外野からですが心配です。
出典:平成29年度 外国人留学生在籍状況調査結果(独立行政法人 日本学生支援機構)
このグラフは高等教育機関のみの留学数と全体留学数に対する割合です。
高等教育機関に在籍する人の割合は減少しています。
日本語学校在籍者の割合が増えているということです。
日本語は難易度が高い言語だと思っていのですが、挑戦される方が多いようです。
2011年と2017年を比べた伸び率は以下。
留学生全体=163%
高等教育機関のみ=136%
高等教育機関以外=307%
留学生の出身国と受け入れ都道府県
出典:平成29年度 外国人留学生在籍状況調査結果(独立行政法人 日本学生支援機構)
出身国のTop10が上記です。
中国が圧倒的で全体の約4割。
そのほか、アジアの国が続きます。
最近はベトナムからの受け入れが多いです。
出典:平成29年度 外国人留学生在籍状況調査結果(独立行政法人 日本学生支援機構)
東京が圧倒的で、全体の38.7%。
2位以降、都市部が上位を占めています。
日本国内の大学の留学生数状況
▼日本国内の大学学生数が多い大学
学生数 | 留学生数 | 留学生割合 | 調査年度 | |
日本大学 | 77,601 | 1,187 | 1.5% | 2017年度 |
早稲田大学 | 50,221 | 4,439 | 8.8% | 2017年度 |
近畿大学 | 35,054 | 339 | 1.0% | 2018年度 |
慶應義塾大学 | 33,629 | 1,908 | 5.7% | 2018年度 |
立命館大学 | 33,115 | 1,890 | 5.7% | 2017年度 |
明治大学 | 31,365 | 1,894 | 6.0% | 2017年度 |
法政大学 | 31,278 | 972 | 3.1% | 2018年度 |
関西大学 | 30,766 | 722 | 2.3% | 2017年度 |
東洋大学 | 29,680 | 85 | 0.3% | 2015年度 |
東海大学 | 29,644 | 830 | 2.8% | 2017年度 |
日本国内にある、学生数が多い大学の留学生数が上記です。
早稲田や慶応、立命館、明治あたりは留学生を受け入れている学校として有名です。
▼そのほか日本国内で留学生数が多い特色のある大学
学生数 | 留学生数 | 留学生割合 | 調査年度 | |
国際大学 | 355 | 328 | 92.4% | 2017年度 |
立命館アジア太平洋大学 | 5,738 | 2,834 | 49.4% | 2018年度 |
国際教養大学 | 923 | 153 | 16.6% | 2018年度 |
他に受入留学生で特色があるのが大学が上記。
国際大学に至っては、9割以上が外国人留学生。
英語に特化した授業が有名です。
なぜ、大学の留学生受け入れ率を調べたのかというと、以下の海外の数値が高かったためです。
▼海外の留学生受け入れ率が高い大学Top10
大学名 | 国 | 割合 |
American University of Sharjah | United Arab Emirates | 83.8% |
London School of Economics and Political Science | United Kingdom | 70.5% |
Royal College of Surgeons in Ireland | Ireland | 63.5% |
University of Sharjah | United Arab Emirates | 60.8% |
University of Luxembourg | Luxembourg | 57.4% |
Soas, University of London | United Kingdom | 56.0% |
Imperial College London | United Kingdom | 55.4% |
École Polytechnique Fédérale de Lausanne | Switzerland | 54.8% |
City, University of London | United Kingdom | 53.0% |
Maastricht University (UM) | Netherlands | 49.9% |
出典:International student table 2018: top 200 universities(Times Higher Education)
やはり世界でも外国人比率が高いところはあるようです。
1位のAmerican University of Sharjahがアラブ首長国連邦。
最近のオイルマネー事情であり、教育に投資している点は先見の明があると僕は考えています。
さいごに
学生時代から海外の友人を持つということは、個人的に意味があると思っています。
たとえば、友達になった人がイスラム教信者だったとしたら。
食べるものも制限されますし、お祈り時間という、多くの日本人になじみの薄い行為を目にする事があるかもしれません。
しかも、それは厳格に必ず実行される。
異文化に触れることで、自分を見直すきっかけになると経験的に感じています。
日本はかなり均質化している国民性。
国が海で囲まれているがゆえの特殊事情。
それでもいまの子ども達は、われわれ上の世代に比べ日本国内で外国人に接する機会が多いでしょう。
連絡を取り合う友達の中に、普通に日本人以外の人が含まれていることも普通かもしれません。
すでにインターネット上では、完全にボーダーレス。
「国境」という意識も、若い人は親世代と違った捉え方をしているかもしれません。
ではでは。
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