まずは調和点を目指す

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育児・子供観察

調和点を探る。
他人との関係性維持や会社の取引はもちろん、家族内でも必要な行為です。
他人は自分とは違う。
折衷できるのであればそこを目指し、そうでなければ違う方向性に進むだけです。

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夫婦のお互いの不満

架空の設定として、掃除好きな奥様と、ズボラな旦那様がいたとします。
奥様はホコリや黒いカビなど、見つけ次第徹底排除したい「キレイレベル高」。
旦那様は独身時代から、掃除はどうにもならなくなった時にしかやらない「キレイレベル低」とします。
こんな二人が一緒に住んだとき、軋轢が生まれます。

その解消案を上げてみます。
・好きな方がやればよい
・役割分担を決めて家事(育児)分担する
・掃除全般について、お互いの真ん中あたりを目指す

3つ目の発想は、上記の架空設定の二人なら「キレイレベル中」を目指すですが、うまくいかない可能性が高い。
きれい好きな奥様にとって、「キレイレベル中」は多分強要できない汚さです。
旦那様側も、なんでこんなにキレイなのに掃除しなくてはいけないのか、と不満を持つ。

行きつく先は、結局、奥様が「キレイレベル高」を目指して掃除し、旦那様は掃除しなくなる。
こう考えると、少なくとも掃除については、夫婦が目指すところが大きく離れているのであれば、折衷案を目指してもうまくいきません。
掃除は奥様担当、旦那様は子どもを外に連れ出す担当などの役割分担の方が、まだ家庭円満になります。

他人を変える難しさ

夫婦で話し合って、いったんルールを決めて、それが守られなかった場合。

話し合いで仮ゴールを決められる夫婦関係であれば、対処(修正)のしようがある気がします。
仮面夫婦であれば、話し合いが成立しない。
ただ、アドラー思想の「相手を変える行為を良しとしない」で考えると、そもそも違うのかもしれません。

仮にこの夫婦の年齢が両方30歳だとして、いままで自分のスタンダードとしていた生活を変えられるか。
できるとするなら、小さな改善を積み重ねるか、ドラスティックな環境変化がなければ難しい。

ネットのどこかで読んだのですが、ある女性が生粋のオタク男性と結婚した話を思い出します。
その女性がオタク男性を選んだ理由が「ほぼゼロの状態から、自分で育てられる」。
言葉は悪いですが、掃除などしたことがなかったオタク男性が、実生活を回していくうえで、掃除の頻度やどのくらいの綺麗さを目指すかを、学んでいく。

一人暮らしが長く、社会で荒波にもまれてひととおり何でもできる男性だったら、自分の生活スタイルが確立されています。
その確立したスタイルを突き崩して、自分色に染めようとしても難易度が高い、というお話です。

相手を思い通りにコントロールする、と捉えると悪ですが、オタクもそろそろ卒業かなと考えるような男性であったなら、男性側にとっても好都合。
こういう話を読んでいると、付き合ったり結婚する決断はタイミングが大事であり、結婚生活が続いている夫婦の相手に合わせる能力の凄さを、再確認できます。

別の視点、子どもができると、強制的にドラスティックな環境変化になります。

子どもによって自分が変わる

夫婦関係同様、ほぼ全員が思い知る「思い通りにならない(言う事を聞かない)子ども」。
大人と子ども、大人と大人の違いはありますが、「なんでそうなの」と思った経験がない親がいたら、よほどの状況です。

子どもができると、男性にとって大きな変化きっかけとなります。
僕が男性なので、男性視点での一定の理解があるとして書いており、女性は女性でやはり変わるとは思います。

男性の例として、奥様の妊娠が確定して後、それまでトイレに行っても手を洗わなかったような人が、念入りに石鹸を付けて手を洗うようになる。
食べ物も、お菓子屋インスタント食品をそれなりに食べる生活だったものが、妊婦の奥様の味覚変化にあわせ、食生活を改める。
中年太りが気になっていたが、子どもにカッコ悪いと思われるのは嫌なので、運動を始める。

自発的(内的動機付け)ではない点が微妙ですが、それが続くなら家族がハッピーにはなります。
できれば、本人がそれを楽しめれば良いですが、こういう生活もアリくらいに思えれば良しだと感じます。

何にしても、子どもが生まれると、世界が一変するくらい生活が変わる。
変わらない人もいるかもしれませんが、その人は熟年離婚予備軍です。

この変化を楽しむ姿勢や状況が整っていると、大きなトラブルなく、楽しく子育てができる。
一応ですが、自分が何かやりたいことがあって、それと子育てが両立できないわけではなく、実際そういう人もいます。

しかし、特に乳児期の子育ては夫婦そろっての総力戦。
余力ゼロが平常で、ときにマイナス状態でも歩き続ける。

夫婦がパートナーという物言いは、一緒にたくさんの山を超えてきた結果、ハラオチします。

共通的に家族チームで立ち向かう

コロナ過で「「仲がよくなった」と回答した人は「仲が悪くなった」人の約3倍」というアンケート結果がありました。
良くなった理由の1位は「コミュニケーションや会話が増えた」ですが、だれかがネットで書いていた「共通敵(=コロナ)に団結して闘う必要性が家族の関係性を高めた」というものに、僕は納得でした。

どこから侵入されるかわからない敵に、家族が団結して立ち向かう。
だれかが罹患したら、当事者の死亡や後遺症リスクに加え、家庭内隔離やその生活サポートなど想像すると大変。
自分が罹って、パートナーにお世話になることもあるため、手洗い励行など、家族でルールを守る。

コロナに罹患した人で、死亡した人のご家族はもちろん、一定数は後遺症が残ったりと大変だと見聞きします。
現実、大半の人にとって、自分事と捉えていると僕は考えています。

コロナは、家族チームが共闘するとともに、非常事態に対する避難訓練のような、1つの良い教材でもありました。

さいごに

いまの独身カップルは「同棲率が7割」という、ゼクシィのアンケート結果があります。
ゼクシィが、結婚を意識した人が対象なので、そもそも相性が良いカップルという前提はあります。

一昔前は、同棲を良しとしない人も、それなりにいました。
僕は「同棲は結婚の試験期間」と捉えており、理にかなっていると思っています。

掃除1つとっても、相手がどの程度の生活レベルを意識しているのか分かる。
あまりに乖離があれば、共生努力してみて、無理なら分かれる。

いままで別々に生きてきて、生活レベルが違うのは当たり前。
違う二人が、一緒に生きていくのも、結婚の醍醐味の1つです。

うまく折り合いをつけてやっていける相手であれば、パートナーとして長続きしやすいのは当たり前です。